Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年8月23日発行号 - GoLive 5.0



昨日はアドビのイベント「Ride on Web」がありました。大きなところでは、GoLive 5.0の発売の発表会があったというところです。基調講演でも強調していたのは、アドビはWebツールのメーカーとしては最大手だということだそうです。マクロメディアとの競争が激しいのですが、うちがいちばんだと言いたいようです。プレス向けの懇親会があり、社長のブルース・チズン氏や、日本の堀昭一社長とお話しする機会があったので、「アドビはマイクロソフトよりも大きいのですか?」と聞いてみたのですが、「プロ向けWebツールとしては、マイクロソフトをしのいでいる」というお答えでした。米国の新聞のクロスワードパズルのヒントで「最大のWebツールメーカーは?」という問いに対して、クロスワードの答えとして「ADOBE」と記入するのが正解といったものもあったそうで、社会的にも定着しているということを言いたかったようです。冗談で、マイクロソフトが10分割されたら絶対に勝てるのだけどとも言っていましたけど(笑)。
例によって、SVGが次世代標準であることはあちらこちらで言っていましたが、まだW3Cで採用されていないため、ブラウザは機能統合はしていません。そのため、プラグインあるいはビューアという仕組みが必要になります。採用後には統合されることは間違いないと見ている様ですが、それ以外に、Acrobat ReaderでSVGを参照できるようにするという計画もあるそうです。つまり、AcrobatがSVGビューアの機能も持つということです。だとすると、Webドキュメントだけでなく、ペーパードキュメントでもSVGが使えるという意味にも取れるわけで、実際にどうなるかはまだ分からないというものの、電子出版的な面からはちょっと興味津々というところですね。

で、久々にプレゼントです。アドビのイベントでもらった、特製システム手帳です。メタリックな感じのもので、リフィルはもちろん、中にはふたがパカッと開いてカードが入るなどの仕掛けもあり、ペンを差し込む場所とかあったりします。個数は1つだけなので、以下の方法で応募してください。(ところで、先になりますが、プレゼント応募をXMLで行っていただく予定です。乞う御期待〜何が?)

====================プレゼント
品名:アドビ特製システム手帳
応募方法:宛に購読アドレスからメールを送付
 メールの題目:【アドビのシステム手帳希望】
 メールの内容:送り先の郵便番号、住所、会社名等、氏名、当選時の公表名
締め切り:2000年8月31日到着分
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


