Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年3月1日発行号 - MDOnline



2000年問題ではたいしたことは起こりませんね〜なんて書いている間に、郵便局のATMは立ち上がらないわ、アメダスの観測情報は取りだせないわ、いろんなことが起こっていました。思うに、1月1日の段階では、「年」のレベルの不具合なのですが、うるう日となると「日」さらには「月」のレベルの不具合なので、それだけ影響が大きくなるというのが理屈なんでしょうか。日という情報がいかに重要な位置付けにあるかということがうかがえます。
ATMもメンテナンスでソフトウエアの入れ替えをしておけば、起動しないというトラブルは起きなかったということだそうです。とすれば、これはまさに2000年問題というよりも、人為ミスに限り無く近いと言えるでしょう。つまり、うるう日に起動するかどうかという技術的なチェックがなされていなかったという人為ミスがあります。その事実を把握していないというか、管理やメンテナンスの問題でもあるわけです。うるう日に動くかどうかのチェックを指示したのか、それすらなかったのか、あるいは「大丈夫だろう」ですまされたのかは不明ですが、少なくともこれだけ2000年問題が大声で言われているにもかかわらず、対処がなされていなかったのは、完全に「担当者レベル」に問題があったとしか思えません。かなりの割合のATMにその影響があったことからしても、技術的に再現できるレベルの不具合だと思われます。それをクリアできなかったのは、まさに担当者の問題なのです。残念なことに、予想された問題がお金が絡むATMで起こったと言うことです。一般の人たちは、「やっぱりコンピュータは信頼できない」という結果だけを見た感想を持ってしまうのではないでしょうか。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


More FilesがUniversal Header 3.3とCarbonに対応

サンプルコードに昔からある「More Files」が1999年12月にVer.1.5となり、それが2000年1月末に配付されはじめた。Ver.1.5での変更は、Universal Header 3.3への対応とCarbon対応が主な変更点だ。More Filesはサンプルというよりも、ファイル処理関連の使えるサブルーチン集的な色彩が強い。Mac OSでのファイル処理ルーチンでは、ハイレベルのものとローレベルのものがある。ハイレベルのものに比べてローレベルのものはさまざまな処理ができるもののパラメータの引き渡しなどが複雑であり、使いこなすのがなかなか難しい。そのため、Appleへの問い合わせも多いことから、ローレベルルーチンを中心にファイルやあるいはボリューム関連の処理を中心に、そのまま使えるサブルーチン集として、More Filesを長年リリースし続けている。

関連リンク:More Files 1.5
カテゴリ:開発情報, Carbon/CF, アップルからの開発資料


AirMacベースステーションのファームウエアの再ロードと初期化

AirMacベースステーションのファームウエアの再ロードと設定の初期化の方法が記載されている。接続できずさらに設定が変えられなくなったような、どうしようもないトラブルのときなどでは、こうした方法で初期化する必要がある。Macintoshとベースステーションをクロスケーブルで直接接続するか、あるいはハブ経由などとにかくEthernetで接続するようにしておく。TCP/IPコントロールパネルではEthernetを選択する。ベースステーションの電源アダプタからの接続をはずし、再度入れて電源を再投入する。3つのランプが全部オレンジ色についたらリセットスイッチ部分にクリップをのばしたものを差し込んで、30秒以上押したままにする。そして、AirMac管理ユーティリティを起動すると、ベースステーションがリストに表示されるのでそれを指定して、後はソフトの指示に従う。ベースステーションのパスワードは初期化されて「public」に設定されている。

関連リンク:58613:AirPort Version 1.1: Base Station Forced Reload
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ネットワーク


ソフトウエア・アップデートはすべての機能拡張書類がなくてはならない

ソフトウエア・アップデートを利用しようとしても、警告音が発せられ、その後にボタンをクリックしてもアップデートなされないという症状に対する原因が記載されている。ソフトウエア・アップデートには3つの「機能拡張」フォルダに入れておく書類があるが、Software Update Schedulerも必ず入れておく必要がある。これを「機能拡張マネージャ」で取り除いているような場合に、最初の状況になることもある。手動、自動いずれでアップデートするにしても、すべての機能拡張書類は必要である。

