Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年6月16日発行号 - SwingでAquaに対応



WWDC後、完全に朝型となっていた生活ペースも、先週あたりから出かけることが多くなり、その結果、仕事が夜遅くに渡るということで、以前のように、かなり夜型に戻りつつあります。ただし、出かけたりすると、夜眠く、朝起きられないという状況ですが(笑)。
今週の前半は雨がちで、むちゃくちゃ寒いと思ったら、昨日あたりから日ざしが強くなり、急に暑くなりました。うちのあたりでは、防災放送とかいって、スピーカーで大きな音を鳴らすという手法の伝達手段があるわけですが、今日の昼過ぎには光化学スモッグ注意報のお知らせがありました。光化学スモッグって私が小学校の時代とかにすでにあり、当時は毎日のように出ていたのを覚えています。最近は減ってきているらしいのですが、全くなくなるわけでもない様ですね。それで、こうした情報がインターネットで検索できないのかと思って検索してみたら、なんとちょうど昨日から環境庁が関東一円の大気汚染情報をページで流しはじめたところでした。
http://www-aeros.nies.go.jp/
オキシダント濃度は、東京や神奈川よりも、埼玉とか茨城の方が高い数値であることなども分かります。一方、二酸化窒素は都心が多いのですね。
だけど、こうしてWebをいつも見ているわけではありません。もちろん、Webで参照できることはいいことなのですが、例えば、注意報が出るとメールで知らせる方が効果的なのじゃないかと思ったりもしますが、どうでしょうか。しかし、こうした地域限定ものとなると、インターネットより、スピーカーででっかい音で知らせる防災放送の方が、効果はもっと高いということは明らかですね。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS XではSwingのルック&フィールでAquaを利用できる

Javaの世界でもっとも大きなイベントのJavaOneが先週開催され、キーノートにAppleのCEOスティーブジョブズ氏が登場したことが話題になっていた。しかしながら、デベロッパーにとってはもっと大きなニュースがある。それは、Swing上でAquaのユーザインタフェースを構築できるということが一般公開されたことだ。これまでも、Mac OS XではJava2 SEをサポートし、Aquaのルック&フィールを利用できる点は公開されていたが、その実現方法のポイントは機密事項だった。しかしながら、JavaOneでのセッションのプレゼンテーション資料が公開され、そこでは、Mac OS XのAquaインタフェースで稼動するSwing対応プログラムの画面ショットを見ることができる。
Swingは基本的にはAWTなどJavaの基本ライブラリ上に構築した、より高機能なユーザインタフェース構築ライブラリであり、純粋なJavaのライブラリでもある。Swingではルック&フィールを差し換える機能があり、その機能を利用して、Mac OS XではAquaのルック&フィールを実現する。ただし、そのルック&フィールを実現するクラスでは、Mac OS XのAppearance機能を直接呼び出すため、Windowsなど他のプラットフォームでもAquaに見えるアプリケーションを作成できるわけではない。また、Mac OS Xで稼動するSwing自体にも手が加えられていることも言われている。しかしながら、Java標準のライブラリであるSwingを利用してアプリケーションなどを作成すれば、Mac OS Xの大きな特徴であるAquaをユーザインタフェースとして利用することができるのである。
JavaOneでのプレゼンテーション資料では、Swingのさまざまなコンポーネントを利用したサンプルプログラムSwingSetをMac OS Xで実行したところを見せている。Swingは通常メニューがウインドウ側に登場するが、Aquaのルック&フィールでは、Mac OS式にメニューバーにきちんとメニューが表示される。また、ボタンなどのデザインももちろん、透明感のあるAquaが利用されている。こうしたSwingのデモがそのままAquaで動くということは、多くのコンポーネントは、Aquaの特別な機能を利用するのではなく、SwingあるいはAWTで用意されるAPIを利用することになるだろう。すると、純粋なJavaのレベルでAquaに対応できることになり、SwingがMac OS Xでの開発フレームワークの1つとして大きくクローズアップできる。

