表題:海外は楽しい! ●ロンドンの美術館・博物館 「ビーチリゾートが好きなんですね。」とReikoさんからお便りいただきました。そうですね、海無し県に住んでいるせいか、海って憧れます。でも、Graceが今まで一番多く出かけているのは国別では過去5年の間に行ったイギリスの4回かなぁ。滞在期間は合わせても、のべ5週間にすぎず(時間と予算の関係で長期滞在は難しい)しかも殆どロンドン滞在だけど。Taroもイギリスは仕事&遊びで6,7回行ってるって。  Graceが出かけた4回の内訳は7月に2度、2月に2度です。主要目的の一つは美術館・博物館巡りでした。今回はその時訪れたミュージアム&ギャラリーの印象を中心に紹介します。したがって入館料・開館時刻・特別展などの具体的な情報は現地で最新のものをご確認下さい。以下アイウエオ順。 ◎ヴィクトリア&アルバート博物館(Victoria & Albert Museum)  地下鉄サウス・ケンジントン駅(South Kensington)の側。一般5ポンド(1ポンドは99年12月現在約170円)の入館料なんですが、学生はなんとタダ!という太っ腹なミュージアム。だからってわけではないが、私は好きです。規模は大英博物館並、疲れるのを覚悟で出かけましょう。大英博物館は昔のお宝(?)中心ですが、ここはもっとわかりやすい金銀財宝が並んでいて目の保養になる。日曜日の11:00から15:00はレストランでジャズを断続的に演奏してます。(98年7月現在)私たちが「おっ、やってるな。」と座ったら演奏が終わり、食事が済んで席を立つとまた始まりました。間が悪かった・・。  ここで見忘れてはいけないのは宝飾展示。他の展示スペースとは遮断されていて入り口で展示品のガイドブックを貸してくれます。あまりにも巨大な宝石がゴロゴロくっついている宝飾品ばかりなので「これ、ルビーに見えるけど、本物?」「え〜と、ナンバーいくつだっけ?(と、カタログをチェックする)・・・うん、本物のルビーだよ。・・・それで、こっちはやっぱ本物のダイヤとエメラルド。」などと語らいながら見入ってしまった。もうひとつはヘンリー・コール・ウイングの絵画群。無造作に(展示も無造作だし、スタッフも面積の割に少なく、しかも寝てたりする。盗まれても知らないよ。)壁に掛けられてる中にミレーなど著名画家の作品も。でも、メイン棟のラファエロのカルトンも見逃せないし、ブーシェの「ポンパドゥール夫人像」も見なくては・・・盛りだくさんですね。 ◎ウェリントン博物館(The Wellington Museum)  地下鉄ハイドパーク・コーナー(Hyde Park Corner)のすぐ側。ヴィクトリア&アルバート博物館の分館。ワーテルローの戦いでナポレオンを破ったウェリントン公爵の自邸を博物館にした。ヤン・ステーン、ベラスケス、リベラその他いろいろ。天井の高い広い部屋の壁にダ〜ッと絵画が架かっていて、やはり首と目が疲れる。ここはさほど混んでいなくて窓の外は公園の緑、ホッとします。こことジョン・ソーンズ博物館は私が行ったときは妙に年輩の鑑賞者が多く、日本人は全然いなかった。 ◎映像博物館(Museum of the Moving Image)  地下鉄ウォータールー駅(Waterloo)から5分くらいかなぁ。映画とテレビの歴史を紹介しているアミューズメント系の博物館。ここは一人よりも複数で訪れて、なんだかんだ言いながら見た方が楽しそう。時代を代表する俳優のパネルもあるけど、英国人俳優中心なのでアメリカ映画に慣れている身には少々寂しい。もっとも最近は英国人がアメリカ映画で活躍してますが。ミュージアム・ショップには、映画ポスターと同じ図柄のポストカードなどあり。  ◎ケンウッド・ハウス(Kenwood House)  地下鉄ノーザン・ライン(Northen Line)のアーチウェイ(Archway)駅からバス210番で。私はこの時はコベント・ガーデン駅にほど近いウォルドルフに滞在していたのですが、レスター・スクエア駅まで歩いてノーザン・ラインに乗りました。一駅くらいなら乗り換えよりも歩いた方が早い!それにレスター・スクエア界隈のカフェではテイクアウェイのサンドイッチとか作ってくれるので、それも持っていきたかったのです。ケンウッド・ハウスのあるハムステッド・ヒースは地元の人も週末はピクニックを楽しむ丘陵地帯です。私も気分だけはジモピー。  出かけたのは7月とはいえ、平日だったので混みあってはいませんでした。犬の散歩に来てる人がチラホラいるくらいです。そんな人たちを見ながら、とりあえずギャラリーに入ろう、と入り口に向かうと小学生の一団。ロンドンでは美術館によく子供たちが引率されてきているけど、ここも例外ではないようです。  ここのギャラリーに何があるかというとレンブラントの自画像があるんです!レンブラントの自画像は数多く残されていて、その大半は暗褐色の無背景だと思います。が、ここの作品は背景に二つ円が描かれている珍しいものです。(森村泰昌が確かこの作品をモチーフに制作している)それから17世紀オランダ絵画のもう一人の巨匠、フェルメールの作品「ギターを弾く女」もあります。現存する作品が数十点しかない彼の作品がこんな所に!!(失礼!)って感じですよね。もちろん、イギリス絵画も展示されています。  作品を見た後は丘でランチ。リスさんもいます。何よりもここは日本人が少なくて「おお、外国に来たなぁ!(笑)」と実感できます。ピカデリー界隈にはたくさん日本人ツーリストがいるけど、ちょっと郊外に足を延ばすと見事にいなくなるもんですね。そういう意味からもお手ごろ価格(バス代なんて安いもんですよね)で楽しめるし、バスから見えるハムステッドの町もパブとかきれいそうだしお勧めです。  余談・・・トイレの前で連れを待っていると背後から「Excuse me?」の声。「え?なんじゃい?」と振り向くと「Are you a student?」・・・。「No.I'm just waiting for my friend.」と答えると、はぐれた生徒を捜していた引率者か先生らしいその女性は「生徒を捜していたの。ごめんなさいね。」と去って行きました。しかし、いくら東洋人が若く見えると言っても、小学生に見えるかぁ?老けて見られるよりは若く見られたいのが女心、とは言うものの限度問題だ!帰りにバス停に向かう途中で、今度は画材を持った中学生か高校生らしい一団に遭遇。そうか、さっきの人は私を彼らの中の一人と勘違いしたんだ!(多分)と納得しました。 ◎サーチ・ギャラリー(Saatchi Gallery)  バス139のバス停Boundary Roadからの方が近いが、地下鉄ならセント・ジョンズ・ウッド駅が最寄り。駅からギャラリーの途中にはアビー・ロードがあり、EMIスタジオや、ビートルズが渡っている写真で有名な横断歩道がある。サーチ・ギャラリーは現代美術のコレクションで、郊外に位置するメリットを活かし大がかりな作品を展示している。リチャード・ウィルソンの「20:50」は是非歩いて見て欲しい。 ◎自然史博物館(Natural History Museum)  ヴィクトリア&アルバート博物館と同じエリア。V&Aに10:00の開館目指して行ったとき、こっちはすでに長蛇の列だった。人気があるようなので、平日に行こう。私は1時間弱しか見学していないので、でかい口はたたけないが、恐竜の標本のように大きなモノもあれば、魚貝類が原料の缶詰やスナック菓子まで展示されているのが笑える。 ◎ジョン・ソーンズ博物館(Sir John Soane's Museum)  地下鉄ホルボーン駅(Holborn)に近い住宅街の中にあり、普通の建物っぽい。バンク・オブ・イングランドやダリッチ美術館を設計した建築家サー・ジョン・ソーンの邸宅がそのまま美術館になっているからだ。でも中は少し異様。彼の亡くなったときそのままの展示になっているそうです。石柩、絵画、彫刻などさまざま。それが何ともとりとめがなく、個人的には落ち着かないし、あまり住みたいと思う家ではない。狭い階段の途中とかにホガースなどさり気なくかけられていたような・・・。まじめに見ようとすると首が疲れます。 ◎人類博物館(Museum of Mankind)  ピカデリーに面しているロイヤル・アカデミーの裏。大英博物館の分館。大英博物館が過去の遺物を展示しているのに対して、こちらは廃れる方向にありつつも現存している世界各地の生活文化を展示している。警備員だか学芸員(?)のおじさんが話しかけてきた。「ロンドンは初めて?」