タイトルiTunes 2は公開されたけど…カテゴリーメディアプレイヤ
作成日2001/11/6 15:32:40作成者新居雅行
新しいソフトが出てくるときには、すんなりとは行かないものだ…などとなれっこになってしまった感もあるが、やはりiTunes 2もどたばたを繰り広げてしまった。iTunes 2の配付は米国時間で2001年11月2日より始まったが、次の日にかけて公開されていたMac OS X版のiTunes 2が、実は複数のパーティションのあるシステムで、パーティションの中身が消えてしまうというインストールスクリプトの不具合があったのである。なお、その後に、Norton Utilitiesなどで復活できるというアナウンスがあったものの、いずれにしても、問題の発生するインストーラを含むiTunes 2はユーザの手にばらまかれてしまった。その後、Ver.2.0.1として、インストーラを修正したものが公開された。どうやら、日本語版として配付されたときにはVer.2.0.1になっていたことや、あるいはソフトウエアアップデートでのアップデートもされないのか、あるいは準備されていない状況のようだったので、情報を早耳でキャッチした人たちの一部が被害に遭っているというところだろう。なお、複数のパーティションがある場合に必ずしもファイルが消えるわけではない。根本的な問題はインストーラのシェルスクリプトで、古いiTunesを削除するところのパス指定をクォーテーションでくくっていないため、ボリューム名に空白があった場合には予期しないパスを指定することになり削除作業をしてしまう点にあるようだ。この点はAppleに限らず、開発者も含めて要注意なポイントであることは確かだろう。
そして、インターネットラジオもやはり様子が変だ。サービスがとまったKerbangoに代わって確かに「チューニングサービス」によってラジオ局が出てくるようになったが、リストの上では従来のバージョンとの違いはないと思われる。ラジオが聞けないという声もあれば、聞けるという声もあるが、いろいろなジャンルを見てみると、ジャンルごとに、ほとんどの局が聞ける場合と、ほとんどの局が聴けないジャンルがあるようだ。50s/60s Pops、70s Pppsあたりは聞けるのだが、JazzやClassic Rockはほとんど聞けない。何度も更新をやってみたけど、やはり同じであった。ラジオ局は外部の会社のサービスである…と言えばそれまでだけど、要はチューニングサービスのリストはチェックして提供しているとは到底思えない。米国のディスカッションボードでは、live365.comを使えばいいでしょうといったことが書かれているが、live365.comはいちおうiTunes対応ということになっているので、その意味では安心だ。

とまあ、釈然としないことはあっても、機能アップな点もやはり見のがせない。1つは、イコライザやエンハンサがついたのはなかなかいい点だ。だいたいサウンドはスピーカーや設置環境、あるいはヘッドフォンによってけっこう音の違いがある。ステレオセットならともかく、パソコン環境では細かい調整がしにくいというのが一般的だったけど、iTunesに音質調整の機能がついたのはその点でより便利になった。また、エンハンサーはガンガンならしたいときにはアップし、BGM的に静かにならしたいときなどではダウンすることによって、音の雰囲気全体を調整できる。こうした機能は確かに便利になったと言えるだろう。
関連リンクiTunes 2