Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年1月19日発行号 - Expoでデベロッパー向けセミナー



今度のMacworld Expoで、セミナーを開催します。MOSA、ヘリオグラフとMDOnlineの3者での共催となりますが、MDOnlineで連載を持っていただいている、小池さん、倉橋さん、それに少し原稿を書いてもらったことがある倉持さんがセッションを受け持ちます。他にも、MOSAのセミナーでおなじみの、中野さん高橋さんコンビ、コーシンの高橋さんのセッションもあります。REALbasicのセッションはデータベース絡みということをお願いしましたので、内容的にはエンタープライズ寄りじゃないかと思います。それに、OpenBase社のスコットキースさんのセッションは、NeXT時代を知っている人にはぜひとも参加してみたいと思われるかもしれません。また、札幌医科大の中村先生や、佐藤病院の高橋先生による、CocoaやWebObjectsをからめた応用事例もあります。それぞれ、セミナーごとにチケットを購入していただくようになっています。セミナーの内容については記事のリンク先を御覧ください。また、2/24のランチタイムにはパーティを開きますので、ぜひともそちらも御参加を御検討ください。
さて、それで、セミナーの参加チケットについては、MDOnline読者の皆様には、特別価格で販売します。定価3,000円のところ、消費税込みで2,600円で販売します。この案内は、このニューズレター発行後、すぐに文書を整えて、mdo-dのメーリングリストに送付します(mdo-dを退会している方は御連絡ください。個別に案内をお送りします)。そちらの要項に従ってお申し込みください。よろしくお願いします。
また、MDOnlineの読者の方々にはチケットプレゼントも企画していますが、プレゼントのやりとりをやっている間に定員に達する場合もあるかもしれません。プレゼントは明日、お知らせを流します。必須のものは、早めにお申し込みください。よろしくお願いします。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Macworld/Tokyoでデベロッパー向けセミナーを開催

Macworld Conference & Expo/Tokyo 2001で、Mac OS関連のデベロッパーを対象にしたセミナー「Mac OSデベロッパーセミナー」が開催される。MOSA(Mac OS Software Association)と、MDOnline、ヘリオグラフの共催、アスキーの協賛で行われる。すでに発表されているExpoの公式のカンファレンスとは別に企画して開催されるものだ。2001年2月22(木)〜24日(土)にかけて、幕張メッセの国際会議場で、合計8つのセッションが開催される。プログラマはもちろん、ソリューションを提供するような開発関係者、あるいはシステムを深く知ろうと思っている人に対しても、有用な情報が得られるだろう。
まず、海外からは米国OpenBase International社のScott Keith氏による「OpenBase SQL & the NeXT big thing」とした講演が、通訳付きで行われる。NeXT時代からのデベロッパーであり、NeXTの世界では御存じの方も多いだろう。同社の製品であるOpenBaseやRAD Studioを始め、最近始めたホスティングサービスなどについても講演される予定だ。また、CocoaやWebObjects等にも造詣が深いので、そうした質問をなげかけてもいいかもしれない。
プログラミング初心者向けのセッションとして、Dream Garden Softwareの中野洋一氏とMOSAプログラミング道場講師の高橋真人氏による「Mac OS Xプログラミング事始め」がある。初心者や過去に挫折した人でも理解できるレベルで、Mac OS Xの時代のプログラミングをどうやればいいかが解説される。
Carbon関連では、コーシングラフィックシステムズの高橋政明氏による「徹底分析カーボンイベント(入門からダイアログまで)」がある。情報の少ないCarbon Event Managerであるが、高橋氏が解析を行い実際に稼動するアプリケーションを作り上げた過程で得られた貴重な情報が話される予定だ。また、MDOnlineで【小池邦人のプログラミング日記】を連載中のオッティモの小池邦人氏による「カーボナイザーになるための心得」も開催される。プログラムを実際にCarbon上で稼動するアプリケーションを作成するための手法が実演される予定だ。
REALbasic関連では、フジミックの藤田稜氏による「REALbasicで作る簡単DBマネージャ」が開催される。簡単にアプリケーションを作成できるREALbasic上で、データベースに接続する方法等を説明し、データベース管理ツールを実際に作成して、構築ノウハウを講演する予定だ。
WebObjects関連も豊富にセッションを用意した。まず、千明社の倉持哲也氏による「WebObjectsで始めるWeb+DBサイト構築」では、WebObjects 4.5を使ってJava言語での開発を行う方法を基礎から解説を行う。
WebObjectsの事例に近いところでの実践的なセッションとしては、テクニカル・ピットの倉橋浩一氏による「WebObjectsで簡単eコマース」がある。倉橋氏はMDOnlineで【倉橋浩一、じつはWebObjectsで飯食ってます】を連載している。eコマースサイトを作成することを題材にして、WebObjectsを使った実際的なアプリケーション開発が紹介される。
さらに、Cocoaベースのアプリケーション、WebObjects、OpenBaseといった素材を使った事例として、札幌医科大学の中村正弘氏による「MOOS Frameworks -遠隔医療への応用を目指して-」と、佐藤病院の高橋究氏による「Cocoa環境で構築された本格的電子カルテWINE」が講演される。MOOS Frameworksは、顕微鏡のコントロールを行う一連のシステムだ。WINEは3万人のカルテ情報を電子化して運用している。
セッションごとに受講申し込みを行う形式なので、必要なセッションだけを選択して受講することができる。1セッションあたり前売りで3,000円でチケットを販売している。なお、MDOnline購読者、MOSA会員、ヘリオグラフからは特別価格でチケット購入が可能だ。
また、2月24日(土)のランチタイムには、セッション会場を利用して、パーティが開かれる。デベロッパー同志のコミュニケーションを図るために場を設けるもので、入場料は\1,000となっている。