GoLiveがバージョンアップ、データベース開発やプログラミングに高い配慮

アドビシステムズは、Webサイト構築ツールのGoLiveの次期バージョン「Adobe GoLive 5.0日本語版」を2000年10月より発売すると発表した。通常価格は39,800円だが、20,000本限定で18,000円で販売する。GoLive 4.0やCyberStudioユーザに対しては9,800円でアップグレードするほか、Adobe PageMill日本語版正規ユーザに対しては9,800円で特別提供も行う。話はそれるが、PageMillの次期バージョンあるいは同等のエントリー向けWebページ作成ソフトは、今後しばらくはアドビシステムズからリリースされないことはほぼ確実になったと言って良いだろう。GoLive 5.0の動作環境は、Mac OSが8.6以降、WindowsはWindows 98、NT(SP4)、Windows 2000となっている。
GoLive 5.0の新機能の1つが「360Code」と呼ばれるもの。HTMLの中にスクリプトなどのプログラムコードを記述した場合、これまではGoLiveがスクリプト部分も勝手に整形してしまうということがあった。そうした動作を行わないようにし、デザイナとプログラマの間でスムーズにHTMLのやりとりができるという点を目指したもので、両者の間を行き来できるという意味の「360度」―つまりぐるりと1周できるようなニュアンス―が機能名の由来だ。製品にJedit3ないしは秀丸エディタが同梱される点からも、エディタでの編集とGoLiveでの編集をラウンドトリップできるよにした点で、単なるHTMLページだけでなく、さまざまな機能を駆使した大規模なページや複雑な処理を行うサイトの管理に対応している。
Active Server Pagesに対応し、ASPを使用したデータベースアクセスのページ作成もできる。GoLiveからデータベースにアクセスしてスキーマ情報を取り出し、ページ作成画面でオブジェクトとデータベースの列の対応を定義するなどして、拡張子が.aspのファイルを作成する。それを、GoLiveでプレビューすることで実際にデータベースアクセスが行われる。データベースの状態にもよるとは思われるが、サーバにアップロードしなくても、.aspファイルのプレビューができるのである。現在はASPだけだが、将来的にはJava Server Pages、PHP、ColdFusionなどの他のサーバサイドスクリプトおよびデータベースアクセス環境に対応する予定だ。
デザイナサイドから見た機能としては、PhotoshopやIllustratorとの連係が挙げられる。PhotoshopのレイヤをGoLiveがそのまま認識でき、Photoshopファイルのドラッグ&ドロップにも対応している。単に画像を読み込むだけでなく、レイヤーごとに設定を変えたり、GoLive上で画像の一部分を切り出すようなことができる。また、画像はライブリンクされており、オリジナルのPhotoshop画像を変更すると、GoLive側にも反映される仕組みとなっている。デザイナとのワークフローが従来よりもより組み立てやすくなったと言えるだろう。
また、サイト管理機能では、フローチャート形式のサイト設計を行い、そこからページ間の相互リンクを含むページを自動的に生成するなど、サイト設計機能もかなり強化されている。iモード対応ページ作成にも対応している。ストリーミングコンテンツのページへの配置にも対応している。ユーザインタフェースもアドビの他の製品と近いものに変更されており、パレットの種類も増えている。
WebDAVへの対応や、SDKをベースにJavaScriptで作ったモジュールで、GoLiveの機能を増やすこともできる。Webサイト構築はある程度規模が大きくなれば分業が当たり前になってりうが、そうした動向を取り込んで、ワークフローの中核になるような機能アップが目立つ。従来のWebツールはデザインツールであったが、新バージョンのGoLiveはプログラマのためのツールとしての位置付けも明確になってきている。機会があれば、開発寄りの機能も紹介しよう。

関連リンク:Adobe GoLive 5: Special Page
カテゴリ:データベース, オーサリング系, 開発ツールその他


CodeWarroir Pro 6は2000年10月上旬を予定

CodeWarrior Pro5が発売されたのが1999年7月末、それから1年あまりを経過したが、次期バージョンPro 6については音沙汰がなかった。しかしながら、Pro 6の購入キャンペーンをメトロワークスが始めたが、その案内文には、Pro 6は10月上旬出荷と記載されている。キャンペーンはPro 6購入者から抽選でZaurusの開発環境の評価版をプレゼントするというものだ。
Pro 5については、1999年中には頻繁にアップデートがされたものの、その後は、WWDCで配付された「CodeWarrior Beta Tools for Mac OS X CD-ROM」だけだった。Mac OS Xでの開発環境だけに利用者も限られることになるわけで、事実上、今年になってからはまったく変化がなくなってしまったのがCodeWarriorである。Pro 6はMac OS X関連の開発環境になるものと思われるが、Mac OS Xの公開リリースの日程すらまだ表明されていないだけに、CodeWarriorの発売も、流動的ではないかと予測できる。

関連リンク:「CodeWarrior Professional リリース6」契約更新キャンペーン 実施のお知らせ
カテゴリ:CodeWarrior


REALbasic 3.0a6がリリース、IDEの修正などを中心に

REALbasicの次期バージョン3.0のアルファ版3.0a6がリリースされている。EditFieldやListBoxにスクロール位置のプロパティが増え、文字列の置き換え関数の処理速度が向上している。また、IDEでは自動保存や自動的にキーワードが入力される機能の拡張など、変更点は多岐に渡っている。今回のリリースでは、Mac OS X関連の修正はほとんどなく、IDEの動作を中心に手を入れた模様だ。