「いいえ、でもここは初めて。文化人類学の教授が授業でここを紹介していたので来たの。」「いいところだろう?大英博物館ほど大きすぎなくて丁度いい大きさで、人も少なくてゆっくり見られるだろう?」と自慢されちゃった。彼の言うことは確かに正しいかも。朝一番で訪ねたせいもあり、混雑はなく、ゆ〜っくり見てランチタイムになるってところですね。常設展の他に企画展も開催していて、97年2月に訪れた時は「RAIN」と題しネィティヴ・アメリカンの雨乞いに関する展示を行っていました。 ◎ダリッチ美術館(Dulwich Picture Gallery)  ここはケンウッド・ハウスとは反対にロンドン市街地の南の外れにあります。地下鉄ヴィクトリア・ライン(Victoria Line)ブリクストン駅(Brixton)からバス3番。バス停から少々歩きます。歩行者は殆どいなくてクルマが行き交う日本の田舎町のような印象を持ちました。地下鉄駅の周りも壁の落書きとか見るとやや荒れている感じ。(5年も前なんで変わっていることを期待)一応バス停からは「ギャラリーはこっち」という標識があるので何とか迷わずに行けます。  ここにもレンブラントがあるので行ってみたのでした。ルーベンス、ムリーリョ、プッサンその他揃っています。ただしギャラリー以外は楽しい要素はないので、(日本人はいません)「たまには郊外の文化施設も一つくらい訪れたい、でも特にこの作品が見たい!という思い入れはない。」のであればケンウッド・ハウスの方がいいでしょう。  余談・・・高崎市で駅前留学していたときに英国出身の先生がいて「ロンドンではどこに行ったの?」と訊かれた。それで「○○と××と△△・・・とダリッチ・ピクチャー・ギャラリーに行って来たよ。」と言ったら驚かれた。その時まで知らなかったけど、彼はダリッチ出身でギャラリー隣の学校に通っていたそうな。「普通ロンドンに行ってもあそこは行かないよ。それは高崎に来て、井野に観光に行くようなもんだ。」と言われてしまった。あ、でも、これって高崎を知っている人じゃないとニュアンスがわからないかな? ◎テート・ギャラリー(Tate Gallery)  地下鉄駅はPimlicoが近いけど、バス77Aまたは88の方が便利。今まで書いた場所に比較すると、すごく日本人客が多い。ただし有料の特別展示室にはあまり姿がないときもあり。有名なギャラリーだからあえて私が書くことはなさそうなので、レストランを紹介。雰囲気はグッドです。ミニマム・チャージが14か15ポンドとやや高めの設定ですが、ゆっくりしたいときは向かい側のざわついたカフェよりも格段にのんびり休めるでしょう。フィッシュ・ケーキ9.5ポンドとグリーンサラダ3.95ポンド(とグラス・ワイン)を注文しました。フィッシュ・ケーキは鮭じゃがコロッケに濃厚なソースをかけたようなもので、いける味だがカロリーが高そう。グリーンサラダは食べにくい葉っぱ類が多くてフォークで食べるのは難儀でした。食べるのに時間がかかり、ついついワインを追加注文しちゃった。相席になったフランス人も同じサラダを注文したけど、運ばれてきたときに「え?これが?」って顔をして、やはり食するのには手こずっていた。ああ、こんな時お箸があれば・・・。 ◎ナショナル・ギャラリー(National Gallery) トラファルガー広場に面する、泣く子も黙るイギリスを代表する絵画館。どのガイドブックを見てもいろいろ書いてあるからあまり言うことないけど、セインズベリー館のレオナルド・ダ・ヴィンチは見逃さないで!パリのルーブル美術館にも同じ主題の作品がある「岩窟の聖母」は、美術史家によっては「ロンドンのはダ・ヴィンチの真作ではない。」とされている。自分の目で確かめてみよう!(無理?) 余談・・・ダ・ヴィンチのカルトン「聖母子と聖アンナと洗礼者聖ヨハネ」は「岩窟の聖母」の裏の照明を落とした特別室に単独で展示されているが、鑑賞中にミドルティーンかと思われる白人の女の子がTaroに話しかけてきた。 「これは有名な絵なんですか?」 「とても有名なレオナルドの絵です。」「なんでこの部屋に?」 「損傷しやすく、かつ貴重だからです。」「....。」「この、手のポーズ(Queenのサード・アルバムSheer Heart Attackのジャケット写真でRogerがやっている)で有名ですよ。」「Wow!!」 と言う具合に、親切丁寧(ん?)に答えたが、黄色人種に軽く訊いてしまうというところに多民族都市ロンドンを感じるなぁ。私は東京国立博物館で仏像を見ているときに何か疑問が生じても、手近にいる白人(を含めた外国人)に訊こうとは絶対思わないもん。 ◎ナショナル・ポートレート・ギャラリー(National Portrait Gallery)  ナショナル・ギャラリーの裏手。その名の通り、新旧の各界有名イギリス人の肖像画(写真も)を集めている。誰が制作した作品か、ではなくて誰を描いた作品か、が問題なのである。新しめの人ではブラッド・ピット主演「ファイト・クラブ」に出演しているヘレナ・ボナム・カーターの若い頃の写真がキレイに撮れていて印象深い。ミュージアム・ショップのポストカード売場は、さながらブロマイド売場状態。 ◎ホワイト・チャペル・アート・ギャラリー(Whitechapel Art Gallery)  地下鉄ハマースミス&シティ・ラインのオルドゲート・イースト駅隣接。私はリヴァプール・ストリート駅から乗る際、電車の顔(正面)に表示されている行き先を見て「よし、これだ!」と思い乗った。実はホームに停車したとき「あれ、でも、この車両の色はメトロポリタン・ラインの色(路線ごとに地図上や標識に使用されているカラーがある)だなぁ。けど、確かにイースト行きって書いてあったし・・。」と一瞬ためらったのだが・・・やはり間違いで、それはオルドゲート行きのメトロポリタン・ラインだったのだ!見間違いだったのかなぁ(ブツブツ)。リヴァプール・ストリートのように複数の路線が乗り入れていて、同じホームを使っているような駅ではよ〜くチェックしよう。しかたなしにオルドゲート駅からギャラリーまでは歩いたが、ギャラリーの横はオルドゲート・イースト駅の出入り口で、それを見てなんだか脱力してしまった。  それはさておき、ここは現代美術を展示しているギャラリーで、小さいながらもカフェやビデオルームもある。巨大で古めかしい世界遺産蒐集タイプの博物館に飽きたときには、現代美術で気分転換だ!  ◎ロンドン交通博物館(London Transport Museum)  地下鉄コベント・ガーデン駅(Covent Garden)から数分。馬車や昔の電車がそのまま展示されている。車内には制服を着てマネキンのふりをした人間もいた。写真撮影可能だからお子さんと一緒だと楽しいかも。私は一人で行ったけど、乗り物ファン以外の大人一人で行く場所ではないですね。ただし、ミュージアム・ショップはバラマキ用土産によさそうな文具類や、チューブ(ロンドンの地下鉄のこと)マーク入りグッズがあります。絵葉書もいろんな駅のポスターに使われていたデザインのものがあり、結構趣味がいい。コベント・ガーデンに行ったとき、ショップだけ入ると良いでしょう。 ◎倫敦漱石記念館(Soseki Museum in London)  地下鉄Capham Common駅が最寄り。駅からはやや遠い。ここにはハンプティ・ダンプティ社主催の日本人ガイドによるウォーキング・ツアーの中で訪れたので、道を覚えていない、ごめんなさい。休館日も多そうなのでこのツアーで行くと間違いないでしょう。館長恒松郁生氏は、お話好きのようで質問するとなかなか止まらないこともあるそうで、ガイドさんは困惑していた。  余談・・・館長は、私が義父に以前プレゼントしたパスト・タイムス(骨董テイストの雑貨ブランド)の全く同じネクタイをしていた。ううっ、ほんとに余談ですいません。ヒースロー空港にもパスト・タイムスの支店あり。 ◎ロンドン博物館(Museum of London)  地下鉄セントラル・ラインのセント・ポールズ(St.Paul's)駅とサークル・ラインのバービカン(Barbican)駅の中間くらい。自分の都合のいい路線を選ぶと良いでしょう。ロンドンの歴史を知るには最適。長期滞在する人で真面目な性格(!?)の場合は、まずここで勉強してから、という手もある。ミュージアム・ショップには各国語で書かれたロンドンに関する出版物、古き日のロンドンを偲ばせるポストカードなど豊富。 以上、思いつくまま並べてみました。