関連リンク:Mac OSデベロッパーセミナー
カテゴリ:イベント


Mac OS 9.1のTechnical Noteが公開、多数の変更箇所を詳細に紹介

Technical Noteの「Mac OS 9.1」が公開された。Mac OS 9.1に関する詳細な情報が記載されたドキュメントだ。開発を行っている人や、システムの詳細を知りたい人は必ず目を通しておく必要があるだろう。ダイジェスト的に目についたところを報告しておこう。
まず、Finderには「ウィンドウ」メニューが追加されたが、メニュー選択によってそのウインドウがアクティブになるだけでなく、Commandキーを押しながら選択すると、そのウインドウが閉じるなど、「ウィンドウ」メニューのキーオペレーションがいくつかある。また、パッケージ化したアプリケーションの中身を、コンテキストメニューで見ることができるが、これは、Mac OS Xライクな機能だ。また、アプリケーションの最小メモリ量を設定することができるようにもなった。(なお、この文書には記載されていないが、Finderでのボリュームの初期化は、デフォルトが拡張フォーマットになった〜読者の稲垣さんより情報をいただいた。)Finder関連ではかなりたくさんのバグ修正や動作の見直しが行われている。ディスクのキャッシュサイズの上限は、8MBから32MBにアップしている。
AppleScript 1.5.5ではスクリプトの記述にいくつか変化が見られる。たとえば、現在システムがシャットダウン処理中なのかが判断できるようになっているなどあり、プログラムを示して機能の変化を説明している。セキュリティ関連では128ビットに対応している。AppleHelpについてはCarbonLibのバージョンアップに伴うAPIの変更がある。Help Viewerでは「help://」にも対応している。CarbonLibについては、すでにこの文書で1.2にアップグレードするように勧めている。Alias Managerでは、ファイルを参照する構造体としてFSSpecだけでなくFSRefという新しい形式のものが加わっている。FSRefは、Resource Managerでも利用されるようになっている。また、Process Managerが完全にPowerPCコードで構成されるようになった。アプリケーションの切り替えやAppleEventの処理などが効率化され、システム全体のパフォーマンスを高めると説明されている。
リモートアクセスはいろいろな変化があるが、AppleScriptの「リモートアクセス命令」がサポートされないようになっていると説明がある。ただし、Mac OS 9からアップデートすると、フォルダにはスクリプト機能拡張ファイルは残っている。代わりに「ネットワーク設定スクリプト」の機能を使うように説明がある。AppleScriptに関する変更点は文書の中でも別途まとめられているため、要チェックだろう。
OpenGLはVer.1.1.3からVer.1.2となり、Velocity Engine向けの最適化が進み、アンチエイリアスによる描画の対応などが追加されている。Appleシステムプロフィールでは、CarbonLibのバージョンを表示することや、USB機器とのイベントログを参照できるようになっている。MLTEに対応したテキストエディタのWorldTextがCDには添付している。MacsBugは6.3.3を利用する必要がある。
以上はダイジェストであり、この文書の情報量はかなり多い。プログラムを作っている人は、自分に関係する部分はしっかり熟読しておく必要があるだろう。

関連リンク:TN2010:Mac OS 9.1
カテゴリ:Technote, Mac OS 9


日本語版のREALbasic 3.0は、英語版リリース後1ヶ月以内を予定

REALbasic 3.0のベータ版が米国REAL software社からリリースされているが、日本ではVer.3.0も引き続いてアスキーが販売を行う。日本語版の発売の目処が立ってから告知するということで、日本のユーザは販売等に関する情報はしばらく待つ必要があるようだ。予定では、英語版のREALbasic 3.0は2001年2月を予定しており、そこから1ヶ月以内に日本語版をリリースする予定ということである。現在、米国のREAL software社は、Ver.2の購入者にVer.3.0への無償アップデートをキャンペーンとして行っているが、同様なキャンペーンを日本国内のユーザに向けても、近々提供を始める予定だとのことである。いずれにしても、しばらく待つことにしよう。

