Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年3月2日発行号 - 日本でも発表



Mac OS X Server 1.2とWebObjects 4.5に関するアナウンスがアップルからありました。日本での販売関連についての情報ですので、速報として配信いたします。Mac OS X ServerはWebObjectsのDeveloper版が安価に入手でき、気軽に試験的な開発などに利用できるというメリットがあったわけですが、少し色彩が変わって来ました。最新版のWebObjects 4.5にアップグレードするには、Mac OS X Serverを買うのと同じくらいの費用がかかってしまいます。Mac OS X ServerのWebObjects利用者向けの安価なアップグレードがあるといいのにと思ってしまいますが、これは、Mac OS X ServerとWebObjectsに距離が置かれるようになったと解釈すれば、Mac OS X Serverの主要コンポーネントを独立させる1つの前触れかも知れません。あるいは、1999年のボーナスとして、「Mac OS X Serverを買えばWebObjectsの開発もできる」という看板をかかげることができたわけですが、この看板もそろそろ取り外されるというところなのかもしれません。いずれにしても、WebObjectsの位置付けに変換を感じます。
なお、明日3月3日は、筆者のスケジュールの都合で配信はないと思います。土曜か日曜日に配信を行うと思います。ひな祭りの準備に余念がないわけではなく(笑)、午前から夜までスケジュールが埋まっているのです。すみませんが、よろしくお願いします。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS X Server 1.2が日本でもリリース、1.0からのアップデートは安価

Mac OS X ServerのVer.1.2が日本でも正式に販売開始される。以前のバージョンであるVer.1.0との違いは、PowerMac G4に対応したこと。その他は小幅な機能強化があるだけで、最新の高速ハードウエアへの対応が大きな違いだ。Network Assistant 4やOmni Backupも含まれるようになった。価格は59,000円で、アカデミック版は38,000円となっていて価格も変更はない。1.0からのアップデートは2,500円となっており、実費程度で安価に購入できると言えるだろう。アップデートについては、販売代理店経由となっているが、詳細は後日発表されるということだ。発売開始は3月中旬となっている。
Mac OS X Serverは、96年末のNEXT社買収で得たOSを、Macintoshプラットフォーム向けに再構成して最初に出た製品で、米国では1999年初旬に出荷されている。UNIXがベースになった堅牢なシステムを基本に持ち、マウス操作やマルチウインドウ、あるいはファイルのブラウズができるGUIが備えられたサーバ向けOSだ。ApacheをWebサーバに採用しているなど、基本部分はUNIXのコンポーネントである。そして、クライアントのシステムをサーバで集中管理できるNetBoot、QuickTime Streaming Server、アプリケーションサーバのWebObjects開発版、AppleShareのファイルサーバ機能など、Mac OS X Server独自の機能も組み込まれている。なお、WebObjectsは4.5ではなく、Ver.4がバンドルされる。従来とおり、G3搭載のデスクトップ機でも利用できるが、iMac、iBook、PowerBook G3のサポートを行わない。

関連リンク:Mac OS X Server
カテゴリ:OS関連ソフトウエア, Mac OS X Server


WebObjects 4.5が日本でも発表、3月中旬に発売

米国でWebObjects 4.5のリリースが発表されたが、ほぼ同じタイミングで日本でも発売がアナウンスされた。WebObjects自体は、日本語版として別のものがあるわけではなく、国際対応版となっているので、同時リリースが可能となっている。日本での発売は3月中旬からとなっている。価格はDeveloper版が198,000円、Workgroup版が998,000円、Unlimited Single Processor版が3,498,000円、Unlimited Multi Processor版が6,998,000円となっている。4.5へのアップグレードは、それぞれ、50,600円、253,100円、843,800円、1,687,400円となっており、だいたい4分の1の価格だ。WebObjects 4.5の機能変化点については、すでに配信された記事を参照していただきたい。
なお、Mac OS X Serverのみを所有している場合には、WebObjects 4のDeveloper版を所有していることになるが、このユーザがWebObjects 4.5にアップデートする場合も、上記の価格になる。すなわち、4.5のDeveloper版へのアップグレードとして、50,600円かかることになる。Mac OS X Serverの新版1.2には、WebObjects 4がバンドルされている。米国ではMac OS X ServerのリリースがWebObjects 4.5よりも早かったとは言え、Mac OS X Server利用者向けの特別なアップグレードパスが用意されなかったことを考えれば、WebObjectsはMac OS X Serverに含まれるものから、より独立したコンポーネントへと位置付けが変化しつつあるともうかがえる。

関連リンク:WebObjects 4(執筆時点では4.5の情報は未掲載)
カテゴリ:WebObjects