関連リンク:REALbasic 3.0a6
カテゴリ:REALbasic


クロスプラットフォーム対応のフレームワークCPLATがCarbon対応を強化

ローコストでクロスプラットフォーム対応のアプリケーションフレームワーク「CPLAT」のVer.2.7がリリースされた。Carbon Printing、Carbon Scrap、Carbon Eventsに対応するなど、Carbon対応を強化している。また、Core Foundationを利用したUNICODEの文字列クラスを追加した。Mac OS Xの128ドットのアイコンの利用や作成にも対応している。価格は$50でソースコードも付属する。C++を利用したフレームワークで、STLや例外のハンドリングも組み込まれている。また、RADツールあるいはリソース定義ツールも付属するなど、単なるフレームワークではなく開発ツールも含んでいる。

関連リンク:ksoft
カテゴリ:Carbon/CF, ライブラリ


Gigabit対応のPCIカードとスイッチをディアイティが発売

ディアイティは、1000BASE-Tに対応したネットワークカードとスイッチを発売する。1000BASE-Tは最新のPower Mac G4に搭載され、実効パフォーマンスとしては、100BASE-Tの2〜3倍程度になるという。米国Fallaron Communictions社の製品を販売することになったもので、PCIカードの「JPN9100-TX: NetLINE Gigabit PCI card」が128,000円、スイッチの「PN9014-00: Fast Starlet Gig Switch/4T」が318,000円となっている。いずれも2000年9月5日に出荷予定だ。Power Mac G4と同様、ツイストペア線(銅線)をケーブルとして使う。従来機を含むネットワークで1000BASE-Tを実現したいような場合に、新発売されるPCIカードを利用すれば良い。スイッチは、従来のハブに代わるものと考えれば良い。このスイッチとPower Mac G4とはもちろん接続することができる。

関連リンク:NET-G
カテゴリ:ネットワーク, 周辺機器


アナログビデオとDVのコンバータをPowerRが発売

PowerRは、アナログビデオとDVのコンバータ「Director’s Cut」をリリースした。VHSビデオや8mmビデオの他、アナログの映像信号の入力であれば何でもDVの映像信号に変換する。また、DVの映像信号をコンポジットやS-VHSの形式に変換する機能もある。iMovieやFinal Cut Proから、DVではないビデオ装置を使って取込みや書き出しが行える。NTSC版が$289、NTSC/PAL版が$399となっている。

関連リンク:Power R Product Catalog
カテゴリ:周辺機器


XMLをパースするOSAXがアップデート

Late Night Softwareは、OSAX形式のXMLパーサ「XML Tools」のアップデート版Ver.2.1をリリースした。XMLデータをAppleScriptのレコード形式に展開するもので、PowerPCネイティブに対応している。Ver.2.1ではxml-space="preserve"タグ属性に対応などが機能の向上点となっている。

関連リンク:XML Tools 2.1
カテゴリ:ライブラリ, XML, AppleScript


TILにPower Mac G4のハードウエアメンテナンス関連文書が公開

Tech Info Libraryに、Power Mac G4のハードウエアメンテナンス関連の文書が公開された。以下にタイトルとアドレスを示す。内容については、タイトルを見れば明確で、Zipドライブの置き換える方法などが手順を追って説明されている。1つの文書を除いて図はなく、テキストでやり方が説明されている。

◇Gigabit EthernetタイプPower Mac G4
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing Zip Disk Drive
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58701
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing SCSI Drive
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58702
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Relacing ATA Hard Drive
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58703
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Installing Modem
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58704
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Installing Memory
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58705
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing Video Card
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58699
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing Battery
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58697
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing SCSI Card
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58700
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing ATA Drive Cable
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58696
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Replacing DVD Drive
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58698
Power Mac G4 (Gigabit Ethernet): Installing AirPort Card
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58695

◇Power Mac G4 Cube関連
Power Mac G4 Cube: How to Install Memory
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58684
Power Mac G4 Cube: How to Install an AirPort Card
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58685
Power Mac G4 Cube: How to Replace the ATA Hard Drive
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58686

関連リンク:Tech Info Library-Archive
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Power Mac