関連リンク:REALbasic日本語版のページ
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アプレットのセキュリティホールを解決したMRJ 2.2.4の英語版がリリース

Mac OSでJava VMを実現するMRJ(Mac OS Runtime for Java)のアップデート版Ver.2.2.4がリリースされた。MRJ 2.2.3では、ダウンロードしたアプレットが、ハードディスクの内容を処理できるというセキュリティホールがあった。一般にはそうした処理は署名アプレットで可能ではあるのだが、署名されていないアプレットでも可能なので、悪意のあるアプレットがWebページに埋め込まれていれば、使用しているMacのハードディスクの中身を読み込んだり改ざんされたりする可能性がある。この重大なセキュリティホールが解決された点は重要ではあるが、発覚より時間がかかっている点や、日本語版のMRJ 2.2.4がリリースされていない点もあって、手放しでは喜べない実情がある。また、Mac OS 9.1にはなぜかかなり古いMRJ 2.2がインストールされている点も注意が必要である。
なお、MRJ 2.3.3のセキュリティホールについては、MDOnlneでは、2000年12月19日に「Macintosh Runtime for Java(MRJ)2.3.3にセキュリティホール」と題した記事で既報である(MDOnlineの読者向けサイトでは、セキュリティ→ブラウザのカテゴリで御覧いただける)。

関連リンク:Mac OS Runtime for Java (MRJ) 2.2.4
カテゴリ:ブラウザ, Java, OS関連ソフトウエア


新しいPower Mac G4ではMac OS X Server 1.2vは稼動しない

2001年1月に発表されたDigital AudioタイプのPower Mac G4では、現在リリースされているMac OS X Server 1.2v3は稼動しないことが、Tech Info Library-Jに掲載された。これらの新しいPower Mac G4でのサーバソフトウエアとしては、Mac OS Xのリリース後に登場する次期Mac OS X Serverを利用するということになる。

関連リンク:100449JO:Mac OS X Server: Power Mac G4 (Digital Audio) での動作について
カテゴリ:Power Mac, Mac OS X Server


新Power Mac G4で稼動するAppleShare IPはVer.6.3.3

2001年1月に発表されたDigital AudioタイプのPower Mac G4で利用できるAppleShare IpはVer.6.3.3となっている。新しいPower Mac G4にはMac OS 9.1がインストールされており、そこで稼動できるAppleShare IPがVer.6.3.3となる。このバージョンのAppleShare IPは、2001年2月下旬リリースの予定となっている。

関連リンク:100448JO:AppleShare IP: Power Mac G4 (Digital Audio) でサポートされるバージョン
カテゴリ:Power Mac, Tech Info Library-J, サーバー製品


Digital Audio版Power Mac G4でDisc Burnerが組み込まれていないことがある

Digital AudioタイプのPower Mac G4で、CD-RやCD-RWのディスクを挿入したときに初期化を促されてそのまま処理してもエラーが出る場合がある。これは、ディスクへの書き込み機能を追加するソフトのDisc Burnerが組み込まれていないために生じるものである。ソフトウエア・アップデートなどを用いて、Disc Burnerを組み込めば、これらのディスクを問題なく使用できるようになる。

関連リンク:Power Mac G4 (Digital Audio): Error When Initializing CD-R/CD-RW Disc
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Power Mac


PowerBook G4のディスプレイを閉じて外部ディスプレイで使う方法

PowerBook G4で、内蔵のディスプレイを閉じた状態で使用する方法がTech Info Libraryに掲載された。内蔵ディスプレイを閉じ、マウス、キーボードと外部ディスプレイを接続して、キーボードのキーを押すことで、閉じた状態で使えるということが説明されている。この状態でスリープにして、内蔵ディスプレイを開くと、内蔵ディスプレイも利用できるようになる。内蔵ディスプレイを閉じて使う時にはビデオミラーリングは使えない。また、電力消費も多いので、ACアダプタを使うべきだとも記載されている。

関連リンク:PowerBook G4: How to Operate with Display Closed
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), PowerBook


電源電圧を自動認識する機種としない機種を明示した一覧表

Tech Info Libraryに、Macintosh本体の電源電圧に関する仕様が掲載されている。機種によって、電源電圧の自動認識をする場合としない場合がある。しない機種の場合には、本体背後にある電圧選択スイッチの切り替えが必要になる。本体を海外に持ち出す場合などでは注意が必要だろう。この文書では、自動認識するかしないかが機種ごとに一覧されている。

関連リンク:Apple Power Supplies: Changing Voltage Settings
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Macintosh本体