Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年12月7日発行号 - MDOnline-DVDのドキュメント



ZDNetの記事(http://www.zdnet.co.jp/news/9912/06/laser5.html)によると、五橋研究所から発売されるはずだった「マイスター redhat Linux 6.1」は、発売を取りやめたとか。販売側からの疑問が寄せられての発売中止で、「時期尚早」とか「オープンソースが認知されていない」などの理由を言っています。ともかく言葉の端々で責任を外部に求めています。五橋研究所といえば、レッドハットの日本法人の件がこの夏にあって話題を集めましたが、改めてそのときのニュースリリースを見ると、契約が打ち切られてロゴは使用できなくなり、redhatの発売ができなくなったとあります。双方の契約の詳細は分かりませんが、夏にあったような経緯にもかかわらずredhatをリリースしようとした訳で、オープンソースが受け入れられないとか言う以前のビジネス上の問題ではないかと思いました。どうでしょうか。
Asahi.comに、本日、公正取引委員会がアップルに対して立ち入り検査をしたというニュースを流しました。iMacなどの再販価格拘束が独占禁止法の疑いがあるというものだ。昨年のiMac発売前に、ユーザーグループのイベントで原田社長は「価格の統一は法律的にも問題がない」ときっぱり言っていたことを思い出します。さて、どういう結果が出るのでしょうか。公取、アップル双方からの正式発表を待ちましょう。ちなみに、新聞社系のメディアがこうしたニュースを素早く流せるのは、記者クラブがあるからです。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


DVDに関する日本語の技術文書を公開、基本から利用条件まで

日本語の技術情報であるTech Info Library-JにDVDに関するドキュメントが掲載された。以下に概要をまとめておく。特に、DVDテクノロジーやDVD-Videoの概要を記載した文書は、コンピュータでDVDを使う上で知っておきたい技術的なことがまとめられているため、DVDがどんなものかを知りたい人や知識を整理したい人などは、ぜひとも一読をお勧めする。

24451JN:DVD テクノロジー : 概要
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=24451JN
DVDについての基本がまとめられている。容量や記憶方式、どんな種類のメディアがあるのかと言った基本的なことを確認するという点ではよくまとまっている文書だ。

24485JN:DVD-Video : 概要
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=24485JN
DVDに関する技術的なことが比較的細かく記載されている。MPEG-2とDVDの位置付けや映像のスペックなどが書かれているので、技術的な意味での全体像を掴みたいのであれば、一読するとかなり参考になるだろう。

24940JN:DVD : DVD-R ビデオに関する再生条件
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=24940JN
1度だけ書き込みができるDVD-Rを読み込むには、Apple DVD Player 1.2以降を利用し、第三世代のDVD-ROMドライブを登載している必要がある。第三世代のドライブは、ブルー&ホワイトのPower Macintosh G3、ブロンズキーボードのPower Book G3以降の機種で登載されている。

24992JC:DVD : 画面の縦横比について
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=24992JC
DVDに記録された映像では、縦横比が3:4ないしは9:16のものが入っている。通常のディスプレイに9:16のものを表示した場合、上下に黒く何も表示されない部分ができてしまうが、これは正常な動作だ。Apple Chinema Displayは5:8であり、9:16の映像を概ね画面全体に表示して鑑賞できる。

30499JC:DVD-ROM ドライブ : CD-ROM ドライブとの見分けかた
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=30499JC
DVD-ROMが登載された機種には、トレイのドア部分にDVDのロゴマークが入っているので、それを見れば登載機かどうかが判別できる。

60183JN:DVD-Video : Region Manager について
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=60183JN
DVDソフトには、地域コードが埋め込まれている(米国は1、日本は2)。Apple DVD Player 1.0は米国向けのソフトしか再生できなかった。Apple DVD Player 1.1では、DVD Region Managerが導入され、地域コードにかかわらず再生できる。ただし、米国以外の地域コードのソフトを5回再生すると、その地域コードに書き変わって元に戻らないようになっている。つまり、変更をすると元に戻らない。(Mac OS 9に組み込まれているApple DVD Playerは、Ver.1.3)

60235JN:DVD-RAM ディスクを利用する
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/2/wa/showTIL?id=60235JN
書き込みが可能なDVD-RAMが登載したモデルがある。DVD-RAMからの起動はサポートしていない。フォーマットは1度目はDOSで行い、その後に、UDFやMac OSのフォー的を行う。片面ディスクについては、第三世代以降のDVD-ROM(別掲の記事を参照)でも読み込みができる。必要な機能拡張についての情報もある。

カテゴリ:Tech Info Library-J, 周辺機器


モデルチェンジされたPower Mac G4が日本でも発表

Power Mac G4のモデルチェンジが日本でも発表され、AppleStore価格が発表された。350MHz版が\198,000円、400MHzが\318,000、450MHz版が428,000円で、いずれも発売日は12月10日だ。スペック的には米国での製品と全く同様だ。350MHz版が上位機種と同様、AGPグラフィックスタイプのマザーボードになり、Mac OS 9を登載し、グラフィックスカードが高速化されたRAGE 128 Proになった。また、RAGE 128 Proには、DVI形式のデジタルインタフェースも登載されている。詳細は、12月3日に配信した記事を参照してもらいたい。
その他の製品も日本での発売時期と価格が発表されている。Apple Studio Displayは\138,000で12月下旬に発売、Apple内蔵Zipドライブは\12,800で12月下旬に発売、Apple 56K内蔵モデムは12,800円で12月下旬、Apple RAGE 128 Proグラフィックカードは\12,800円で発売時期未定となっている。