関連リンク:Session Information:JavaTM Technology On the Mac OS
カテゴリ:Mac OS X, Java


ネットワークのブラウズに必要な管理情報をTIL-Jで公開

日本語での技術情報提供を行っているTech Info Library-Jで、Network Services Location Managerについての詳細な文書が公開された。Mac OS 8.5以後で利用できるNetwork Services Location Managerによって、ネットワーク上のサーバなどの情報をブラウズすることができ、ネットワーク・ブラウザの動作のベースともなっている。Network Services Location Managerでは、DNSやSLPなどのいろいろなプロトコルを使っているものの、サーバ側で適切な反応がないと、ブラウズできないということにもつながる。この文書では、ネットワーク管理者向けの文書で、Network Services Location Managerに適切にネットワークが反応するようにするための情報が子細に記載されている。たとえば、LDAPを利用する場合、「インターネット」コントロールパネルの設定を利用することが記載されており、LDAPサーバから適切に情報を取り出すための設定方法などが記載されている。Mac OSを使っているサイトのネットワーク管理者は一読されることをお勧めしたい。

関連リンク:100372JO:Network Services Location Manager: ネットワーク管理者用ガイド
カテゴリ:Tech Info Library-J, ネットワーク


USBプリンタ共有ではSLPが使えない環境ではロケーションファイルを利用

Tech Info Libraryに、USB Printer Sharingの利用方法についての文書が公開された。まず、プロトコルとしてSLPを使っていることから、ルータでSLPの通信やマルチキャストを通さないようにしいると、別のセグメントからはプリンタの存在が分からない。あるいは、PPP接続しているような場合でも通常はSLPを通さないので、同様にプリンタの存在は分からない。その場合は、インターネットロケーションファイルを利用して、クライアントにUSB Printer Sharingのサーバの存在を設定することができる。サーバ側でPrinter Sharingのコントロールパネルからプリンタの項目をデスクトップにドラッグ&ドロップすれば、プリンタのインターネットロケーションファイルを作成することができる。そのファイルをクライアント側で同様にPrinter Sharingコントロールパネルで登録を行えば良い。その手順が詳しく書かれている。

また、日本語の技術情報を提供するTech Info Library-Jでは、日本語のReadMe文書が読めるようになっている。動作条件やインストール方法、使い方などが詳しく記述されている。
◇75080JC:USB Printer Sharing 1.0: USB Printer Sharing J-1.0 について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=75080

関連リンク:USB Printer Sharing: Using an Internet Location File
カテゴリ:Tech Info Library-J, 周辺機器, ネットワーク


Final Cut Proのコンファレンスを7月中旬に開催

Final Cut Pro関係の情報をまとめてお届けしよう。まずは、Final Cut Pro 1.2.5の日本語版のアップデータが入手できるようになっている。2500円で販売もしている。1.2.5では、16:9のワイドスクリーン画像の編集やG4への最適化などの改良が行われている。いずれも、この記事の末尾にアドレスを記載したFinal Cut Proのページで参照できる。

また、アップルは、7月15日(土)16:00〜18:00に東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内)において「Apple Creators Portfolio(アップル・クリエーターズ・ポートフォリオ)〜Final Cut Proが変える映像ビジネス〜」と題してカンファレンスを開く。入場は無量だが、事前登録制となっている。DVD作品として「The Abyss」「T2」などを発表しているヴァン・リン氏、MTVなどのストリーミングビデオを展開している21st Century Media社のジム・ベーカー氏が出演し、Final Cut Proをはじめ、さまざまな映像メディアの制作にかかわる具体的な話が聞けそうだ。司会はピーター・バラカン氏が行う。申し込みについても記事の末尾のアドレスを参照していただきたい。