関連リンク:31190:Software Updates Control Panel: Just Beeps, No Updates
カテゴリ:トラブルシューティング, Knowledge Base(旧TIL), Mac OS 9


マルチメディア作成ツールのKataboungaがVer.3にアップデート

Abvent社は、マルチメディア作成ツールの「Katabounga 3」をリリースした。同Ver.2からのアップデートで、価格は$595。Kataboungaは、オーサリングあるいはインタラクティブなマルチメディアプレゼンテーションを作成するツールで、Mac OSとWindows版がある。Ver.3では、利用可能なフォーマットを拡大するなどの機能アップを行っている。プログラムをたくさん書くことなく、オーサリングが作成できるとういのが特徴だ。マクロ言語もあり、関数を選択してプログラムを組み立てる形式となっている。

関連リンク:Katabounga 3: The Media Katalyst
カテゴリ:オーサリング系


Final Cut Proに関する技術文書が翻訳されて公開

Tech Info Library-Jに、Final Cut Proに関する文書が翻訳されて公開された。以下は文書とそのアドレスおよび要約である。

◇25098JN:Final Cut Pro: Targa と DV との間で取り込み設定を切り替える
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25098
TargaカードとDVを切りかるための方策が示されている。1つの方法はマルチユーザ機能を使うこと。

◇25100JN:Final Cut Pro: レンダリングファイルの削除
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25100
シーケンスをプロジェクト間でコピーした場合、レンダリングファイルが共有され、削除できなくなる。古いプロジェクトでパラメータを変更すれば、削除できるようになる。

◇25096JN:Final Cut Pro 1.2.1: PAL 方式 Camera との接続と制御
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25096
一部のPALカメラでは、PowerMac G4を起動時にカメラを接続しておかないといけない。

◇31150JN:iMovie & Final Cut Pro: テープエラーのため書き出しができない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31150
Hi 8方式のビデオカメラの場合、MPテープには書き出しができるが、MEテープには書き出しができない。テープが書き込み可能になっているかも調べる。

◇25101JN:Final Cut Pro: バッチ取り込み時に EDL 取込みで起きる「同じファイル名がある」エラー
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25101
クリップ名の最初の27文字からファイル名を生成するため、バッチ取り込みを行った時にファイル名が重複することがある。クリップ名を変えるのが対処法となる。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, QuickTime


2000/2/29にTech Info Library-Jで公開された文書

アップルコンピュータより公開されているTech Info Library-Jで、別掲の記事以外に以下の文書が2000年2月19日に新規公開された。

○本体関連
◇31136JN:PowerBook G3 Series (Bronze Keyboard): SCSI ID 2 にデフォルトで設定される
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31136
SCSIディスクモードの場合、IDが2にしか設定できない問題は、MacOS ROM Update 1.0あるいはMac OS 9で解決されている。

◇17402JN:Power Macintosh: オシレータチップと保証について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=17402
クロックアップは動作の不具合を起こす可能性もある。また、保証対象外にもなることもある。

◇25097JC:ハードウェアを許可無く変更することは保証の対象になりません
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25097
保証された以外のハードウエアの変更は保証対象から外れてしまう。

○AirMac関連
◇58543JN:AirMac: 通信を妨げる要因について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58543
通信の障害になるのは、電子レンジやコードレス電話などがある。材質ごとの電波の伝わりやすさが表示されている。

◇58572JN:AirMac Base Station: ベースステーションを設置する向きは、性能には無関係です
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58572
ベースステーションは縦に置いても横に置いてもかまわない。

○周辺機器関連
◇58558JN:ATI Rage 128 Pro Video Card: DVI ポートによる VGA 信号について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58558
PowerMac G4に搭載されているRage 128 ProではVGA端子もあるが、デジタル端子からVGA信号を取り出すこともできる。いずれか一方しか利用できない。

◇31135JN:USB Adapter Card Support: プロセッササイクリングをオフにする
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31135
PowerBook G3にUSBカードを装着した場合、プロセッササイクリングをオフにしないと動作しないことがある。

◇6491JN:マウスのクリーニング方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=6491
マウスのクリーニング方法を手順を追って説明されている。

◇25108JN:USB マウス: リング状の部品をロックする
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25108
USBマウスの裏にあるボールがとれないようにしているふたを取り外す方法。

