Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年6月22日発行号 - WebObjectsのアップデータ



昨日、アドビの代表取締役に就任した掘昭一さんの記者会見がありました。他のメディアで記事になっているので、御存じの方もいらっしゃるかと思います。堀さんと言えば、一時期はアップルの副社長であり、日本代表だったこともあって、日本のアップルのトップだったこともある方です。その後、インフォミックスの代表取締役など、いくつかの会社のトップを経て、日本のアドビのトップとなり、本社の副社長も勤めることになったというわけです。アドビのビジョンが会見で話されたのですが、印象的なのは、80年代がPostScript、90年代がPDFで業界のリーダとして君臨し、2000年代はSVC(Scalable Vector Graphisc)でその地位を確保しようというもの。確かに、SVCは画面表示しか考慮のないHTMLの世界を、アドビが得意とする印刷の世界にまで広げるという意味ではキーポイントとなる技術ではあります。しかしながら、それは言い変えればPDFはいらなくなるという点もあります。PostScriptの延長にPDFが存在するのに比べて、SVCを中心に据えるということはまた違った戦略を要求されるところであり、いままでの成功を考えればどのように展開するのか見物だと思います。LiveMotionでFlash4サポートと言うのも、なかなかの戦略ですから。質疑応答もあったのですが、細かい話となると、社長ではなくアドビの別の担当者が答えるという場面がいくつもありました。社長就任会見をやるくらいですから、それくらいはテキパキとやってほしかったなと思いました。
ところで、IDGのイベントのチェックでWebサイトを見ましたが、あいかわらずMacWorld Expo/Tokyo 2001は開催はするものの詳細は発表されないという状況のままです。いろいろな噂は聞きますが…。そういえば、昨年7月にあったJava Developer Conferenceも今年はやらないみたいですね。来場者が少なかったのでしょうね。99年のページもすでにリンクがなくなっています。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


WebObjectsのアップデータが日本語環境での検証を済ませて公開

WebObjects 4.5 Update 1が日本のアップルのサイトからも配付されている。Update 1は、Windows 2000やNTでの動作の不具合を解消するものなので、Mac OS X ServerやSolarisなどの環境では利用する必要はない。変更点については、TIL-Jに公開された概要に記載されている。WebObjectsについては日本語版というものは存在しないが、アップデート結果について日本語環境での検証がなされている。
◇WebObjects 4.5 Update 1(Windonws NT、Windows 2000用)
 http://www.apple.co.jp/ftp-info/reference/webobjects_4.5_update_1.html
◇WebObjects 4.5: WebObjects 4.5 Update 1 の概要
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=70162

また、WebObject 4.0.1 Patch 3のMac OS X Server 1.2用がリリースされている。WebObjects 4.0.1をMac OS X Server 1.2で利用するには、このパッチの適用が勧められている。日付関連などいくつかのバグ修正も含まれている。変更点などもTIL-Jの文書で公開された概要で参照することができる。
◇WebObjects 4.0.1 Patch 3(Mac OS X Server 1.2用)
 http://www.apple.co.jp/ftp-info/reference/webobjects_4.0.1_patch_3.html
◇WebObjects 4.0.1 Patch 3 の概要
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=70159

関連リンク:WebObjectsサポート
カテゴリ:Tech Info Library-J, WebObjects


情報処理技術者の新試験制度は従来の試験の明確化、Javaも言語に採用へ

通産省が行う情報処理技術者試験は、数ある資格の中でももっとも認知されたものと言っても過言ではないだろう。多くの人が受験する中、試験の内容など数々の問題点も指摘されている。概して、能力の指針となることや、あるいは勉強する目標としても十分な点から情報処理技術者向けの試験制度としては標準的なものとなった。来年、平成13年度から、その試験制度が変わることが発表されたが、概して大きな変化はなく、既存の試験の名称を変更することや位置付けを明確化することで、試験の目的をより明確にしたというところだ。
まず、大きな変化は、「情報セキュリティアドミニストレータ試験」が追加された。ユーザサイドでの情報化となると、初級・上級のシステムアドミニストレータ試験があるが、その中間に位置付けられるものである。そして、プログラミングの問題については、Fortranが廃止され、Javaの導入が決まっている。C、Cobol、アセンブラ言語については従来とおり対象になる。また、合格年度を明確にすると同時に、同じ区分の試験を再受験する場合に一部の試験を免除するなど、いわばアップデートに対応するということも行う。ただし、アップデートの詳細については現状では公表されていない。
従来、二種と呼ばれていた試験は「基本情報処理技術者試験」となる。一種は「ソフトウエア開発技術者試験」となる。名称が変わり若干の出題範囲などの変更はあるが、内容的には大きな変化はないようだ。そして、高度試験として分類されていたものは情報システム開発に関わるものとして「システムアナリスト試験」「プロジェクトマネージャ試験」「アプリケーションエンジニア試験」がある。また、システム開発での特定技術として「テクニカルエンジニア試験」が設定され、「ネットワーク」「データベース」「システム管理」「エンベデッドシステム」が設けられる。さらにシステム評価を行う人を対象とした「システム監査技術者試験」がある。このように、従来の区分からほとんど変更はないが、試験の位置付けをより明確にしたと言えるだろう。
いずれにしても、これまで行ってきた勉強が無駄になることはない。また、アップデートにより変化の激しい情報技術への裏付けも行われることになる。

