タイトルAppleが2001年度第三四半期の決算報告、利益は上げつつも3期分の決算ではいまだに損失カテゴリー業界動向
作成日2001/7/18 16:10:33作成者新居雅行
Apple Computerは、2001会計年度の第三四半期(2001/4〜6)の決算報告を行った。6100万ドルの利益が出たとしており、第二四半期の利益が4300万ドル、第一四半期の2億ドル近い損失を考えれば上向きであると言えることは言える。また、第二四半期でも営業利益ではマイナスになっていたが、売り上げが微妙に増えたこともあって第三四半期は営業利益はプラスに転じている。第三四半期は82万7000台のMacintoshを販売したが、第二四半期は75万1000台、第一四半期は65万9000台に比べてやはり上向である。機種ごとの販売内訳を見るとiBookの健闘が大きいく、第二四半期はiBookは売上の5%しか出していなかったが、第三四半期は17.5%に伸びている。他の機種の第二四半期と第三四半期の売り上げ状況を見ると、iMacは同等なものの、Power Mac G4、PowerBook G4とも売上数が減り、金額的にも減少しているのが気になるが、やはりiBookに顧客を食われたという面もあるだろう。しかしながら、売上全体としては第三四半期は第二四半期よりも増加している。
ただ、問題は9ヶ月分の業績を合算した結果では損失が出ているということだ。営業利益で4億ドル近いマイナスになっており、収益でも1億ドル近い損失となっている。年度の決算まではあと3ヶ月しかなく、すなおに考えれば、第四四半期にかなりの売り上げを計上しないとばん回は難しいのかもしれない。2000年度にくらべると、売り上げが3分の2くらいに落ち込んでいるのが何と言っても数字に響いている。さらに売上に対する荒利率は2000年度は27%だったのに対し、2001年度は20%と目に見えて減少している。営業経費的には2000年と同水準である。おそらく営業経費はもう削減できないところまで削減しているため、これ以上減らすことは難しいのかもしれない。いずれにしても、新型iBookは収益の向上に貢献したとは言えるが、年度会計報告で黒字にするには、まさに7月18日に発表される新しいMacintoshのラインナップ次第ということになるだろう。
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