タイトルMac OS 9の新しい点をまとめたTechnoteが公開カテゴリーTechnote, Mac OS 9
作成日1999/10/6 23:32:14作成者新居雅行
Mac OS 9の詳細がやっと明らかになった。従来のOSとの違いを説明するTechnote「TN1176: Mac OS 9」がリリースされ、そこにはかなり詳細にMac OS 9の新しい機能が紹介されている。すべてをそのままお届けしたいくらいだが、開発者やシステム管理者にとってポイントになる内容をピックアップしてお届けしよう。なお、Mac OS 9の新機能は9つのトピックとしてまとめられており、Appleのホームページを始めいろいろな記事などでそれらはご覧になっていると思うので、そこでは語られていないポイントを中心に拾って行こう。

◇Power Macintosh 6100,7100,8100の各モデルでは、Mac OS 9のCD-ROMでブートしてインストールをしなければならない。
◇2GBを超えるファイルのコピーや情報表示にFinderが対応している。
◇Finderはウインドウの位置情報などを管理するために、ボリュームのルートにTheVolumeSettingsFolderという見えないフォルダを作る。
◇Carbonアプリケーションは、ファイルやフォルダなどの階層も含めた一群の項目を、「パッケージ」として1つにまとめる模様だ。そのため、それをFinderでダブルクリックしたとき、アプリケーションにodocイベントにパッケージの内容を情報として持つデータも付加される。
◇「ファイル」メニューに「暗号化」(推定)というメニュー項目が追加される。
◇キーチェインなどセキュリティ関連の機能が追加されているが、プラグインなどに署名を行うアプリケーションも存在する。
◇CarbonやCore Foundationが組み込まれる。主要なAPIについてのリストが文書中にあり、詳細なドキュメントへのリンクも設定されているが、リンク先がないものもある。
◇HFS+APIが導入され、2Gを超えるファイルや、ロングファイル名をサポートしている。このAPIを使えば、31バイトを超えるファイルの利用が可能になるものと思われる。
◇同時に開くことができるファイル数が8192個までアップされている。
◇Navigation Service 2.0になって、ダイアログに変化がある。
◇現在のマウスカーソルは16ドット四方だが、より大きなカーソルをプラグインで作ることができるようになった。ただし、プラグイン情報はまだ公開されていない。
◇Cの標準ライブラリであるStdCLib 3.5では、各種のメモリ処理において、Velocity Engineの機能を使って高速化ができるようになった。
◇Textension 1.1というEditText代替えのテキスト編集コンポーネントが利用できる。32KB以上のテキストが扱え、ドラッグ&ドロップが使えたり、印刷サポートや、ATSUI、インラインサポートなど注目できるシステム機能だ。
◇サウンドコントロールパネルと、モニタコントロールパネルが分離された。
◇AppleScript 1.4となり、スクリプトエディタはCarbonアプリケーションとなっている。
◇AppleShare Client 3.8.5は、キーチェーンをサポートしている。
◇OpenGL 1.1が組み込まれている。
◇OpenTransport 2.5が組み込まれている。リモートアクセスは、クライアントだけでなくサーバーもMac OS 9に含まれる。
◇Package First Aidというユーティリティが含まれる。Carbonアプリケーションのパッケージを構築するためのフォルダを修復するものと思われる。
◇AppleTelecom、Enagy Server API、QuickDraw Gxは、Mac OS 9ではサポートされなくなった。
関連リンクTN1176: Mac OS 9