Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年4月6日発行号 - Mac OS 9.0.4のTechnote



日本のTech Info Libraryに新しく文書が公開されていますが、明日以降の記事でお届けします。お急ぎの方は、アップルのサイトを御覧ください。
メールマガジンが大はやりですが、その一方で、これは一過的なものとして、その分野への広告からは手を引くという話も聞きます。米国では、結局はきちんとした内容の有償のサービスだけが残っているという事実を見てということだそうです。ただ、国境のないインターネットとはいうものの、日本とアメリカでは事情が違うと思いますが、広告媒体としてのメールマガジンは、大量の読者をかかえたものか、あるいは読者プロフィールが限定されていて告知効果の高い読者層をかかえているものかに限定されるようにはなるでしょう。広告業界としてはメールマガジン全体に対しては興味は薄れてきているということかもしれません。しかしながら、メールマガジンの進展はとどまるところを知りません。最近見た中では、Mag2に「オレメシ」というのがあって、ある男性が、その日の三食で何を食べたかということを報告するというものです。なんじゃそりゃ!と思うかも知れませんが、それがなかなかリアルで面白い面もあるのです。ほんとにふつうの食事で、忙しいからレトルト食品で済ませたとか、夫婦間でいろいろあることをからめているとか、毎日の生活そのまんまなのですが、プライベートすぎて“出版界”がさけていたところに食い込んでいます。そのメルマガを見て、「毎日の食事ってその程度でいいのなら、結婚するふんぎりがつきました」みたいな読者のレスポンスがあったとか。もちろん、こうしたメルマガが出版ビジネスに結びつくかというと難しいでしょうけど、言い方は適切かどうかはさておいて、草の根パワーを感じさせられます。ホームページもメルマガも、何でもありのおもしろさが、作る側に浸透してきているのかもしれません。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS 9.0.4の変更点を記載した文書が公開

Technoteの文書として、このほどリリースされたMac OS 9.0.4の変更内容を説明部する文書が公開された。さっそく日本語に翻訳されている。Mac OS 9以降、新機種などでMac OS 9.0.2/9.0.3とアップデートリリースがなされてきたが、その段階での変更点についてもまとめられている。APIの動作の修正やライブラリの内容の変更等もあるので、開発者は一通りは目を通しておくべき文書だと言える。概要は次の通りである。

関連リンク:TN1194 - Mac OS アップデート 9.0.4
カテゴリ:Technote-J, Mac OS 9


Intelでも動くDarwinが正式リリース、Mac向けバイナリも用意

Appleは、Mac OS XのコアであるDarwin 1.0の配付を開始した。FreeBSDとMarch 3.0をベースにしたコアOSで、ソースコードもオープンにしている。2000年夏にリリースされるとしているMac OS Xの土台になる部分である。インストーラ形式のバイナリも配付されていて、Macintosh向けにはソースコードからコンパイルする必要はない。また、対応機種には、604系のCPUも含まれており、Mac OS Xの対応範囲より広い。ただし、AdaptecなどのいくつかのSCSIカードやFireWireが利用できないなど、周辺機器に対する制限もある。また、Darwin 1.0は限定的ながらIntelプラットフォームでの作動も可能だとしている。Intelマシンで動かすにはソースコードからコンパイルする必要がある。また、Darwinには、QuickTime Streaming Serverのオープンソース版も含まれている。
Darwin 1.0のリリースによって、Mac OS Xへの開発が順調に進んでいることをアピールする狙いがあるだろうが、より大きいのは開発者のコミュニティに対するアピールを行うことだ。ソースコードの公開によってカーネルの改良を行うことや、すでに開発者に対して公開されているKernel Extension Developer Kit(KDK)を使ってドライバの作成をより促す効果を狙っているものと思われる。