さらにはクイーンズ・ギャラリー、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、コートールド・インスティチュート・ギャラリーズ、ICAギャラリー、モール・ギャラリー、バービカン・ギャラリー、忘れちゃいけない大英博物館その他行きました。あっ、もっと忘れてはいけないウォーレス・コレクションもあります。私が今年度、大学に提出した卒業研究報告書のテーマは「ウォーレス・コレクションに関する一考察」だったのだぁ!!・・・なんだか今はここのことを書きたい気分ではないので、後日改めてご紹介いたします。 ●1999年12月:セブ島、ふたたび・・・ ◎申し込みから出発まで  1999年11月初旬に、12月22日出発5日間のセブ島ツアーをJTBに申し込んだ。旅行申込書には、自身のパスポートについて番号とか有効期限とか記入する欄があった。Graceは今年6月にパスポートの期限が切れたままだった。‘自身でパスポートを取得する(1999年12月1日までに)’と書いておいた。「写真を取りに行かなくちゃ。」「あ、でも、美容院に行って髪を何とかしてからの方がいいな。」「もう少し顔の輪郭をシェイプしてから(?)髪型を変えたいな。」なんて考えているうちに早11月中旬。JTBから電話がかかってくる。「パスポート取得申請はもうお済みでしょうか?」あ、やばい!「すいません。まだなんですぅ。承知してますから・・。」・・・すごいですね、JTBってチェック入れているんですね。「パスポートが間に合わない!!」なんてお間抜けな人のキャンセルを未然に防止しようというわけか。  11月20日、そろそろマジで申請に行かなくては・・・。まず美容院、写真店、市役所・・・結局パスポートセンターに行ったのは11月22日になってしまった。「発給は11月30日の予定」ふむ、祭日が入るから8日後だけど、埼玉県の場合、基本的には1週間で出来上がりのようです。  11月25日だったろうか、またしてもJTBから電話。「たびたびすいません、奥様のパスポートはもう・・・」「はい、22日に申請済みで30日に出来る予定です。(エッヘン!)当日取りに行けるかわかりませんが、遅くても12月2日にはそちらにfaxします。」ひゃあ〜、マメだなぁと感心。そして12月2日夕方にはパスポートのコピーをfaxした。現物も怪しいけど、コピーしたら怪しさ倍増・・・これがFaxの向こうではどうなっているだろう?きっと笑われているに違いない。  余談・・・私が有職者だった頃、お客様の運転免許証コピーなど時々目にする機会があった。忙しく働いていたので通常はあまり気にしないが、ある日あまりにも愉快な顔のコピーがあったので、同僚にも見せてあげた。「ねえ、ねえ、このオジサンおもしろい顔してない?」「ホントだ!北島三郎みたい!」なんて盛り上がっていると1人が「あっ、いやだコレ、うちのお父さんだ!」!×!?!・・・発言には気をつけなくては・・・。  コホン!・・・さて12月4日、早くもJTBから最終案内が送られてきました。まるで私のパスポートコピーの到着を待機していて「よしきた!」と送ってきたようなタイミング。通常、ツアーの最終案内って出発日の一週間前とか、早くても2週間前ですよね。年末年始のピーク時の客の分が圧しているので、前倒しで処理しているのか?よくわからないけど、さすがJTB、ということにしよう。さらに7日には「最終案内を送らせていただきましたが、届いておりますか?何かわからない点はございますか?」という電話までかかってきた。最近利用してなかったれど(Graceは最初のオランダ、2度目のバリ島、フィジーに続いて4回目かな?)、H社があまりにもお粗末だったので、JTBのありがたさが身にしみるぜ・・・。  雑記帳にも書いたとおり、ドル札も用意できたし、成田空港の駐車場も予約した。そして、12月19日にTaroがデジカメ(Olympus C-920ZOOM)を買ってきた。この日は中学校の同窓会(忘年会)が昼間あり、いい気持ちに酒を飲んで酔った勢いで買ってきたらしい。下の食器戸棚の写真が記念すべき一枚目だ!!スマートメディアが小さいのに感動!あとは3日後の出発を待つばかり。 ◎日本脱出!  今回参加したツアーはJTB主催の「ホテルを選んで セブ島5日間 アレグレビーチリゾート」です。出発は12月22日、集合時刻は07:30。出発便は09:30発フィリピン航空431便、そしてマニラに13:40着、さらにやや長い待ち合わせのあと16:20発フィリピン航空863便に乗り、セブ島に17:30着。という予定。アレグレは空港から1時間半から2時間はかかるようなので、部屋に入れるのは21:00頃?になるのかな?レストランはまだ開いてるよね・・・なんて事前に考えていました。  首都高の渋滞を避けるために04:50頃家を出たところ、06:10には予約しておいた駐車場に着いてしまいました。成田空港周辺には駐車場がたくさんあり、我々も何カ所か利用したことがあります。今回は1月に香港に行ったときと同じ、スカイ・パーキングにしました。どこを使っても、利用代金はあまり変わらないと思いますし、サービスも似たり寄ったりでしょう。ただ、ここが良いと思うのは、従業員がこれが「仕事」だと思ってきびきびこなしている印象があるからだと思います。こんな事は言いたくないのですが、以前使った中には「この土地がこうなったので、しかたない、駐車場にしたんだ。クルマを預かってやるよ。」と言わんばかりの駐車場もありました。空港〜駐車場間の送迎バスもひどいのは囚人護送車みたいだったり、席が足らなくて立ったまま、なんてこともありました。  さて、空港についても、まだ06:20。集合時刻まで一時間以上あるので、その前に朝食をとりました。それでも、まだ7時過ぎ・・・。フラフラ歩いていると、我々の乗る便が「機体の整備不良のため」11時に出発が遅れるとのアナウンス。(そのくらいの遅延ってよくあるのに、なんで今日はわざわざ・・・。)と、思うまもなく英語のアナウンス。「えっ?seventeen?17時って言ったの?!11時って言わなかった?」と、Grace。「いや、17時って日本語でも言ったよ。君が平然としてるからヘンだと思ったんだ。」と、Taro。これには大ショックです。だ〜って、朝9:30が夕方5:00でしょう?マニラに着くのは夜10時過ぎ?そんな時間にセブ島に飛ぶ国内線はあるの?あったとしても、宿にたどり着けるのは真夜中?明け方?いきなり、暗い気分になってしまいました。  07:30です。「よっしゃぁ!」と集合場所のカウンターに行きました。出発便の遅れのため、まだチェックインは出来ません。カンタス機の遅延の時と同様、空港内レストランの食事券を渡され、一時間後にもう一度来るように言われました。「あーあ、今夜はマニラか・・。」「でも、マニラ湾に沈む夕日ってキレイらしいよ。」とお間抜けなGrace。「着くのは夜でしょ?」・・・そうでした。どこまでもボ〜ッとしている女であった。  08:30。まだ結論は出ていないようです。カウンター内に3人にて、1人は電話中、どうやら17:00まで我々を休ませるための空港ホテルの手配の話もしているみたい。でも、予定していた431便よりも速い15:00発のセブ島行きノンストップ便に乗れそうなので、もう一度、今度は13:00にカウンターまできて下さい、とのこと。はあっ・・・ため息。「早い便に乗れるといいね。」「うん、そうすればセブに四泊出きるもんね。」「でも、期待しすぎてもいけないか・・・。」  13:00。カウンターに行くと、誰もいません。少し遅れて係員がやってきました。航空会社と交渉しているのでもう少々待って欲しい、と言う。そりゃ待ちますよ。それしかない!そして13:30頃ようやく搭乗券が貰えた!やったぁ!!これで今夜中にアレグレまで行ける!  当初乗る予定だった431便を予約した人の中に、マニラで国内線に乗り換え今日中にセブまで行く予定だった我々のような乗客が何人いたのかわかりません。でも、そういう人たち全員がノンストップ便に振り替えて貰えたとは考えにくい。おそらくマニラのエアポートホテルで一夜過ごすことになった人もいたのではないでしょうか?我々(T&G)の他にLOOK JTBの参加者は6人いました。でも、他の旅行会社のツアー参加者はどうだったのでしょう?興味あるところです。「今回はJTBにして良かったね。」と二人は喜んだのでした。 ◎フィリピン航空のこと  以前、「最低のエアライン」と言ったことがありますけど、今回も順位を上げることは出来なかったです。