Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年1月14日発行号 - MDOnline-ディスプレイの説明会



まず、訂正です。1月12日に配信した記事の中で、iToolsに関するものがあり、リンクアドレスを掲載しましたが、そのアドレスが違っていました。申し訳ありません。正しくは、以下のアドレスで、iToolsのトップページに移動できます。
http://itools.mac.com/WebObjects/Tools
マイクロソフトが分割されるという報道があったかと思えば、司法省はそれを半分ほど否定し、さらにはビルゲイツ氏がCEOを辞任して好きなことに専念するとか。マイクロソフトはいったいどうなっていくのでしょうか? このところのマイクロソフトは、なにかにつけて対抗姿勢をとらなくなってきています。それが司法省の狙いでもあるのかもしれませんが、ほんとうに会社の勢いがそがれるのか、あるいは単に外見上そう見えなくするだけなのかはすぐには判断できません。マイクロソフトを分割するとなると、ある意味ではマイクロソフトにとっては屈辱的なのでしょうけど、それも視野に入れて、分割後をにらんでいるのじゃないでしょうか。OSとアプリケーションに分割したところで、大いなる競合がいない会社が1社から2社に増えるだけで、2社の勢力を合計すると、今よりも業界に対して影響力は高くなるのじゃないかと思います。しかも、どちらにも、ビルゲイツ氏はあたかもあまり関わらないようなスタンスでかかるものの、実質的には強い影響力を駆使するということなのかもしれません。
アップルは、ソーテックに勝訴しました。アップルは和解に応じ、裁判はアップルの勝利で終わっています。和解金がアップルに対して支払われることになったそうですが、金額は公開されていません。なんでも後手に回りがちな日本ですが、この裁判はアメリカよりも早く結論が出ました。
1月13日は、Tech Info Libraryの新規および修正文書は公開されませんでした。それから、来週の月曜日1月17日は、筆者の都合でお休みにさせていただきます。ひさしぶりに、実家に帰ってきます。御理解の程、よろしくお願いします。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


アップルが液晶ディスプレイの説明会を開催、デジタル接続についても解説

昨年に発表されたApple Cinema Displayは注目を集めたが、ハイエンドのディスプレイだけでなく、普通に使うディスプレイとして液晶が視野に入りはじめている。また、本体とデジタル接続するという新しい形態の機器でもあることから、アップルは1月14日に液晶ディスプレイの最新動向についての説明会を開催した。同社のプロダクトマーケティングの鯉田氏によってプレゼンテーションが行われた。
まず、液晶ディスプレイの画質をはじめとした性能については、CRTに比べてより明るく、シャープで高いコントラストが得られ、フリッカーもなく、つまりはCRTよりも性能が良くなっている。応答性や視野角の改善も図られ、バックライトの寿命も5万時間に伸びてきている。ディスプレイカードでのドライバソフトも、従来はRGB各6ビットだったのが、最近は8ビットで処理することが定着し、細かい色再現も実現されるようになっている。実際の画像をCRTと液晶で比べることも行われたが、特に黒色の深みに違いがあった。また、他社の製品と比べて、Apple Studio Displayを比較したが、色再現などの自然さなどで、Apple製品の高い性能をアピールしていた。
液晶ディスプレイをパソコンに接続する場合、従来のVGAケーブルを使う場合と、デジタル接続端子を利用する場合の2通りがある。ディスプレイ単体品はVGAが一般的だが、パソコン本体とセットになったものを中心にデジタル接続端子のディスプレイが出回りはじめた。デジタルの方がケーブルが長くできるだけでなく、コストもかからず、画質の劣化の心配もなく、より優れた方式である。デジタル接続の方式にはいくつかの規格があり、あるセットモデルのディスプレイを別のパソコンにつなぐような使い方は現状ではほとんど期待できない。デジタル接続では、アップルはDVIを採用しているが、他にDFP、DISMというものもある。いずれも伝送方式はTMDS(Transition Minimized Differencial Signaling)という方式を使っている。DISMは他に、LVDS、LDI、GVIFの伝送方式も規格に含まれている。また、デジタル端子での処理では、ディスプレイに関する情報をパソコン側に伝えるプロトコルなどが定義されており、最適な解像度などをパソコン側で認識するメカニズムが用意されている。つまり、プラグ&プレイにより、ディスプレイの情報を認識することができるようになっている。
アップルの液晶ディスプレイの現行モデルはDVIデジタル端子を備えているため、ディスプレイカードとして、Rage 128 Proが必要となり、必然的にPower Mac G4のAGPモデルでしか使えない。その他の機種では、VGA端子の液晶ディスプレイを購入して利用することになるが、アップル純正品は現在は販売されていないため、サードパーティ品を買うことになる。

カテゴリ:周辺機器


Mac OS X ServerとQuickTime Streaming Serverに関する日本語の文書が公開

Tech Info Library-Jに以下のように、Mac OS X ServerおよびQuickTime Streaming Serverに関する文書が公開された。基本的には米国で公開された文書を日本語に翻訳したものだ。公開文書のタイトルとアドレスを列挙しておこう。

