タイトルMac OS Xでコントロールバーを実現するアプリケーションがオープンソースで登場カテゴリーオープンソース, ユーザインタフェース, Mac OS X
作成日2000/9/29 15:11:54作成者新居雅行
Mac OS Xでコントロールバーを実現するソフトがリリースされた。OpenStrip Ver.0.2がそれで、Public Beta版ですでに利用できる状態になっている。Mac OSにあったコントロールバーはMac OS X Public Beta版では見られなくなっているものの、手軽に使えるツールだけに存続を望む声も出ている。Joseph J. Stroutは、Mac OS X上で稼動するアプリケーションとして、コントローバーを実現するものを開発した。バーのデザインもAquaライクなものとなっている。以下のページに動作イメージがあるが、実際ダウンロードしてすぐに使えることは確認した。これをオープンソースでフリーで配付している。
ちなみに、ダウンロードした結果は、Mac OS X PBに付属のStuffIt Expanderで解凍する。そしてOpenStripというフォルダができるので、その中にあるOutput Folderの「OpenStrip」をダブルクリックすれば良い。モジュールは同じフォルダにあるものを自動的にロードするようだ。
ただし、モジュールについては、Mac OSで使っていたものは基本的にはそのまま利用することはできない。従来のモジュールは68kベースのコードリソースであるが、OpenStripのモジュールはCarbonで稼動する共有ライブラリである必要があるとのことだ。そのため、従来のモジュールについてはコンパイルのし直しが必要になる。しかしながら、モジュール部分の呼び出し部分については非常にシンプルなものであるため、それほどの変更は必要ないだろう。ただし、ソースの中でToolboxを呼び出す部分があれば、そこでのCarbon化は必要になる。
なお、OpenStripはCarbon対応アプリケーションであるため、Mac OS 9においても利用可能だが、CarbonLib 1.1を必要とする。将来的にはモジュールの共用なども視野に入れることができるかもしれないが、現状ではMac OS 9で動かすことができるのはデベロッパだけということだ。
OpenStripでは今のところは時計を出すくらいしか実用的なモジュールはない。しかしながら、OpenStrip自体あるいはそのモジュールの作例も含めて、CodeWarriorのプログラムやプロジェクトなどが付属している。モジュールは1つのエントリポイントを用意し、引数に合わせて分岐をすればいいだけなので、プログラミングの難しさはそれほどもない。ビルドに関してはサンプルをコピーすればいいので、これも問題はないだろう。Mac OS Xでコントロールバーを欲しいという需要はそれなりに高いため、OpenStripはおそらく注目を集めるだろう。だが、モジュールは当然必要になる。今なら、モジュールを作るネタはいろいろあるし、既存ネタで作ることにも意味はある。商品にするのは難しいかもしれないが、Mac OS Xのコミュニティに食い込むには、モジュール作家になるというのは1つの選択肢ではないだろうか。
関連リンクOpenStrip