特に腹立たしいことがあったわけではありませんが、褒められるもんでもない。  まず往路、そもそも乗る前から「整備不良で出発が7時間半遅れる」(結局違うフライトになったが)し、乗ってみれば機内誌すらおいてない。私のシートだけではなく、全部のシートに、です。そして5時間半のフライトでミールサービスは1回だけ。食前のおつまみ(ナッツとか、あられとか・・・)&ドリンクもないし、食後のアイスもない、到着前の軽食もない。  そして帰路、往路と同じ映画の上映(これは一応路線が違うのだから仕方ないか)、何より驚いたのはヘッドフォンを配らない!のです。つまり音声は大音量で機内中に流れっぱなし、安眠妨害。英語だったのがせめてもの救いか?他にこんな暴挙を振るうエアラインがあるのかしら?ミールももちろん1回だけ。どうせ不味いんだからメシはいらないけど、ワインの一杯くらいちゃんと飲ませて欲しい(グラスの半分も注いでくれなかった。もっと入れてくれと言うものかったるいし...。) ◎宿への道行きと現地係員  ツアー参加者のうち、3人はシャングリラ、3人はプルクラで、アレグレに泊まるのは我々だけ。空港に迎えに来ていた係員に案内されて駐車場に行くと、送迎車も普通のクルマ。暗闇の中を、現地係員のすごい日本語を聞きながらの密室の80分間はストレスでした。何しろのっけから「ここからアレグレまでは20分です。」だもん。「えっ?20分?」「そうです。20分。」何冊かのガイドブックによると所要時間は一時間半から二時間半・・・まさかコイツ、偽のガイドで私たちは違うところに連れて行かれるのか?「一時間と、じゃなくて?」と念を押すと「そ、そうです。イチジカンと、です。」・・・。これは単なる勘違いなのではなくて、体系的に日本語の学習をしていないため、と見えた。その後、現地通貨に両替する話をしたときも、どうも数字の桁がヘン。全体的に凄まじい日本語で、特に彼は数字に弱いようです。これなら英語を喋ってくれた方がいい!と、思うほど。よほど、Do you speak English?と尋ねようかとも思ったけど、プライドを傷つけるのは我々の望むところではない。  彼は自分でいくらかフィリピン・ペソを用意してきて、「ホテルで両替するとレートが悪い。」としきりに今両替することを勧めたけど、お断りした。理由は二つ。まず、前述のように彼の訳の分からないコトバを使っての両替は信用しにくい。and、今回は食事もボートトリップもすべてホテルを利用するのだから現金は不要、どうしても必要な空港税の分だけ宿で落ち着いた状況で替えた方がいい。それには5,000円もあれば充分。「5,000円だけ替えてくれればいい。」と言っても、きっと1万円パックを用意しているに違いない。(・・・我々は面倒なことを避ける傾向にあるのかな?)1万替えてペソが余るなら、多少レートが悪くても5,000円だけ替えて使い切った方がいい、との判断をしたのです。  そして、アレグレは余りにも市街地から遠い宿だからか、私たちが貧乏そうに見えたのか、前に行ったと言ったからか、あまり市内観光はしつこく勧めてきませんでした。それに、そもそもパンフには「アレグレ宿泊者は往復に時間がかかるので、オプショナルツアーは参加不可」って書いてあったのよね。さらに不審なのは宿から去る前に連絡先電話番号を書いたメモをくれたけど、JTBから送付された最終案内に記載されている連絡先と違っていた・・・なんなんでしょう?ランドオペレーターが下請けに出しているのかしら? ◎アレグレの客室  田舎道のドライブの果てにたどり着いたアレグレは、真っ暗な中に佇んでいた。現地係員が「チェックインする客を連れてきた。」と守衛に言ってゲートを開けてもらい、敷地にクルマは入る。ここもマクタン島のシャングリラと同様、門の中と外では別世界のようだ。  しかし、レセプションから部屋までの歩道も暗くて足下もおぼつかない。スーツケースを抱えたポーターは我々よりも早い歩調で前を行くが、真っ暗で雨上がりの湿った階段、どこをどう歩いているのかわからない。案内されたのは二戸一棟建てコテージの17号室。一歩足を踏み入れると、テーブルの上の小さなクリスマスツリーが目に入った。「あ〜、可愛い!」それに広い!さすが52平方メートル!ダブルベッドが2つ。水回りはバスタブ・シャワー・トイレがそれぞれ独立している。バスタオルはバスタブの脇にも、シャワールーム用にも置いてある。嬉しい!(近頃は「資源を大切にしよう。」とか言って、「交換を希望するタオルだけバスケットに入れて置いて下さい。」というホテルが結構多いけど、日頃つましく生きている主婦としては、こんな時くらいバスタオルの1枚や2枚気にしないで使いたい!!のが本音です。)その他、バスローブ、ドライヤー、シーリング・ファン、エアコン、コーヒーメーカー、ミニバー、ウェルカムフルーツ、アイスペール(言わなくても毎日氷を補充してくれた)、テレビも有り。テレビはNHKやCNNも見られます。ハウス・ムービーも2チャンネルあるし、有料だけどプレステの貸し出しもある(天気の悪い日はいいかも)。広いテラスにはカウチとテーブルも。ほとんど完璧!  では、何が足らないのか?それは「施設案内」(いわゆるインフォメーション)です。通常ライティング・デスクかダイニングテーブルの上にあるはずの、あのがっしりしたヤツです。ペラペラのコピーが数枚あるだけで、どこに何を依頼していいのかわかりにくいし、アクティビティの情報量も少ない。あと強いて言えば、コテージの入り口に足についた砂を落とす洗い場、というか桶(?)か何かあるとよかったのになぁ。 ◎アレグレのダイニング   出発前の情報によると、レストラン、コーヒーショップ、バーあり、ということでしたが、これらは一体化(?)されています。ビーチ脇でランチタイムはバーベキューをやっていましたが、実質レストランは一つのみ、それがイヤならルームサービスしかありません。(ルームサービスはあまりメニュー豊富ではないものの一応24時間サービス) ◎テラスでルームサービスのランチ  朝のビュッフェはまあ、こんなものでしょう、と思えるのですが、夜もビュッフェしかないのが淋しい。もう一軒、レストランが欲しい!・・・やはり客室数40室の宿だとしかたないのかな?我々はチェックインした22日は時刻が遅かったのでパスしましたが、23日から25日まで3夜連続、ここでビュッフェ・スタイルの夕食を食べました。ここで、ちょっと不満なのが、「お値段」のこと。「夕食は××ペソ」という表示がどこにもないのです。メニューにも、ロビー脇の掲示板にも、部屋にあったインフォメーションもどきにも!そのくせ、我々が行った時期がクリスマス週間だったためか、料理だけではなく、金額も日替わりなのです!最後にお会計するまでいくらなのかわからないスリリングなビュッフェ!!(いや、まあ席に案内される前に「今夜はいくら?」って訊くことはできるでしょうが・・・。それをきいて「じゃあ、や〜めた。」っていうのもねぇ。)もともと物価の安い国だから、クリスマスイブもクリスマス当日もそんなにバカ高い金額とは感じないんだけど・・・う〜〜〜ん。 ◎メインダイニングの花もクリスマス仕様  たしかに24日と25日は豪華でしたよ。ローストビーフ、ローストチキン、シュリンプカクテル、サーモンから(めんつゆ無しの)日本そば、寿司もどき、好きな具をトッピングしてくれるラーメンなどなど。オードブルからデザートまで食べ放題!  ここでダイニングに関する笑える話をいくつか。 ◆その壱:  ビュッフェのデザートの集まっている一角に見慣れないものがあったので「Execuse me・・」と側にいたウェイトレスに声をかけたGrace。どんな味か訊こうと思ったのだ。あまりしつこく甘いのは嫌いだし〜。ところがウェイトレス嬢は私が日本人と分かるやいなや、他のウェイターを呼ぶ。「おっ、日本語の分かるヤツを呼んだのか。」と思ったら、そのウェイター、ただ一言「オイシイ。」・・・・。 ◆その弐:  食事を済ませてTaroは右手でサインをするポーズを、少し離れた場所にいたウェイトレスにして見せた。「???」分からない様子なので、もう一度やってみる。すると彼女は奥に歩いていって、少し年輩のウェイトレスに同じ仕草をして見せている。「あの客、こんな事やってるけど、なんなのでしょう?」と言ってそう。あれって私たちが行くような国ではどこでも今まで通じていたけど・・・。 ◆その参:  レストランでドサ廻り風のマジックショーを見せている夜のこと。ごくごく典型的な手品の数々。スカーフから花を出したり、タバコをあちこちから出したり・・・。