タイトルTHINK ReferenceがオンラインでInside Macintosh情報を取り込み可能にカテゴリーユーティリティ, アップルからの開発資料
作成日2000/7/17 10:41:48作成者新居雅行
長くMacintoshの開発にたずさわっている方には御存じかと思うが、THINK ReferenceというInside Macintoshなどの情報を参照するためのソフトがある。このソフトは進化を続けており、MacTech ManazineのCD-ROMに新しい機能を備えてVer.2.7としてアップグレードが行われている。THINK Referenceは、プログラミング情報のオンラインマニュアルでシステムある。AppleGuideはもちろん、HTMLといった現在のオンラインマニュアルの枠組みが登場する以前から存在する。膨大なInside Macintoshのドキュメントを検索できるということで、インターネット以前の時代には唯一の「検索できるInside Macintosh」であった。以前はあらかじめ作られたリファレンスを参照するだけだったが、現在はデータベースのコンパイラも含まれ、カスタマイズすることなどができる。さらに、Ver.2.7ではTHINK Reference Collectorとして、AppleのWebサイトにあるInside Macintoshの情報をダウンロードして、常に新しい情報に更新するという機能まで加わった。オンラインで検索できるとは言え、やはり時間がかかるが、THINK Referenceを使えばオフラインで高速に検索できる。改めてドキュメント参照に関しては注目できるものとなるかもしれない。
なお、THINKという名前は、一番最初に開発を行ったTHINK Technologies社に由来するが、現在はMacTechのXplain社の権利となっている。THINK社は、すでになくなってしまったTHINK CやTHINK Pacalの開発メーカーだ。THINK Referenceは単位で販売されるなどしていたが、やはり固定コンテンツの宿命で、内容がそのうち古くなり、その都度更新しないといけないなどの問題があった。MacTechではCD-ROM版にかなり以前からバンドルしていた。しかしながら、新しい機能を使えばオンラインで更新される。プログラマがAPIを参照するためのカスタムソフトとして長年使われてきているだけに、使い勝手も期待できるものがある。昔は「THINK Referenceを入れるほどの余分なスペースはない」という状況だったが、ハードディスクがGB時代になり、そんなこともないだろう。インターネットをバックボーンにして、THINK Referenceは復活するかもしれない。
関連リンクMacTech CD-ROM