Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年4月21日発行号 - WebObjects説明会



昨日、WebObjectsに関する説明会がありましたが、そのレポート記事は、千明社の倉持さんに書いていただきました。倉持さんは、AppleScriptでQuarkXPressをコントロールするフリーウエアなどで、DTPの世界の人にはおなじみだと思いますが、WebObjectsにもかなりのフォーカスされているとのことです。どうも、流れは、Mac OS X ServerからMac OS Xにじわじわと動いている様です。
ローカスより、「サンデープログラマーシリーズ 8週間でらくらくマスター チャレンジ!Java」という書籍が出版される予定です。4月28日に発売予定で、筆者は新居雅行です。書店でお探しのときには、「チャレンジ!Java」という書籍名を手がかりにしてください。まったくの初心者向けのJavaの本ですので、これからJavaをやりたい方には、ちょどいいのではないかと思います。ただし、申し訳ありませんが、Windows版です。Java2 SDKを主に使っています。この書籍をプレゼント用に、3冊用意しましたが、Locus Reportの3つのコンテンツごとに、1冊ずつ確保します。MDOnline用に1冊を用意しました。以下の要領で、御応募ください。

 応募方法:メールを、msyk@locus.co.jp 宛に送付
 締め切り:2000年4月30日
 メールのタイトル:【Java本希望】
 メールの本文:御購読タイトル(つまり、MDOnline)
        お名前、郵便番号、住所、当選時の公表名

メールは、MDOnlineの御購読に登録されているアドレスで御応募ください。当選結果はmdo-dのメーリングリストでお知らせしますので、当選した場合の公表名もお書き添えください。なお、Locus Reportを複数御購読いただいている場合には、それぞれのタイトルごとに御応募いただいてもかまいませんが、当選は1冊のみとさせていただきます。ただし、それぞれで応募されれば、確率は高くなると思いますので、よろしくお願いします。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


WebObjects 4.5の説明会が開催、Mac OS Xでの稼動を強調

 アップルジャパンは04/20(木)14:00〜16:00に本社セミナールームで、2000年の3月にアップデートされた「WebObjects 4.5」の製品説明会を開催した。開催にあたって、米AppleでWebObjectsの開発チームに所属する秋本氏を招き、WebObjects 4.5の技術的な観点から説明をすることになった。内容は、はじめにプロダクトマーケティング製品担当の鷲滝氏から、WebObjectsに関しての簡単な説明がされた。3月中旬に日経ビルで開催されたセミナーとほぼ同じ内容で目新しい発表はなかった。ただ、WebObjectsがJava2やEJB(Enterprise JavaBeans)に対応していないことに軽く触れ、Java2はまだ発展途上段階の技術であって、アップルとしてはまだ本格的に導入する段階ではなく、Mac OS X Client登場を機に徐々に取り入れていきたいという意向を示した。また、米国では導入実績が多いが、日本国内ではインストールベースを増やすべく、中小規模のサイトで導入をターゲットに展開していきたいとも述べた。
 続いて、秋本氏が、WebObjects 4.5がどのようにしてダイナミックにRDBMSと連携してHTMLを生成しているのかをスライドで簡単に説明。また、WebObjectsはVer.4.5でマルチキャストを使用した負荷分散機能を搭載し、WebObjectsで生成したアプリケーションに対し、ソースコードの追加・改変なしに、全く同じソフトウェア構成のマシンをネットワーク上に追加するだけでアプリケーションサーバーの負荷を分散させることが出来ることを強調した。
 その他、オブジェクト指向を取り入れているため、各オブジェクトを再利用することで開発効率が飛躍的に向上させられることも上げた。

 導入事例として、フレームワークスソフトウェアの舛室氏の説明が40分ほど行われた。日産自動車Webサイト「羅針盤」でWebObjectsがどのように使われているのか、なぜWebObjectsを採用したのかなどが紹介された。SoralisとWebObjects3.5、Sybaseの構成で、2年間まったくフリーズなしで運営でき、大変堅牢であることを強調した。そして、これまでの使用してきた評価として、PerlやCと比較して、開発効率が5〜10倍である、UIとロジックが分割されているのでメンテが容易である、習得するにはやや難易度が高い、競合製品がないことをあげた(OracleのWebDBや、MSのIIS、他、SilverStream等々あるが、全
機能包括型のアプリケーションサーバー開発環境としては、今のところWebObjectsだけと言える)。
 また、WebObjectsを採用したパッケージソリューションとして、ブラウザ上でテンプレートやデータを入力すればHTMLを生成し、指定したFTPへアップすることができる「WebRelease」、顧客からメール問い合わせに対し、複数人数で返答などをしたのか、保留中なのかを管理できる「MailCenter」が紹介された。開発者にとっては、自分で開発できるのでは?と思うかもしれないが、すぐに導入できるパッケージとしては大変魅力的な製品であると感じた。

 全体的な説明が若干長引いたため、質問が10分程度に限られてしまった。WebObjects 4.5は、前バージョンにくらべて、50%速度アップしたと言っているが、詳細はどうなのかという質問に対し、EnterpriseObjectFrameworkで30〜40%、HTMLを展開する部分で2倍以上速くなっているということを秋本氏が説明した。また、Mac OS X Server以外のプラットフォームへの展開、サポートは今後どうなるのか、という質問に対し、運用環境、開発環境ともにサポートは継続していくと鷲滝氏がこたえた(Windows 2000など)。が、アップルは今後、Mac OS Xを全面的に押し出し、かつ、その上でWebObjectsも稼働させると付け足した。