そのうち徐々に大がかりな芸になってきて、私に「腕時計を貸して。」と言う。(昔、成田空港で買ったスウォッチです)そして何重にも包んで、金槌で叩いたあげくレストランの外に放り出された・・・。私は内心「これでマジックが失敗だと、新しい時計を買う口実が出来るなぁ。」と思ったが、マジックは成功だった。チェツ・・・。 ◆その四:  ビーチバーベキューを食べながら・・・。サンミゲル(フィリピンのビール、日本でもエスニック料理店などで飲める)を注文したらウェイターはトレイの上にビール瓶と、氷の入ったグラスを乗せ、我らのテーブルに近づいて来るではないか!「えっ?まさか・・・あれにビールを?」「それとも、グラスをキンキンに冷やしながらここまで持って来て、捨ててからビールを注ぐのか?」そのまさかだった。ビールのオンザロック!!(ちなみに屋内のレストランでは氷なしだった。)バーでマンハッタンを頼んだときもオンザロックであった。(笑えないか・・・) ◎その他アレグレの施設など  プールは大小あわせて3つありますが、隣接して作られているので一つ、と見た方が良さそう。スライダーもジャグジーも無いのが惜しまれます。子供は飽きちゃうかも。ビーチには丁度いい大木があり、ビーチパラソルの替わりになってくれています。パラソルよりもこの方が開放的で気持ちいい!もちろん、ここでも飲み物は飲めますよ〜。インフォメーションが少ない、と前述しましたが、潮の満ち引きの時刻については情報があるので、それに合わせてシュノーケリングが楽しめます。スズメダイや何やら(ああん、名前を知らないのよっ!!)いましたよ。Taroはイソギンチャク&カクレクマノミも見たって!いいなぁ。  残念なのはプールサイドにもビーチにもトイレがないこと。部屋かレセプションまで坂を登らないと行けないのです。はぁ〜、年寄りにはつらいわ。  ゲームルームにはネットが壊れた卓球台、ビリヤード、テレビ、少しの本(日本の国語の教科書があったぞ)など、ごく平凡。これなら自室で映画を見ていた方がいいかな。 ◆お天気や自然の話  到着した日は昼間雨だったとのことで、おぼろ月夜。2日目も終日雨。3,4日目は晴れのち曇り、時々雨。このお天気と、オプショナルツアー代金と、出発前に体調がいまいちだったことなど勘案し、今回はアイランド・トリップには行きませんでした。  セブ島の一年を雨季と乾季の2つに分けると、12月から1月にかけてはどちらかと言えば乾期のはずなのですが、まだ不安定な時期のようです。ダイビングやシュノーケリングをするためのツアー代金は行き先や船により、80アメリカドルから120アメリカドルというところです。けっこう高いですよね。予約してもいい天気になるとも限らないので今回は見送りました。3日目には、宿の前のビーチから5分ほど泳いだところにあるハウスリーフでそこそこ楽しめたし・・・。Taroは元気よく4日目も泳いで行きました。ピーカンではなかったのに、この日の1時間くらいのシュノーケリングで、日焼けして一皮剥けてしまいました。陽射しが強烈なんですね。  自分で思い立ったとき、船をチャーターしないでシュノーケルを楽しめるリゾートは魅力的です。そりゃ、海自体はフィジーのマナ島よりは落ちるけど、リゾート施設はアレグレの方が数段勝っているし、ビーチリゾートの優劣をつけるのは難しいですね。  天気の他に今回悩まされたのは「虫」です。虫除けスプレーをたくさんつけても、少し時間が経つと蚊がわらわら寄ってきます。部屋には蚊取り線香が置いてありましたが、現地の蚊は相当タフなようです。Taroは蚊だけではなくて、蜂にも好かれてしまってビーチでは5,6匹はべらせていました。刺されたら恐いですよね〜。あんな田舎でショック症状でも起こされたら、どうしていいかわからない!・・・でも、あんなに蜂にたかられてるのは彼だけだったなぁ。 ◆ショップのこと  小さなお店がロビー脇にありました。客が数人入れば満杯になりそう。専任の店員は配置していません。店内を見て、欲しいものがあった場合、レセプションにいるスタッフを呼ぶのです。ここにもう少しまともなものがあれば良かったのですが、残念ながら民芸品も、リゾートウェアも大した品はなくお菓子に至っては皆無。アイスキャンデーはあったけど、これは持って帰れない。シュノーケル3点セットや、ビーチサンダルもお粗末。歯磨き、虫さされ用の薬など最低限のものしかありません。何とか用は足りましたが、「虫対策」は出発前に備えておいた方がいいでしょう。 ◎おまけ  帰路は予定通り、マニラ経由でした。乗り換えのための待ち時間が4時間もあるのに、出国審査を終えたら、そこには何もないんです!免税店って、出国審査をしてからあるんじゃないのかい?と、立ち尽くす・・・。Taroは会社に持参するお土産を成田空港の出発ロビー階のショップで買うことになったのでした。「千葉名産落花生入り煎餅」・・・トホホ。  また、東南アジアから日本に到着した場合、検疫のための書類(旅行中の健康状態を問う黄色い紙です)を乗客は書かないといけないのですが、私たちの乗った便では乗務員が小さい子供の分を配らなかったようでした。(こんなことでも、フィリピン航空ってポイント落としてる・・・。)それで、検疫で1人一枚書くように言われ、足止めを食ってる家族がけっこういました。「スチュワーデスがくれなかったのよ。」と言っても、相手はお役所、通じません。それに乗務員のせいばかりでもなさそう。ヨチヨチ歩きの子供を平気で機内で放っておくママさんが多かった。ひどいのは、シートベルト着用サインが出ているときまで。あれじゃ、乗務員もその席が空いているのか客がいるのかわからない。まあ、ちょっと考えてみれば、書類の目的上(税関申告書じゃないんだから)どんなに小さな子供でも、各人一枚ずつ記入するのは当然なんですけどね・・・。  とにかく無事帰ってきました。旅行の始まりから飛行機が遅れたり、私たちの旅行中セブ島でフェリー事故があって皆さんに心配をされたり、帰国したら成田〜東京間の電車がテロ(?)で止まっていたり・・・と、いろいろありましたが、総合評価では満足です。ありふれた結果ですが、JTBの対応は良かったし(帰国翌々日にはフィリピン航空が遅れたことについてのお詫びの電話までかかってきた)、アレグレも細かい部分では注文はあるにせよ高品質リゾートであることは間違いないです。今まで泊まったほかのリゾートではプーケットのチェディが比較的似ているけど、人的サービスはチェディなんてアレグレの足元にも及ばない!  ああ、ANAやJASもセブ島に飛行機を飛ばしてくれないかなぁ〜。それならまたすぐにでもセブに行きたいです! ●2000年9月:クラブメッド・ファルコルフシの巻 ◎モルディブって、どんなところ?  正式国名は「モルディブ共和国」(Republic of Maldives)。スリランカの南西675キロのインド洋上に浮かぶ1,196の島々からなり、うち202島に人が住んでいます。観光客が訪れるリゾート島は約80ありますが、なかには日本人お断りのリゾートもあります。宗教上の理由で豚肉やアルコールの持ち込み禁止、飲酒はリゾートの中でのみ許されています。 ◎なんでモルディブへ?  かれこれ10年近く前になるでしょうか。モルディブのリゾート島の一つ、ヴァドゥー・ダイビング・パラダイスの写真を見たTaroは一目惚れしてしまったのです。海に直接入れる階段付きの水上コテージ、一歩水に入れば、そこには熱帯魚たち。彼の「憧れのリゾート」になりました。でも、現実は厳しい!当時、モルディブへの足として一般的だったエアランカ航空(現スリランカ航空)は月・木曜の週2便しか飛んでいませんでした。それでは勤め人は行きにくい。それに某旅行誌によると、モルディブは「この島がいい!」と選んでツアーを予約しても、出発直前に「取れなかったので別の島に...。」と言われることが屡々とか。それは、一言で言うと日本人客がなめられているからではないかと思うんです。つまり、日本の旅行会社で現地法人を設置しているところはほとんど無く、予約に関しては(いい加減な)現地旅行会社に委託している。それでダブルブッキングが横行している。そして、つけを客に回す。そんなのジョーダンじゃないですよね。リゾートを選ぶのって、いろんな要素を考慮しますよね?その結果「ここだあっ!!」と申し込むでしょう?例えば、島全体の広さ・客室数、宿泊施設のタイプ(水上コテージとか)、通用する言語、プールやジムの有無、レストランの数、細かいことを言えばビーチの広さ、砂の白さ、夕陽スポット、ダイバーなら当然近場に良いスポットが豊富なところ、もちろん予算も。