Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年6月13日発行号 - USBプリンタのファイル共有



WebページのURLを見るのはもう慣れましたけど、近所にできたノジマは、建物の外側にでっかく「http://…」なんて書いてあります。まあ、それを見てアクセスするやつはほとんどいないとは思いますが、URLを見せることでインターネットを印象づける効果を狙っているのでしょう。変なんだけど、妙に違和感は感じません。
ケーブルテレビを見ていたら、声優の宮川一朗太さんが出ていましたけど、テロップで、「ホームページは、Yahooで“宮川一朗太”を検索!」と出ていました。So-Netのちょっと妙な記号が混じるアドレスで、しかもやや長めでもあるので、このような告知方法を取っているのだと思いますが、これはこれでアイデアかも知れません。実際、Yahooに登録されているので、きちんとアクセスできるでしょうし、アドレスのキータイプミスの心配もいりません。ちなみに、宮川さんは御自分でページを作ってらっしゃいます。撮影裏話もありますが、かなりの競馬ファンだそうです。
でも、実は最初は見つけられなかったのです…。なぜか? 勘の超いい読者の皆様だとすぐにお分かりで、膝が赤くなるほどたたきまくってらっしゃるかと思いますが…そう、「宮川一郎太」で検索していたのです。で、間違えてこのように入力しているページもけっこうあって、それなりにひっかかるだけに、考え込んでしまうところです。それではと思って「声優」のカテゴリを見ても、「宮川」はないのです。うーむ。その後にページに行き着いて分かったのですが、カテゴリは「俳優、女優」でした。失礼しやした。
どーでもいいことですが、大阪学院大学プロレス研究会(OWF)に、宮川三郎太という選手がいるとか。いやはや、このOWFの部員紹介ページは変に笑える…“学生プロレス”という概念があったとは! しかもファンサイトまで…。興味のある方は、Sherlockで検索してください。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


訂正:画像ファイルへのリンクにミスがありました

2000/6/9に配信したMDOnlineにおいて、「【小池邦人のプログラミング日記】2000/6/7<Mac OS Xへの道 Carbonの現状>」を配信いたしましたが、編集側のミスにより、画像へのリンクの一方が間違っておりました。以下の通り訂正させていただきます。大変御迷惑をおかけしました。

【以下、画像を紹介している付近の抜粋です】
CodeWarrior IDEで、Carbonアプリケーションを作成するプロジェクト(Metrowerks C)を見てみましょう。リンクするライブラリの数を比較してみてください。Mac OS 9用アプリケーションでは、最新のOS機能を利用しようとすると、数多くのライブラリをリンクする必要があります。


それと比較してCarbonアプリケーションの場合には、「MSL RuntimePPC.Lib」以外にリンクするのは「CarbonLib」だけです。

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USBプリンタをネットワーク共有する機能拡張がリリース

USBプリンタをネットワークを通じて共有するシステム機能拡張である「USB Printer Sharing 1.0」がリリースされた。英語版や国際版に加えて、日本語版もすでに配付が始まっている。サーバとなるMacintoshにUSBで接続されたプリンタを、EthernetあるいはAirMacを経由して別のMacintoshから印刷処理ができるようになる。このソフトウエアをサーバ側および利用するクライアント側の両方にインストールする。TCP/IPのみをサポートし、AppleTalkでの利用はサポートしない。プリンタの検出には、Service Location Protocolを利用する。プリンタについては、ほとんどのものが利用できるとされているが、非PostScript系プリンタについてはHewlett Packardおよびエプソンのプリンタで試験を行ったとしている。なお、米国向けには、Tech Info Libraryで利用可能なプリンタについての情報が提供されている。プリンタとMacintoshとの接続は、最初から組み込まれているUSBポートのみをサポートし、USBアダプタやUSBカードはサポートしていない。サーバ側はコントロールパネルを使ってプリンタを公開する。クライアント側は、セレクタないしは、デスクトップ・プリンタUtilityを使って公開されたプリンタを選択して利用できるようになる。
USBプリンタはアップルの純正品が存在しないだけに、サードパーティ製品を大幅にサポートするという必然性が生まれた。Mac OSではPostScriptプリンタのネットワークサポートは古くからあったものの、非PSプリンタは純正品のネットワーク共有だけをサポートしていた。一方、Windowsではすべてのプリンタをネットワーク共有できていただけに、その状況に追い付いたと言える。ただし、すでにプリンタドライバが独自にネットワーク対応している場合もあり、その場合には、いずれかのプリンタ共有機能だけにするようにしなければならないようだ。

◇USB Printer Sharing 1.0: Read Me
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n75080
◇USB Printer Sharing: Usage and Compatibility.
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n86054

関連リンク:USB Printer Sharing 1.0
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), 周辺機器, ネットワーク, Mac OS 9