関連リンク:Apple Releases Darwin 1.0 Open Source
カテゴリ:Mac OSテクノロジー, オープンソース


Netscape 6 PR1がリリース、Geckoの利点を強くアピール

Netscape 6のPreview Release1がリリースされた。Windows版は日本語版もあるが、Mac版は英語版だけだ。日本語のサイトを見ることもできるが、初期状態ではフォントがあまりきれいではない。「サイドバー」として、ウインドウの左側に、ニュースなどの呼び出しエリアがあるあたりが目新しいところと言えるだろう。Webブラウザ、メールとニュース、メッセンジャー、そしてコンポーザが主なコンポーネントとなっている。
なお、Mac版には、MRJのプラグイン「MRJInABox」も含まれており、バージョンは、1.1eqd1となっている。MRJ Plug-inのページには、Netscape 6に添付しているバージョンについての記載は書かれていなかった。
Internet Explorer 5よりもダウンロードサイズが小さいことを強調するとともに、IE5 for MacのレンダリングエンジンTasmanを「朝飯として食った」という表現で比喩し、DOMやXMLのサポートに対する比較表を示して、NetscapeのレンダリングエンジンGeckoがW3Cの規格により高いレベルで適合していることをアピールしている。また、マイクロソフトの判決を待っていたかのようなリリースも含めて、Internet Explorerに対する対決姿勢は以前よりも鮮明になってきていると言えるだろう。

関連リンク:Netscape 6 PR
カテゴリ:ブラウザ, 各種プロダクツ


QTSSでプレイリストブロードキャスターも自動的に起動する

Tech Info Libraryに、QTSSでのプレイリストの自動起動に関する文書が公開された。起動時に、プレイリストブロードキャスターも同時に起動するには、QuickTime Streaming Serverの起動スクリプトを修正すればよいことが記載されている。/private/etc/startup/1900_QuickTimeというファイルに、QTSSを起動する箇所がある。そこに、プレイリストブロードキャスターを起動するシェルスクリプトのパスを追加しておけば、起動時にプレイリストも起動できるようになる。

関連リンク:QuickTime Streaming Server: Making PlaylistBroadcaster Open and Start at Server Startup
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), QuickTime, Mac OS X Server


QuickTime 4のタグ付きデータリファレンスの利用方法を説明

Technoteに、QuickTime 4で新たに導入されたタグ付きデータリファレンスについての解説文書が公開された。QuickTimeのデータは、データへの参照として管理されるが、それに、ファイルタイプやファイル名、MIMEタイプなどの情報が併せて管理できるような手法がQuickTime 4で利用できる。こうすることで、適切なインポータを短時間で決定できるなどのメリットがある。このタグ付きデータリファレンスの利用方法について、Technoteの文書で説明されている。

関連リンク:TN1195: Tagging Handle Data References in QuickTime 4
カテゴリ:Technote, QuickTime


メモリ上にあるグラフィックスデータを取り込む方法を解説

Technical Q&Aに、QuickTimeでグラフィックインポータを使って、ファイルではなくメモリ上にあるグラフィックスデータを取り込む方法を説明した文書が公開された。タグ付きのデータリファレンスを利用することが記載されており、サンプルのプログラムも掲載されている。

関連リンク:qtmtb56 - Importing image data from memory
カテゴリ:Technical Q&A, QuickTime


OpenGLのaglChoosePixelFormatの利用法についての解説

Technical Q&Aに、OpenGLのカテゴリーが増えた。「ogl01 - aglChoosePixelFormat, The Inside Scoop」では、aglChoosePixelFormatで得られる結果が正しくないという疑問に答えるもの。この関数では、GDeviceを指定しないと、ハードウエアアクセラレーションかどうかの判断をしないなど、aglChoosePixelFormatの動作についての詳細が記載されている。また、ピクセルフォーマットに関する説明もある。

関連リンク:ogl01 - aglChoosePixelFormat, The Inside Scoop
カテゴリ:Technical Q&A, グラフィックス


Windowsでのファイルの種類とアプリケーションの関連づけの変更

QuickTimeをWindowsにインストールした場合に関する文書がTILに公開された。QuickTimeをインストールすると、AIFFファイルなどが、QuickTime ViewerやQuickTime Playerに自動的に関連づけられてしまう。別のアプリケーションに関連付けを行いたい場合の操作方法が説明されている。そのためにはファイルを右ボタンでクリックして、メニューから「アプリケーションから開く」を選択するする。すると、開くアプリケーションを選択するダイアログボックスが表示されるので、そこでアプリケーションを選択する。そのとき、「いつもこのアプリケーションを使う」のチェックボックスをオンにしておくことで、関連付けを変更することができる。

関連リンク:How to Set File Type Associations in Windows 95/98
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Windows, QuickTime