せっかく悩んで島を決めて、そこに行くつもりでいるのを裏切られるのはイヤです。そんなことから「行きたい。」と思いながら何年も過ぎてしまいました。  でも、最近はスリランカ航空も週三便のフライトで、土曜日出発も可能になりました。そして、Taro&Graceも少しこだわりを捨てることにしました。確かにヴァドゥーは素晴らしいようだけど、土壇場で他の島に変更になってしまうくらいなら、いっそのこと地中海クラブ(Club Med)にしよう、と。地中海クラブなら、主催旅行会社がリゾートを運営しているわけで、現地発のオプショナルツアー以外で現地旅行会社を通すことはない、海はヴァドゥーよりも落ちるかもしれないけど、直前にどこかわからない他の島にされてしまうよりはいいのではないか?そういう考えからです。 ◎申し込みはスムーズ!  6月6日に電話で某クレジットカード会社系列の旅行会社に申し込みをしました。そして、クレジットカードで旅行代金を支払うと、5パーセント引きになるのです♪こりゃ、使わない手はありません。朝一番に旅行会社に電話をしたら地中海クラブがまだ営業時間外でしたが「空席アリ」の返事は、地中海クラブの営業時間開始間もなく来ました。わあ〜、念願のモルディブにやっと行けるのね。嘘みたい!  8月12日には、旅行会社から最終案内が届きました。ちょうど出発三週間前です。これだけ早く届くと安心して準備に取りかかれます。結局、荷物をつめたのは出発前日でしたが。 ◎さあ、出発だ!! ◆DAY 1:9月2日  今回は、出国ロビーにあるラウンジを予約しておきました。これが正解!混雑するロビーを尻目にフリーのコーヒーを飲みながら、のんびり過ごせます。未読のガイド本もおいてあったので、モルディブについての予習もここで出来ました。  スリランカ航空455便は、ほぼ定刻に離陸。機材はエアバスで、パーソナルビデオが付いています。映画も好きな作品を選んで見られますし、離陸から着陸までずぅっと航空機の前方及び下方のモニター映像も見ることが出来ます。ただ着陸間際の画像はコワイですね。「あ、あんなジャングルに落ちたらイヤだな。」とか妙に墜落の実感が伴ったりして。  モルディブへはコロンボで乗り継ぎます。モルディブのお土産というとセイロン茶を買い求める人が多いけど、モルディブで買う紅茶はスリランカからの輸入品なので割高だ、と聞いていました。それで、少々空港免税店で買っておきました。スーツケースは成田からマーレ(モルディブの国際空港)に直行(?)なので、あまり大量には買えません。手荷物が増えるのがイヤなので...。でも、結論から言うと、もっと買っておけばよかった!多少割高でも、宿のショップやマーレの空港で買えばいいと思っていたら、フツーのお茶がなかったんです。フレバリー・ティーは若干あったけど。海外旅行土産の定番マカダミアナッツ・チョコレートなどもマーレよりもコロンボの方が安価でした。我々は、コロンボ市街はもちろん、モルディブの首都マーレにも観光に行かなかったので町中のお土産やさんの価格は不明です。  さて、話を元に戻します。東京からコロンボまで約8時間半。コロンボからマーレまでは1時間半弱。着いてみれば、長く思い続けていたモルディブは案外近いものでした。そして送迎バスに乗り込むこともなく、空港のすぐ脇の桟橋へ。この国では船が主な交通手段なんです。我々の目指す島・ファルコルフシはここから約25分。40〜50人は乗れそうな船に乗ったのは、Taro&Graceと日本人ハネムーナーの4人でした。こんな真っ暗の海を真っ黒に見える(であろう)船で行くのはちょい不安。でも現地の人は慣れているんですね。  海は真っ暗だけど、船から顔を出して見上げてみれば満天の星空。最近、視力が一段と落ちてきたはずばんだけど、すごい星の数!こんな星空何年ぶり!?そうか、クラブメッド・リンデマン島以来だ!!  ファルコルフシには22:30頃到着。桟橋には日本人G.O.ケンジが迎えに来ていました。彼は「明朝10:00から簡単な説明会がある」という話だけして、今夜はおやすみなさ〜い。部屋にはバリ島・ヌサドゥア出身のジョーイが案内してくれました。荷物も10分ほどで部屋に届きました。明日からのために中身を使いやすいようにクローゼットに移したり、疲れたのでシャワーを浴びたりで、結局寝たのは12:00頃。ファ〜ア。。。日本はもう4時かぁ。。。。。 ◆DAY 2:9月3日  朝5:00頃には目が覚めてしまった。明るくなるのを待って何度も窓から外を見る。どうやらいい天気のようだ。朝10:00からの説明会は、バカンス村滞在中の案内をするためのものなんだけど、行かなくてもリーフレットを読めば充分だった。メッドは初めてでないのだからパスしても良かったみたい。結局、午前中は大したことが出来なくて半日無駄になっちゃったかな。  シュノーケリング・ボートは午前と午後一度ずつ出ているけど、今日はとりあえずパス。午後は島の東側にある遊泳可能のセーリング・ビーチへ行ってみた。バーやプールがある西側ビーチは桟橋もあり、船が行き交うので遊泳禁止なのである。ここで、ペダルボートで遊んだりしていたら、なんと!!波打ち際に小型のエイがいるぅっ!!!!!水族館以外で見るのは初めて!二人とも興奮!!迷い込んだのかな?おうちに無事に帰れたかな?  夕方17:00から17:30までTaroは元気良くエアロビクスへ出かけ、Graceは昼寝。  Taroが戻ってきてからバーへ行く。ここでの飲み物は有料。Taroはビール、Graceはフルーツ・ダイキリ。あ〜、おいし.....。  今日はアネックス・レストランが休業なので朝・昼・晩とメイン・ダイニングで食べた。この島のレストランはリンデマンよりも少人数用のテーブルが多く、早めに行くと二人掛けの席に案内してくれるので助かる。少人数席が埋まると、8人掛けテーブルでの相席になるようだ。食事は二人でのんびり楽しみたいよね。だって、オープン時間が朝7:00〜10:30、昼12:30〜14:00、夜19:30〜21:00と短いんだ。その上英語ご飯になったら食べる余裕が無くなるよ(?!)。昼&夜の食事時間が短いのはビール&ワインがフリー・サービスだからかなぁ?もうちょっとゆっくり食べさせてくれてもいいんでないかい? ◆DAY 3:9月4日  昨夜はショーを見ることもなく21:30には眠ってしまったので(我ながらよく寝るなぁ)また5:00頃起きてしまった。今日もいい天気だ。ホントに雨期?  今日は朝9:30からのシュノーケリングに参加することにした。予約不要、料金もツアー代込み。実に手軽で便利なシステムだ。船で20分ほどのところで35分間シュノーケル。ここでは、鮫やナポレオンまでいた。最初、G.O.のミミが「Shark!」って言ったときは「え?逃げろってこと?それとも、こっちに来いってこと?」と悩んじゃったよ(笑)。今までにシュノーケルをしたところ(えと、バリ島のベノア・ビーチ、プーケットのコーラル・アイランド&ピピ島、フィジーのマナ島、ハワイのハナウマ湾、セブ本島&ナルシアン島、オーストラリアのグレートバリア・リーフなど)に比べると深いし、典型的な可愛い小さな熱帯魚は少なかったみたい。もちろん種類も数も豊富だけど、魚の名前を知らないのが悲しい。。。一年間分くらい泳いだ  Graceはお腹ペコペコ。お昼には二人でワインを2本飲んでしまった。食べ過ぎたため、夜になってもお腹が空かず、せっかくアネックス・レストラン(イタリアンのEL DONY)を予約しておいたのに、あまり喉を通らなかった。やはり夜はもっと遅くまでレストランは開いていてほしいなぁ〜。  それに、ここのアネックス・レストランはリンデマンのアネックス・レストラン「ニコルソンズ」に比較するとサービスも大分落ちる感じ。ニコルソンズでは、いつもチーフのモモさんが出迎えてくれたし、村長もテーブルに挨拶に廻ってきたのに。と、いうわけでメイン・ダイニングでも二人でゆっくり食べられるのなら...と、EL DONYはこの晩だけで利用するのをやめた。 ◆DAY 4:9月5日  昨日の時点では、体調を整えるためにも食事を少し控えようと思っていたのに、起きたら空腹で朝からしっかり食べてしまった。そして、また9:30から船で出かけシュノーケリング。昨日よりも、ちいちゃな魚もたくさんいた。「しらす」みたいのもいた。マスクの中に入ってきたらどうしよう???と心配したよ。今日はなんだかマスクから水が入るし、流れはきついし、凄く疲れた。