【小池邦人のプログラミング日記】2000/6/8<Mac OS Xへの道 Coorbon SDK その1>

Mac OS Xの最終版が出ていない現状では、Mac OS 9環境で問題なく動くCarbonアプリケーションを開発しておくのが近道です。Mac OS 9で最初にインストールされていたCarbonLibは、バージョン1.00でした。このバージョンにはバグも多く、サポートAPIも不完全ですので、使用するのは止めておきましょう。続いてv1.0.2が登場しました。これはv1.00のバグをフィックスし、TMS(Text Services Manager)やIC(InternetConfig)等をサポートするAPIが追加されています。それに加えて、Mac OS 8.1でもCarbonアプリケーションを起動させることができるようになりました。

CarbonLibの最新バージョン(6/8現在)は1.0.4です。これは、v1.0.2からのバグフィックス版で、最近発売されたAppleWorks 6.0が安定して動くようにチューニングされています。よって今のところ、「Metrowerks CodeWarrior」でCarbonアプリケーションを開発するには、「Carbon 1.0.4 SDK」を用いるのが最善です。フィックスされたCarbon SDK最新版は、Appleの以下のサイトからいつでも入手できます。
◇Software Development Kit
 http://developer.apple.com/sdk/

ただし、フィックスされていない(開発途中)バージョンとしては、「Carbon 1.1d9 SDK」があり、ADCのメンバーサイト(ADC会員のみアクセス可能)からのみ入手できます。こちらは刻々と改良されていますので、みなさんがこの原稿を読む頃には、新しいバージョンに切り替わっているかもしれません。d版と言うのは、デベロッパーバージョンの略で、この後にα版、β版が続き(たまに2階級特進する場合あり)、最終的にGM(ゴールデンマスター)となります。よって、Carbon 1.1d9 SDKの「内容物」はまだまだ荒削りであり、使用するにはそれなりのリスクを伴いますので注意してください。このCarbonLib 1.1に関しては、後々詳しくお話しする予定です。

では「Carbon 1.0.4 SDK」の中身をのぞいてみましょう。
 figs/koike/fig0003.gif
 figs/koike/fig0003.png

「Carbon Documentation」フォルダには、CarbonLibで変更や追加された箇所を解説したドキュメント(PDF)が入っています。ドキュメントは各マネージャごとに分かれていますが、とりあえず一読する必要があるのは「Carbon Porting.pdf」です。このドキュメントには、現状のMacアプリケーションをCarbon化する時の手続きや注意点が詳しくまとめられています。これの内容は何度も改訂されていますが、かなり初期のバージョンなら、以下のサイトから日本語版も入手できます。
◇Developer Documentation(日本語)
 http://developer.apple.com/ja/techpubs/

ただし、できれば最新の英語版を熟読されることをお薦めします。現在、私が確認している最新版は、先ほど述べた「Carbon 1.1d9 SDK」に含まれているドキュメントです。表紙に「4/19/00」のタイムスタンプが打ってあるので、ADCメンバーの方は入手して確認してみてください。

ドキュメントの中には、Appleサイト上にしかない物もあります。Core Foundation関係のドキュメントは、ほとんどがAppleサイト上でが、こうしたドキュメントはHTMLで記載されていますので、プリントアウトには不向きなのです。Appleには、早急にPDF版もアップしてもらいたいものです。また、WWDC 2000で「fatbrain.comサイトからMac OS X関連のドキュメントをPrint-on-Demandで購入できるようになった」という発表がありました。
◇Inside Mac OS X
 http://www1.fatbrain.com/documentation/apple/macosx.asp

これは喜ばしいことです。発表の会場からは拍手が起こりました。現在のところ、目新しいものは「Inside Mac OS X: System Overview」(WWDC 2000のお土産でした)しかありませんが、新しいドキュメントが続々登場することを期待したいと思います。(無理でしょうが日本語版も欲しい)

「Carbon Implementation Libraries」フォルダには機能拡張フォルダに入れておくための最新CarbonLib(デバッグ用もある)が入っています。「Sample Code」フォルダには、いくつかのCarbonアプリケーションのサンプルが、「NavServices 1.0.1」フォルダには、CarbonLibをMacOS 8.1で用いる時に必要なNavigationライブラリが入っています。ユーザに配布されている最近の「CarbonLib インストーラ」では、Navigation 1.0.1は自動的にインストールされるようです(Mac OS 8.1の場合)。アプリ開発に必要なファイルのほとんどは「Carbon Support」フォルダに入っています。Metrowerks Cを使ってCarbonアプリケーションを作成する場合には、このうちの「CarbonLib」ファイルと「Universal Interfaces」(C言語用ヘッダーファイル)が必要となります。