◇24501JN:Mac OS X Server: ファイルシステムをメンテナンスする fsck はいつ、どのように使用されるか?
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24501
◇24649JN:Mac OS X Server: トラブルシューティングのための Telnet セッションからのアクセス方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24649
◇24652JN:Mac OS X Server: 複数のコピーがインストールされていると起動しない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24652
◇24719JN:Mac OS X Server: 新しいドメインでの NetInfo Master の設定
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24719
◇24929JN:Mac OS X Server: AppleShare IP 利用者の取り込み
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24929
◇24967JN:Mac OS X Server: Microsoft Word 98 での、Macintosh マネージャのフォントサイズの設定
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24967
◇24933JN:Mac OS X Server: Macintosh マネージャ -- Mac OS 8.6 用のボリュームを追加する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24933
◇24860JN:NetBoot Macintosh Manager: ソフトウェアの互換性
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24860
◇24913JC:QuickTime Streaming Server: バージョンの確認
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24913
◇24943JC:QuickTime Streaming Server: 性能とシステム条件
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24943
◇24914JC:QuickTime Streaming Server: ストリーミング可能なファイルを利用可能にする
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24914

カテゴリ:Tech Info Library-J, QuickTime, Mac OS X Server


AppleShare IPに関するFAQを日本語に翻訳して公開

Tech Info Library-Jに、以下のように、AppleShare IPのFAQについての文書が翻訳されて掲載されている。

◇24554JN:AppleShare IP 6: Print Server に関する FAQ
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24554
◇24569JN:AppleShare IP 6: FTP Service に関する FAQ
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24569
◇24556JN:AppleShare IP 6: Web Service に関する FAQ
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24556

カテゴリ:Tech Info Library-J, サーバー製品


クライアントのクラッシュを回避のためのストリーミングサーバの修正

Entera社のMichael Kellner氏は、QuickTime Streaming Serverについての修正を公開した。ある条件のムービーをストリーミングしたところ、クライアントがクラッシュすることがあったため調査した。すると、長さが0を記述するヒント情報がその原因だったとしている。パケットのサイズが0なら送付しないように、ソースプログラムを修正する方法が以下のページで解説されている。なお、Entera社はWindowsなどで稼動するRTSP/RTPベースのストリーミングサーバELSAを開発しているが、これはQuickTime Streaming Serverのソースとは別に開発されたものだ。

関連リンク:Darwin Streaming Server Hint Track Parsing Workaround
カテゴリ:QuickTime, Mac OS X Server, オープンソース


スクリプトシステムのJoyがバージョンアップ

AAA+社は、Mac OS X Server、Mac OS、Windows、OPENSTEPで利用できるスクリプト処理システムJoyのVer.2.2をリリースした。Joyにより、WebObjectsによる開発がより容易にできるようになるとしている。Mac OS X Server 1.0のサードパーティCD-ROMにはJoy 2.1が含まれているが、そのバージョンアップ版を、小規模アプリケーションは$69、利用制限のないライセンスとして$399で販売する。Ver.2.2ではWebScriptからの置き換え、ランタイムレベルのWebObjectsアプリケーションの解析や修正、CVSのサポート、EOModelerでのSQL表示などの機能が加わっている。

関連リンク:Joy 2.2 replaces WebScript
カテゴリ:Mac OS X Server, WebObjects


稼働時間の測定を支援するソフトTimeCache

PandaWare社は、「TimeCache 3.0」をリリースした。TimeCacheは、実際に行った仕事量を時間で測定することを支援するソフトだ。コンサルタントやデザイナが、特定のクライアントに対する仕事を何時間行ったのかを記録し、集計して費用換算を行うことに利用できる。新しいバージョンでは、Quick Enterモードとして、より素早くデータの入力ができるなどの改善がなされている。機能制限版はフリーで同社のサイトからダウンロードできるが、$40で完全な機能を使えるようになる。

関連リンク:PandaWare, TimeCache
カテゴリ:ユーティリティ


2000/1/13にTech Info Library-Jで公開された文書

アップルコンピュータより公開されているTech Info Library-Jで、別掲の記事以外に以下の文書が2000年1月13日に新規公開された。一覧の左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

2466JN:Mac OS 8.5: Apple Telecom はどこにあるのでしょうか?
24791JN:Mac OS : フォントフォルダに格納できるアイテムの最大数は?
14449JN:PowerBook: パワーマネージャのリセット
20628JN:Open Transport/PPP 1.0: Open Transport/PPP について
24493JN:Apple Tech Notes:Tech Noteとはなんですか?どこでみつけられますか?
24787JN:デジタルビデオ: Mac で再生すると、ムービーが正しく見えない
20881JN:Iomega Zip ドライブ: トラブル対策 - よくお問い合わせいただく質問と解答(FAQ)
24815JN:iMac: 起動時のアドレスと,不正なインストラクションエラーについてのトラブルシューティング
24785JN:Adobe Premiere: DV プラグインを使って書き出すときの同期性の問題
12312JN:CD-ROM からブートする: 質問と回答
24482JN:56Kbps モデム: 最高速で接続するには

なお、Apple Telecomに関する文書(2466JN)には、日本語版のMac OS 8.5ではAppleTelecomはサポート対象外だということが赤字で記載されている。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J