シュノーケルをすると喉が渇くのは塩水を飲んでるから?(苦笑)  ランチタイムのビールの前に一杯飲みたいな、とバーへ。ジンフィズなど飲んでみる。on the houseでけっこう豪華なおつまみが出る。一口サイズのピザトースト、ツナのカナッペ、オリーブ、ピーナッツ、ハム。お昼ご飯代わりになりそうだ。な〜んて言ってて、ランチもしっかり食べた。焼きそばや酢豚が美味しい〜。でも、ワインは一本だけにとどめた。  午後はしばしプールでのんびり、お腹もこなれた16:00頃から約30分間ピンポンをする。二人とも汗ビッショリ!!今日の夕方は18:00からサンセット・クルーズ(週二回のみ催行)に参加したいので、一度部屋に戻って着替えなくては。  と、部屋に戻る途中でディープ・シー・フィッシングから引き揚げてきた人に遭遇。収穫は大きなカジキ!!自分でつり上げたような顔で記念写真を撮らせてもらった。  ちなみに今夜はシーフード・ビュッフェで、このカジキは三時間後にはスライスされてみんなのお腹におさまっていた。刺身がダメなGraceは食べなかったけど。  サンセット・クルーズの参加者は日本人・韓国人中心で全員アジア系。シュノーケリング・ボートにヨーロピアンが多いのとは好対照。リゾ−ト全体では、ヨーロッパ人とアジア人半々といったところか?ヨーロッパからは、フランス人の他オーストリア、ドイツが多かったようだ。モルディブに多いはずのイタリア系がいないのは、食事時間が短いせい(謎)? ギターを抱えた三人のG.O.が乗り込み、ゲストの国の曲を演奏する。「いとしのエリー」とか。歌い手の彼はフィリピン・ビサヤ諸島出身だと言っていた。その後も彼らの演奏を耳にしたけど、やはり英語の曲の方が歌いやすそうだ。  肝心のサンセットは....今日も今ひとつ。昼間は快晴でも、夕刻になると水平線あたりに雲が出てしまう。残念! ◆DAY 5:9月6日  今日は9:15出発のピクニックに参加。これも無料アクティビティーだけど、前日に要予約。絶対に参加したい!と楽しみにしていたんだ。50名定員のところ、フランス人5名で、あとはアジア人。(だからランチタイムはまたアジアの曲の演奏つき)行き先はかつて宿泊施設があったクタ・バンドス。ファルコルフシから船で約20分。歩いて10〜15分で一回りできる小さな島には、外見がいかにも簡素な二戸一棟建てのコテージが点在していた。同行した  G.O.が「島の中央にシャワーとトイレがありまーす。トイレは臭いけど...」と言ったので覚悟してトイレに行ったけど、離島にしては上出来だと思うな。もっと臭くて、鍵もかからなくて水もろくに流れない、暗いトイレには今まであちこちでお目にかかったような気がする。  リンデマンでのピクニックではゲーム感覚のビーチ・バレーとかした覚えがあるけど、ここではランチ以外は自由行動。島のどこもシュノーケルに適しているとのことなのでブラブラ歩き、壊れかけた椅子を見つけてビバーク。二人で三点セットを付けて泳ぎだしたが、Graceはまたしてもマスクに水が入りパニック。浅瀬でライフベストを着ているから、なおさら始末が悪い。深いところなら海面に顔を出して浮いて、マスクを装着し直せるんだけど...。ベストが浮いてバランスがとれず、珊瑚に触れてしまう。やはりグローブも必要だね。。。こういうときは、スパッとあきらめ水からあがる。  ランチをはさんで、Taroは元気に魚と泳いで、Graceはひたすらボ〜ッとしていた。ただし、ここである失敗!ふと思いつき、椅子を波打ち際まで運んで、靴を脱いだ足に波が打ち寄せるようにしてみた。これがやってみたら気持ちいいんだな〜。もちろん、陽射しを遮るものはない。どうやら、このときにすっかり日焼けしてしまったらしい。顔にはしっかりサングラスのあとが!!こんな時はつばの大きい帽子が良かったようで...。  2:45まで、のんびり遊んで、帰りはフランス人の真似をして船の舳先に座った。視界が良くて快適だった。なんでもやってみるもんだ。  バカンス村に戻ってからは、プールサイドでシャンパンなど飲んでみる。うう〜ん、美味し!!青空の下、ふっと思った。「ずっといい天気だけど、ここのスコールもどんなものなのか一度くらい見てみたい。」と。そして、今回はG.O.ショーを一度も見ていないから今夜は見ようかな?と。一つ目の願い(?!)が叶い、夕食の途中雨が降り出した。一度やんだが、ショーが始まる頃また激しくなった。ここのシアターは屋外なのだっ。雨宿りしながら、21:30から約一時間ショーを見た。見てみれば楽しいんだけど、どうも夜起きていられないんだよね。年寄りは早寝早起き?22:45からのリンボー・コンテストも興味あったけど、会場となるバーも混んでいたので退散。おやすみ〜。 ◆DAY 6:9月7日  昨夜床につくのが少々遅かったので、今日の始まりはやや遅い。朝食の2人席はすでに満杯、大テーブルで日本人女性ダイバーと相席になった。彼女はファルコルフシは三回目。他に、チェラティン、ビンタン、ボラボラ、ニューカレドニアのクラブメッドに行ったことがあるそうだ。そして、シュノーケラーにはボラボラが素晴らしい場所と言う。そうかぁ〜、やはりいつかはボラボラかぁ〜〜〜〜。  今日は日がな一日プールサイドで過ごす。太陽の移動に伴い、デッキチェアも動かす。気をつけていたのになぁ〜。さらに日焼けした。14:30から15:00くらいまで昼寝したのが敗因か?あまりに暑くて、汗をかいて目が覚めた。これはたまらん!!と眠りこけているTaroのバッグからバー・チケットを取り出しバーに行き、でかいミネラルウォーターを一本買ってきた。ん?こそ泥?余談ながらローカル(スリランカ産)は一本約180円。エビアンは二倍の額。こだわらない私はローカルにした。  17:00からはセーリング・ビーチでビーチ・パーティーがあるので、どんなものかと出かけてみる。G.O.達が集まって、サングリアやフランスパンのホットドッグをふるまってくれた。(我々は、夕食が近いのでサングリアだけにした。)そして、思い思いにビーチ・バレー、ペタンク、フリスビーなどに興じる。私Graceは、知らない人(?!)とほんの少しバドミントンをしただけで、膝がガクガク。やはり、砂の上は慣れないとツライ。「ふうっ。」と二杯目のサングリア。それで、Taroは何をしているだろう?と見回してみると、なんと、まあ!ビーチ・バレーに参加してる!球技は苦手なのに。。。どうやらかり出されたらしい。ご苦労さん!  天気は昨夜から下り坂のようで、今日も15:30からスコールがあり、夜はまた雨。昨日よりも降っている時間が長くなっているようだ。そうか、我々は運がよかったんだな、とこうなってみて初めて気づく。 ◆DAY 7:9月8日  朝から雨。昨夜はスリランカ便が日本人をたくさん乗せてマーレに到着したはずだ。昨日入村した人は気の毒だなー。朝食に出かけると、エクスカーション担当G.O.がテーブルを廻っていた。今朝出発予定だった、水上飛行機で他島に出かけるツアーが中止になったので、申し込んだ人たちを探しているらしい。そう、ここは部屋に電話がないから、こんなときは大変かも。  Taroも午前中のシュノーケルに行こうか、ずっと考えていたようだけど結局パスした。そうだね、身体が冷えてもバスタブもないし、温水も出ないシャワーだしね。無理をすると風邪をひくかも。そんなわけでプールも誰もいない。よく、ガイドブックなどに「雨期でも短時間のスコール程度なので心配ない。」とかモルディブに限らず書かれているけど、真に受けない方がいいよね。短期間しか滞在できない日本人が多いんだから、やはりベストの時期に行くべきなんでしょう。逆に「乾期でも、曇りの日もある」くらいに考えておいた方が落胆しないのでは?  幸い、ベランダは広々としているので、ここで本を読んだりして過ごす。海も見えるし、いい部屋だった。ブティックで最後の買い物をしたり、午後の出発のため荷物をまとめたり。  出発前に送られてきた日程表ではチェックアウトは10:00となっていたので、実は憤慨していた。ナイトフライトなのにそれまでどうしろっちゅうの!?と。が、スリランカ便に限らずナイトフライトになってしまう日本人にはサービスで、部屋が空いていれば16:00まで部屋を提供してくれるらしい。仮に満室の場合も別途シャワーやロッカーは用意されている。そんなわけで18:00の船の出発までゆったりできた。  マーレから来たときは4人だったが、帰りは日本人13人だ。桟橋にミシェル村長や数人のG.O.が見送りに来る。