関連リンク:アップル、Power Mac G4のラインアップを強化
カテゴリ:


AirPort Base Station利用のトラブルシューティングが公開

Tech Info Libraryに、AirPort関連の文書がいくつか公開された。トラブルシューティング関係が中心のため、発売後によく寄せられた内容を文書化したものと思われる。

58521:AirPort: Compatibility With Older Macintosh Products
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58521
AirPortに対応していない旧機種については、サードパーティからの製品を使うことで無線LANを構築できるが、Appleのカードなどは使えない。旧機種については、Ethernet経由でBaseStationに接続することは可能だ。

58538:AirPort Base Station: Troubleshooting a Dial-up Connection
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58538
Base Stationからダイアルアップでインターネット接続する場合のトラブルシューティングが手順で示されている。確認すべきポイントが番号リストで記載されている。また、Base Stationにはスピーカがないので、接続音は聞くことはできない。

58541:AirPort Base Station: Wake From Sleep Behavior with Encryption Enabled
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58541
AirPort Base Stationとの通信を暗号化した場合、スリープから解除しても通信ができない。これは、まさにそういった仕様になっている。つまり、第三者にスリープを解除された場合のセキュリティを考慮した設計となっている。スリープ解除後、コントロールバーなどを利用してBaseStationに再接続を行う必要がある。暗号化をしないように設定を変更する方法も記載されている。

カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), トラブルシューティング, ネットワーク


スクリーンセーバの作成キットがリリース

Objective Softwareは、スクリーンセーバの作成キット「StartThing Pro II」をリリースした。スクリーンセーバの画面にはDirectorやFlashで作成したプロジェクタを設定できる。また、設定の変更を行うコントロールパネルには任意のグラフィックスを張り付けることができるので、自社のロゴなどを入れることができる。作成アプリケーションを利用してスクリーンセーバの機能を持ったコントロールパネルのファイルを1つ生成することができる。スクリーンセーバはSystem 7.5からMac OS 9まで利用できる。Kagi.comを利用して$100のライセンス料を払うとフルバージョンが手に入るが、60億コピーまでのサイトライセンスとしている(そんなにたくさんのMac本体はない、ギャグだろう)。デモ版ではスクリーンの変更ができないとか、Mac OS 9との互換性を削除してあるなど、機能制約も多い。ライセンスの詳しい内容については、正式版に文書を含めてあるとしている。

関連リンク:Objective Software
カテゴリ:開発ツール


インターネットやアプリケーションのサーバに対応する監視ソフト

サーバ監視ソフト「Whisle Blower」のベータ版が1.0b3というバージョンになった。Whisle BlowerはWebサーバなどをはじめとする数多くのサーバに対して稼動しているかどうかのチェックを行うことができる。68030、Mac OS 7.5.5以降をサポートするが、Mac OS 9でも稼動ができ、Carbonをベースにしているため、Mac OS Xでの稼動も予定されている。価格は$90。Webサーバの監視では、パラメータを与えてPOSTコマンドを送付し、返された結果をチェックすることも可能だ。対応サーバは、Web、AppleShare IP、DNS、FTP、IMAP、LDAP、News、POP3、QuickTime Streaming Servers、Radius認証、SMTP、Telnetとなっておりインターネットの代表的なものはほとんど対応している。TCPの汎用的な監視も可能だ。さらに4DやFileMaker Pro、FirstClassといったアプリケーション系のプロトコルにも対応している。管理自体をWebベースでも行える。1.0b3では新たに4DとRadius Authenticationサーバに対応した。

関連リンク:Whistle Blower 1.0b3
カテゴリ:その他のインターネット


AltiVecにも対応したアセンブリ言語の開発環境がパブリックベータへ

Lightsoftは、Mac OSで稼動するアセンブリ言語の統合開発環境である「Fantasm 6」と、アセンブリ言語に加えてCやC++の開発環境も加えた「LIDE 3」のパブリックベータを開始した。アセンブリ言語としては68kとPowerPCに対応しており、AltiVecにも対応している。Mac OS 8以降のPowerPC登載機で利用できる。System 7でもいくつかの条件を満たせば利用することができる。ベータ版のため、12月29日までの期限となっている。従来版の「Fantasm 5.3」は高速で軽いことを売り物にして、$122の定価で販売されている。

関連リンク:Fantasm 6 and LIDE 3 Testing
カテゴリ:開発ツール, 開発ツールその他


1999/12/6付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年12月6日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

60557:Mac OS 9: About the Font Updater for Language Kits
58525:Power Mac G4: Technical Feature Comparison Between Models
58502:AirPort Base Station: How To Perform a Forced Reload
31146:Location Manager: Time Zone Module Conflicts With Date & Time DST
58418:Power Mac G4: How to Differentiate Between Models
24787:Digital Video: Movies Look Bad When Played Back On Mac
31112:AppleWorks: Font Smoothing Changes Font Spacing
58492:Differences Between the Mac OS ROM and bootROM
60554:Mac OS 9: Font Manager Update No Longer Needed
58509:AirPort Base Station: Factory Default Settings and How to Reset
60440:AirPort Base Station: Description

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)