次回もSDKの話の続きです。Carbon用のPrefix File(MacHeadersファイル)の作り方や、Carbon用リソース話などもする予定です。

関連リンク:オッティモ
カテゴリ:Carbon/CF, 小池邦人のプログラミング日記


RealNetworksとAppleがストリーミングで手を結ぶ

RealNetworksのサーバが、QuickTime Playerをクライアントとするストリーミングに対応した。「RealNetworksは、QuickTime Streaming Serverのコミュニティに参加した」とのコメントが表明されており、RealNetowrksとAppleは、ストリーミングの分野で手を結んだことになる。RealNetworksはクライアントソフトウエアを無償で配付する一方で、サーバやあるいは配信の広告などが主なビジネスフィールドとなっている。Mac OSにインストールされているプレイヤで視聴できるようになることで、視聴者数を増やすことが期待できる。一方のアップルは、QuickTime Streaming Serverはオープンソース化しており、自社サーバ製品の売りの1つではあるものの収入源としてはそれほどの期待をかけていないものと考えられる。アップルはむしろQuickTimeのステータスを高めることで、QuickTimeを含むMac OSつまりはMacintoshへの販売へとつなげることを意図しているだろう。つまり、サーバを売りたいRealNetworksと、クライアントを売りたいAppleの思惑は一致したと言えるわけだ。RealNetworksとAppleはストリーミングの上では競合と見る向きもあったが、こうして手を結ぶことになった。また、MicrosoftのWindows Mediaとの対抗という意味合いは、とりわけRealNetworks側は期待したい効果なのではないだろうか。

関連リンク:Apple and RealNetworks Announce Internet Streaming Collaboration
カテゴリ:QuickTime, 業界動向


【Inside Mac OS X】Carbon Event Managerとは?

Manager Preliminary API Reference
古くからMacintoshでプログラミングをやっている人は、MS-DOS全盛時代において「イベントドリブン」というプログラミング手法に出会い、感激した人も多いことと思う。単にぐるぐるとループを回してキースキャンすることに比べて、一歩進んだものとしてイベント処理は映ったものだ。しかし、WindowsというGUI世代となり、Visual Basicを始めイベントドリブンは当たり前となった。オリジナルのイベント処理はシステムが生成する固定されたイベントのみだったが、さらにその処理を行う部分は現在のMac OS用アプリケーションには必ず組み込まれている。さすがに、その部分は古いと感じる仕様だ。もっとも、AppleEvent Managerによってイベントを登録するという汎用的な手法がMac OSに組み込まれたが、Carbonによってさらにイベント処理は発展しそうだ。Carbon Event Managerという新しいイベント処理機能が組み込まれるが、その内容がドキュメントの公開によっていくらか明らかになってきた。
ウインドウやキーボードの処理などのイベントは、従来はシステムで固定されたものだった。それをWaitNextEventで取得してイベントの種類ごとに振り分けるのが基本だった。しかしながら、Carbon Event Managerでは、Toolboxのさまざまなオブジェクトに、イベントのディスパッチを登録できる。たとえば、メニュー選択作業時のクリック時などに、イベント処理ルーチンの呼び出しを行うようなことができる。システムで既定されたイベント処理を変更するようなことも可能なようだ。つまり、AppleEventのようなメカニズムで、ウインドウやメニュー、キー操作やマウス操作の各種イベントに対応したプログラムを記述することができるのである。
ドキュメントはまだ5ページと短いもので、概要が書いてあるだけだ。また、リファレンスはあるものの、解説がほとんどなく、関数や定数の説明があるだけである。なお、従来からのWaitNextEventによるイベント処理も、Carbonではサポートされているので、従来のソースコードはそのまま動く。しかしながらCarbonにより最適化するには、Carbon Event Managerを使うことも検討する必要があるだろう。

関連リンク:Introduction to the Carbon Event Manager and the Carbon Event
カテゴリ:Carbon/CF, Inside Mac OS X


AirPortのソフトウエアの1.2がリリース、セキュリティの向上など

ワイアレスネットワークのシステムソフトウエア「AirPort」の新版1.2がリリースされた。現在は北米向けの英語版のみがリリースされている。安定性などの向上に加えて、ソフトウエアベースステーションが完全に使えるようになった。また、クローズネットワークのサポートにより、セキュリティをより高めることができるようになった。クローズネットワークは、ネットワーク名を知っていないと利用することができないようにするものである。また、ベースステーションソフトウエアの初期設定も変更になった。DHCPやNATの機能は初期設定ではオフになっている。また、AirPortとEthernetのブリッジ機能も初期状態では利用できなくなっている。もちろん、これらは管理ユーティリティで設定は変更できる。
同時に、AirPort関連の設定やネットワークに対する必要な知識などをまとめた「Designing AirPort Networks」というPDF文書がリリースされている。41ページ程の文書で、基本的な設定から、ローミングや最適化といった設定が説明されている。

◇Designing AirPort Networks
 http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n11735

関連リンク:AirPort 1.2
カテゴリ:OS関連ソフトウエア, ネットワーク


Final Cut Pro 1.2.5でサポートされた16:9のビデオ処理についての解説

Tech Info Libraryに、Final Cut Pro 1.2.5でサポートされた16:9のアスペクト比に関する詳しい文書が公開されている。16:9をサポートする必要性や、Final Cut Proでの取り扱い、テープからの取込みなど、図を交えて詳しく説明されている。

関連リンク:Final Cut Pro: DV and Widescreen Video Formats Explained
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ビデオ編集