Tech Info Libraryで、Final Cut Pro関連の文書が新たに公開されている。アドレスと要約は以下の通りだ。

◇Final Cut Pro: Setting Real-Time Audio Mixing Tracks Preference
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25152
Final Cut Proでは「Real-Time Audio Mixing Tracks」という設定があり、ミックスダウンせずにそのままサウンドをいくつかのトラックまでは同時に再生することができる。何チャンネルまで可能かはCPUやあるいはシステムの状態に寄るが、上限を求める方法が手順入りで記載されている。

◇Final Cut Pro: Avoiding Rendering of Audio Clips When Using Filters
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n31218
フィルタをかけたオーディオクリップのレンダリングをその都度行うことをさけるために、入れ子になったシーケンスを作るという手法がある。そのやり方について、図入りで詳しく説明されている。

さらに、日本語の技術情報であるTech Info Library-Jでも、Final Cut Pro関連の情報が以下のように掲載された。

◇58458JN:Newer FireWire 2 Go PC Card: Final Cut Pro 動作中はカードを取り出さない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58458
PowerBook G3シリーズではNewerのFireWireカードを使うことになるが、Final Cut Pro使用中はカードの抜き差しをしないように。

◇100385JO:Final Cut Pro: Final Cut Pro 1.2.5 について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=100385
Final Cut Pro 1.2.5についての動作条件やインストール方法など。変更点についてはこれには記載されておらず、ヘルプないしはPDF文書を参照するようにと記述されている。

関連リンク:Final Cut Pro
カテゴリ:Tech Info Library-J, Knowledge Base(旧TIL), イベント, ビデオ編集


AppleWorks 6でのクリップ集をWebサイトで検索する

Tech Info Library-Jに、AppleWorks 6でのクリップ集の使い方の文書が掲載された。クリップ集は、Webサイトにあるものも検索することができる。キーワードとしては英語はもちろん、日本語も指定できるが、日本語はVer.6.0.4でないと指定できない点は注意する必要がある。キーワードを与えてクリップを検索する様子が図入りで説明されている。

関連リンク:100386JO:AppleWorks 6: Web サイトにあるクリップの検索ついて
カテゴリ:Tech Info Library-J, アプリケーション


Mac OS 9に関する技術情報が公開、Sherlockのインデックス作成高速化など

日本語での技術情報を提供しているTech Info Library-Jで、Mac OS 9に関する文書が公開された。多くは英語で公開された文書の翻訳で、すでにMDOnlineでは既報であるため、文書のアドレスを紹介することにとどめておく。

◇60546JC:Mac OS 9: Sherlock 2 - コンテンツのインデックス作成と検索処理のスピードアップ
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60546
◇60554JC:Mac OS 9: Font Manager Update は必要ですか?
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60554
◇60567JC:Mac OS 9: AOL で QuickTime のコンテンツを参照する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60567
◇60471JC:Mac OS 9: マルチユーザ - パネル利用者はデスクトッププリンタを作成できません
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60471
◇60470JN:Mac OS 9: マルチユーザ - ログアウト中に保存/キャンセルダイアログが繰り返し表示される
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60470
◇60505JC:Mac OS 9:「TCP/IP 接続でファイル共有を可能にする」オプションが利用できない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60505
◇60506JN:Mac OS 9: TCP/IP 経由のファイル共有は AppleTalk 経由のファイル共有より高速か?
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60506
◇60515JN:Mac OS 9: ネットワークブラウザで使う NSL に関するトラブルシューティング
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60515
◇60533JC:Mac OS 9: アプリケーションが終了するエラーメッセージ
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60533
◇60499JC:Mac OS 9: 付属するアプリケーションが見つからない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60499
◇60497JN:Mac OS 9: インターネットアクセス設定のトラブルシューティング
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60497
◇60509JN:Mac OS 9: Apple リモートアクセス 3.5 に関するトラブルシューティング
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60509
◇31133JN:Mac OS 9: Microsoft Office 4.2.1 との互換性の問題
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31133

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, Mac OS 9