ああ、バカンス村ともお別れだ。。。。。  船にはメッドのスタッフは同乗してこないので、マーレ空港でのチェックインは各自する。周りを見ると、けっこう日本人係員に付き添われているツーリストもいた。小さな空港なので、自力で充分なんとかなる。往路同様コロンボで乗り継ぎだが、成田では最終目的地までの搭乗券を発券してくれたのに対し、ここではコロンボまでの一枚しか発券しない。一時間の乗り継ぎ待ち合わせ時間にコロンボのトランジット・カウンターで発券してもらうのである。コロンボではもう少し買い物もしたいけど、そんな時間はあるのかなぁ。  その不安どおり、コロンボではカウンター前に日本人の長い行列ができた。しかも、なかなか前に進まない。これで定刻に離陸できるの?!カウンターも、きちんとチェックイン作業を行っているようには遠目にも見えなかった。なぜなのか、じきにわかった。笑っちゃうけど...すでに搭乗券になっているのである!搭乗客が航空券を見せると(おそらくアルファベット順に)並んでいる搭乗券の中から人力で(笑)そいつの分を探すのだ。なんて原始的な!!!まあ、そんなやり方だから列の長さは加速度がついて短くなり、結局ほぼ定刻に出発した。スリランカ航空、恐るべし! ◆DAY 8:9月9日  遊び疲れたのか、二人ともまとめて4〜5時間機内で眠ってしまった。スリランカ航空454便は無事に成田に到着。あ〜、機内は疲れたけど、この8日間は楽しかった!! ◎書ききれなかったことを軽くひとまとめ  客室:A〜Sまで19棟各8室の二階建て建物が、南北に長い島の東西のビーチに面して並ぶ。水上コテージなどはない。小さな島なので、どの部屋があたっても「ハズレ」感はないだろう。各棟の前にはデッキチェアが置かれ、ところどころにはハンモックも吊されている。基本的にツインルーム。ソファもどきが置かれていて、これが三人利用した際の三人目のベッドになるのかな?って感じ。ベランダには椅子二脚と小テーブル、ここと室内を合わせれば広さはまずまず。水回りの備品は簡素。シャンプー、練り石鹸、バスジェルのみ。歯磨き道具、シャワーキャップも無し。エアコンとファン完備。ただし、時々使えなかったり、夜中に突然スイッチ・オンになったりすることも(?_?)。  プール:水深は一番浅い部分0.75メートル、深い部分1.45メートル。長さは多分20メートルくらい。なかなかの造形美、トップページの写真で雰囲気伝わったかしら。ただし、終日音楽を流すのはやめてくれ〜。波と風の音で充分だよ〜。特に夕刻、クラシック・コンサートと題してオペラなど流された日には参った!  バー:生ビールはもちろん、各種アルコール類アリ。シンガポール・スリング、マルガリータなどのトロピカル・カクテルや、ノン・アルコール・カクテル、ソフト・ドリンク、アイスクリーム、チョコレート、ポテトチップ、カップ・ヌー○ルもアリ。16:30〜18:00はハッピーアワーで、一杯の値段で二杯ついてくる。  レストラン:パンフによると「朝はアメリカン」とあったが、パン、ベーコン、ソーセージなどの加工肉、卵料理、ジュース、シリアル(8種類ほど)だけではなくいろいろ。和食党にはご飯、味噌汁、味付け海苔、ゴマ塩、タケノコなどの煮付け、時には納豆。パスタ、焼きそば、炒飯、生野菜、温野菜、ヨーグルト、果物、プリン、ゼリーなどたくさん。昼・夜サービスのはずのビールもサーバーが備えて付けてあり、起き抜けに飲んでいた人がいたようだ。さすがに我々は、朝から飲んだら泳げないのでパス!  ワインは赤・白だけではなく、ロゼもあり。各テーブルには水差しとアイスペールが置かれていて、その水差しが我が家で冷茶のため使用しているものと全く同じ品だった。そういえば、フランス製だったな。自宅でクラブメッド気分になりたい人は、吉祥寺菊屋で水差しを買おう(笑)。  ブティック:などというと、高級衣料品店のようだけど、単なる店です。リゾートに似合いそうな服や、お土産類を扱っている。クラブメッドのオリジナル商品が多い。紅茶は予想以上に少なく、菓子類・スパイス類は皆無。ロゴマークは入ってるけど、通常のホテルなら部屋備え付けかと思われる程度のレターセット、ポストカード、メモ・パッド類が、はっきり言って高い。あと、G.O.が「お土産のTシャツは、人にあげるのはマーレで値切って買っても、自分用はここで品質の良いものを買った方がいいです。」なんて言ってたけど、疑問だ。日にち限定のワゴンセールで買ったオリジナルTシャツを、帰国後着用の上洗濯したら、胸のプリント部分が色落ちして、他の部分や衣類にくっついちゃったよぉ〜。「メッドは今年50周年」の新柄Tシャツでマレーシア製だった。これから購入を考えてる方、厳しいチェックを!! ◎クラブメッド・リンデマンとの比較  今回のクラブメッド・バカンス村での休日は96年7月に行ったリンデマン島以来二回目だ。4年という年月の長さを考慮すると、村長もG.O.も何代も変わっていて単純に比較できないのは当然だが、クラブメッドが「年月に流されない安定した商品を販売するポリシー」を持った企業であることを期待しつつここに記す。  まずは、G.O.のG.M.に対する接し方。リンデマンの方が圧倒的にフレンドリー。これは、当時リンデマンには10名近くもの日本人G.O.がいる割には日本人G.M.(いわゆる宿泊客)が極端に少なかったためか?でも、それだけではないと思う。村長も非日本人G.O.も積極的に挨拶するのは当然のこと、様々な局面で声掛けをしてくれていた。ファルコルフシでは、「ん?今、私がいることに気づかないわけはないよね?」という時でも黙って通り過ぎる日本人G.O.がいた。非日本人G.O.に至っては、その人がG.O.なのか否か、近くによって胸に名札が付いているか確認しないとわからないほど挨拶をしない。別に挨拶なんて、どっちからする、って決まっているものではないけどちょっと残念。ただ、ファルがみんな結束して、「盛り上がろうよ!」っていう雰囲気に欠けているのは事実。  また、アクティビティの数でもリンデマンの勝ち。一日中、バカンス村のどこかで何かをやっている。そのインフォメーションもコピーされ、前日夕食時にはレストラン前で配られていた。それには、翌日のイベントなどの時間割、夕食(ビュッフェ)の種類、シーフードとかイタリアンとかの記載や、夕食時の服装のテーマ「今夜のテーマカラーは赤」とかの記載もあって重宝した。客室数はリンデマンが218室、ファルが152室、でも、それ以上の規模の差を感じた。  そして、すでに触れたようにアネックス・レストランのサービス、雰囲気は雲泥の差。これもリンデマンの勝ち。その分、ファルコルフシではレストランのウェイター達が片言の日本語で話しかけてくるのが印象的。リンデマンのメインダイニングではワインもセルフサービスだったので、レストランのスタッフの印象は全く残っていない。(ファルでは一応ウェイターに頼んで持ってきてもらうシステムになっていた。)そして、オープン時刻に行くようにすることで、窮屈なテーブルを避けることが出来るという点ではファルに軍配。  しかしながら、何よりも、バカンス村周辺の海の美しさではファル。こう考えると、悪く言えばハードに寄りかかってサービスを忘れがちになりかけているリゾートって事になってしまうなぁ。もちろん、普通のホテルに比べればスタッフの態度は充分なんでしょうけど、敢えて辛口発言をしてみました。もちろん、すごくいいところでしたよ。11月にオープンするもうひとつのモルディブのバカンス村カニフィノールにもぜひ行ってみたいです。だからこそ、の感想でした。 ◎ファルコルフシ以前で最後に出かけたリゾート、アレグレとの比較  アレグレについては「セブ島...ふたたび」を参考にして欲しいのですが、簡単に言うとアレグレにあってファルにないものはたくさんあります。ルームサービス、バスローブ、スリッパ、電話、電話、ミニバー、コーヒー&ティーセット、バスタブ、温水の出るシャワー、プレステ、ウェルカムフルーツ、部屋備え付けのタオルの枚数も違う。優雅さでは、アレグレの大勝利。  でも、アレグレには無料のシュノーケリング・ボートはありません。その他、無料アクティビティーもほとんど無し。日本人スタッフもいません。  どちらがいいのかはもちろん決められません。その時・その人が求めているものに因るのでしょう。そういう我々も「さあ、次はどうしよう?」とまたワクワクしています。「こういうものを求めるなら、ここだよ!」という経験談をお持ちの方、ぜひ意見を聞かせてください。お待ちしています。