○システムソフトウエア関連
◇100354JO:iMac: iMac Firmware Update 1.6 について(更新文書)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=100354
スロットイン方式のiMac向けのファームウエアアップデータが1.6。その解説文書。

◇31106JN:WorldScript: 1 バイトと 2 バイトのスクリプトシステムの説明
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31106
多言語を扱うシステムの説明で使われる基本的な用語の解説など。

◇31168JC:Mac OS 9: ソフトウェアの自動アップデート
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31168
アップデートされると、システムフォルダの「初期設定」フォルダにある「Software Update Logs」というファイルに記録される。

◇60710JC:Mac OS 9: キーチェーンとセレクタの相互作用について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60710
キーチェーンに記録された情報は、セレクタでAppleShareサーバに接続する場合には使用されない。ネットワークブラウザを使うか、ボリュームのエイリアスをダブルクリックしてマウントするときにキーチェーン情報を使う。

◇18758JN:UUencode & UUdecode: 説明
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=18758
UUencode、UUdecodeさらたデータの見分け方、使用上の注意など。これらはUNIXで使われた文字にエンコードする方法だが、さまざまなプラットフォームで使われている。

◇15991JN:インターネット: BinHex 変換エラー
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=15991
ftpからのダウンロードでBinHex変換エラーが出る場合、ftpクライアントが古いことがある。あるいは変換をしないようにしてダウンロードしてからStuffIt Expanderでデコードする。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J


2000/2/29に更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、以下の文書が2000年2月29日に更新されたものとして公開された。文書のアドレスが記載されているものは、そのアドレスを利用して参照できる。アドレスがないものについては、文書名の冒頭が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。なお、サードパーティの連絡先は省略した。

◇75050:D.C.: Thanks Don(新規公開文書)
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n75050
ありがとう!Don。と書かれている(先日亡くなられたDon Crabb氏への追悼メッセージ)

◇60657:Mac OS 9: Location Manager and Multiple Users
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60657
◇58583:PowerBook (FireWire): FireWire Target Disk Mode
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58583
58383:Troubleshooting DVD Video Issues
6859:Mac OS: How to Use File Sharing
58289:ColorSync 2.6.1: Read Me
43051:Tech Exchange and How To Use
43022:Creating a Small Ethernet Network in Your Home or Office

○AirPort(AirMac)関連-Ver.1.1
◇58575:AirPort Admin Utility 1.1: Accessing the Configure Base Station Window
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58575
◇58574:AirPort 1.1: Third Party Wireless Software and Network Password
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58574
◇58571:AirPort 1.1: Turning On Access Control
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58571

○AirPort(AirMac)関連-一般
◇58568:AirPort: Avoid Running Different Versions of Software
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58568
◇58549:AirPort: Locating the MAC Address
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58549
◇58569:AirPort: Using Computer to Computer Mode
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58569
58544:AirPort: America Online Compatibility
58542:AirPort Card: "Required AirPort Software Not Found" Error
58548:AirPort Card: Disable During Air Travel
58415:AirPort Wireless Communications: FAQ - Part 2 of 3
58531:Mac OS 9: Keychain Not Applicable to AirPort 1.0

○AirPort(AirMac)関連-ベースステーション
◇58550:AirPort Base Station: Channel Selection and Overlap
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58550
◇58534:AirPort Base Station: Configuring for Tone or Pulse Dialing
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58534
◇58546:AirPort Base Station: X2 Modem Compatibility
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58546
◇58596:AirPort Base Station: Configuring for Active Roaming
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58596
◇58538:AirPort Base Station: Troubleshooting a Dial-up Connection
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58538
◇58509:AirPort Base Station: Factory Default Settings
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58509
◇58503:AirPort Base Station: Character Limit for User Name and Password
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58503
58510:AirPort 1.0: Base Station Extras Folder Contents
58502:AirPort Version 1.0: Base Station Forced Reload
58579:AirPort Setup Assistant: Steps to Complete Before Base Station Setup
58518:AirPort Utility 1.0: What To Do If It Cannot Locate a Base Station
58520:AirPort Utility 1.0: Verifying Base Station is Set for PPP

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)