関連リンク:情報処理技術者試験センター: 新試験制度の概要
カテゴリ:業界動向


FireWire搭載PowerBookでFireWire機器が使えないトラブルの解消方法

Tech Info Libraryに掲載された情報によると、FireWire搭載のPowerBookでFireWire 2.4を使っている場合、FireWire機器を接続しない状態でフリーズした後にFireWire機器が使えない状態になるという不具合がある。その場合は、いったん、システムを完全に終了して、再度起動することで回避できる。

関連リンク:PowerBook (FireWire): FireWire Devices Not Recognized With FireWire 2.4
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), 周辺機器, PowerBook


JavaでAppearance対応の豊富なコントロールを利用できるライブラリが更新

MRJ 2.2上で、タブコントロールなど、AWTにないコントロールを利用できるようにするなどの特徴を持つライブラリ「Rich Chocolaty Goodness」のリリース9が公開されている。従来のバージョンからの変更点は、タブコントロールに関するツールチップやサイズ設定に関すること。Rich Chocolaty Goodnessは、Appearanceの機能を呼び出すコントロールで、タブやアイコンボタン、日付や時刻の入力用コントロール、スライドバーやプログレスバーなど数多くのコントロールを利用できる。ただし、Mac OS上でしか稼動できないソフトウエアになる。AppleのJavaエンジニアが作成し、個人的に配付しているもので、WWDC 1999の段階ではMRJ 2.2に組み込まれる予定だった機能ではないかと思われる。

関連リンク:Jens’ Software Grab-Bag
カテゴリ:ライブラリ, Java


AirMac関連のTIL文書がVer.1.2向けに更新

技術情報を提供するTech Info Libraryで、AirMac 1.2に関連して、既存の文書がいくつか更新されている。既定値でNATやDHCPが機能しない状態になっているなど、設定のやり方に若干の変化がある。以下に、アップデートされた文書のうち、1.2での変更にかかわりが深そうなものを集めておいた。

◇58604 - AirPort Base Station: DHCP Client ID Support
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58604
◇58597 - AirPort Base Station: Configuring As A Bridge
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58597
◇58578 - AirPort 1.2: Updating Base Station Firmware
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58578
◇58567 - Using AirPort Wireless Communication Internationally
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58567
◇58571 - AirPort 1.2: Turning On Access Control
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58571
◇58568 - AirPort: Avoid Running Different Versions of Software
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58568
◇86015 - AirPort Software Base Station: Sharing an Internet Connection over Ethernet
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n86015
◇58613 - AirPort Version 1.2: Base Station Forced Reload
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58613

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ネットワーク


AppleWorks 6のユーザインタフェースに関する文書が公開

Tech Info Library-Jに、AppleWorks 6に関する情報が新たに掲載された。ユーザインタフェースに関する情報なので、すでにある程度使っている人にとっては特に有益な情報ではないだろう。

◇60709JC:AppleWorks 6: ボタンバーアイコンの説明
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60709
ボタンバーの機能の説明が記載されている。各種類の文書ごとに、ボタンバーが説明されている。

◇60707JC:AppleWorks 6: 新機能 - 更新されたユーザインタフェース
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60707
以前のバージョンとのユーザインタフェースの違いが簡単にまとめられている。ボタンバーやアクセントがあることなど。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, アプリケーション


Internet World Japan 2000が11月末に幕張メッセで開催

インターネット関連の展示会「Internet World Japan 2000」の開催が発表された。2000年11月29日(水)〜12月1日(金)に、幕張メッセで開催される。1999年に開催されたInternet World Japanでは企業ユーザの来場者は5万人に達したという。ASP World Winterなども同時に開催される。予定されるセミナーのテーマは、B2B & B2C e-Commerce、eマーケットプレイス、 eCRM、eBusiness Models、Internet Media バンドワイズ・マネジメントなどとなっている。

関連リンク:IDG
カテゴリ:イベント