 全体的に深い技術的な説明や情報がなく、やや物足りなく感じたが、MacOS X Server、WebObjectsといったエンタープライズ向けの製品群をアップルがどう展開していくのかに期待を寄せたい。
[倉持哲也 千明社

カテゴリ:WebObjects, イベント


FallaronのワイアレスPCカードは5/25に発売、値段は32,800円

Macworld Expo/2000 Tokyoで発表され展示も行われていた、Fallaron社のワイアレスネットワークPCカード「SkyLINE 11Mb Wireless PC Card」が、ディアイティより5月25日から出荷される。価格は、32,800円だ。802.11 DSSSのワイアレスネットワークのアダプタで、11Mbpsの速度でデータ転送ができる。もちろん、AirMacとの互換性があり、ベースステーションなどとの相互運用が可能である。対応機種は、PowerBook 190/5300/1400/2400/3400/G3/G3 Series、Windows 95/98/NT搭載のノートパソコンとなっている。

関連リンク:SkyLine 11Mb Wireless PC Card
カテゴリ:ネットワーク


FutureBASIC^3のRelease 2で、デバッガの速度の向上など

Basic言語による開発ツール「FutureBASIC^3」のRelease 2が2000年3月末にリリースされており、既存のユーザへはフリーアップデートとして郵送されている。新しいバージョンはさまざまなバグ修正に加えて、デバッガでの高速化や変数の表示、ランタイムでのToolboxオンリー版によるサイズの小さいアプリケーションの作成や、漢字、全角文字に対する関数が加わった模様だ。また、NOR、NANDというキーワードの追加や、文字列定数の記述ができるようになっている。

関連リンク:New Features in Release 2
カテゴリ:開発ツール


VideoScriptがVelocity Engineに対応などのバージョンアップ

QuickTimeビデオのデータ処理を、スクリプト言語的なプログラムで記述できる「VideoScript」のVer.1.9がリリースされた。新しい機能としては、Velocity Engineに対応して高速化した。また、Function Browserとして、関数を一覧表示するほか、プラグインで追加した機能についても、ブラウズできるようになっている。Lite版はフリーでダウロードできる。Professional版は$295だが、アカデミック版として$195のものも用意されている。違いは、保存できるファイルや取り込めるファイルのフォーマットの違いなどとなっている。

関連リンク:VideoScript
カテゴリ:オーサリング系


PC向けプリンタを利用するソフトとアダプタのモバイル版

MacintoshからPC用のプリンタを利用できるソフト「PowerPrint」をリリースしているInfowaveは、モバイル向けに「PowerPrint Mobile Edition」をリリースした。5月に発売予定で、価格は$99だが、現在はプレオーダとして$89で販売している。USBとパラレル端子の相互変換を行うアダプタに、プリンタドライバソフトウエアがセットになっている。また、米国の地図ソフトなども含めており、モバイル向けを演出している。

関連リンク:Infowave Announces PowerPrint Mobile Edition
カテゴリ:周辺機器


Velocity Engineを使ったサンプルプログラムが公開

Appleから提供されているプログラムサンプルに、Velocity Engineを使ったものが、以下のように3つ追加されている。

◇Devices and Hardware: Velocity Engine: VelEng Wavelet
 http://developer.apple.com/samplecode/Sample_Code/Devices_and_Hardware/Velocity_Engine/VelEng_Wavelet.htm
ウェーブレットを利用した画像処理のサンプルとして、4次元(RGBA)の画像データの処理を行うもの。

◇Devices and Hardware: Velocity Engine: VelEng Multiprecision
 http://developer.apple.com/samplecode/Sample_Code/Devices_and_Hardware/Velocity_Engine/VelEng_Multiprecision.htm
任意制度による演算(arbitrary precision arithmetic)を行うサンプルプログラム。

◇Devices and Hardware: Velocity Engine: VelEng FFT
 http://developer.apple.com/samplecode/Sample_Code/Devices_and_Hardware/Velocity_Engine/VelEng_FFT.htm
高速フーリエ変換(FFT)を行うサンプルプログラム。

関連リンク:Devices and Hardware: Velocity Engine
カテゴリ:アップルからの開発資料, Power Mac


WebサーバのスクリプトPHPの日本でのユーザ会が発足

Mac OS X ServerなどApacheによるWebサーバでスクリプトを作成できる「PHP」の、ユーザ会が日本で結成された。PHPはサーバ側で実行できるスクリプト機能を組み込み、HTMLファイル内にプログラムを記述して処理結果をWebブラウザに送信するようなことに利用できる。プログラミングができることに加え、PostgreSQLやmySQLあるいは商品のデータベースサーバなど、各種のデータベースアクセスの機能が組み込まれているため、データベースに連動したWebページを作成することによく利用されている。PHPの国際化に関する研究や普及活動、利用者間のコミュニケーションを図るなどがユーザ会の目的だ。PHPの日本語版制作者やメーリングリストの主催者などが集まって、ユーザ会を組織した。

関連リンク:日本PHPユーザ会
カテゴリ:Mac OS X Server, UNIX, 業界動向


フリーで使えるログ解析ツール

Webサーバのログを解析するAnalogの補助ツールである「Report Magic for Analog」のVer.1.41がリリースされている。グラフなどを含んだレポートを作成でき、Mac OS版の他、Windows版やUNIX版もリリースされている。GNUライセンスに基づき、利用はフリーで行える。

関連リンク:Report Magic for Analog
カテゴリ:サーバー関連