Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年7月10日発行号 - Expoの基調講演をWebキャスト



ファイルメーカーPro 5.5のCarbon版ですが、MDOnlineも実は入手をしていました。で、ファーストインプレッションを書こうと思っていたのですが、MacWIREの松尾さんの記事でだいたい全部かいてあったので、今回はこちらの記事は見送ります。うーん、実は、9日から公開していいということになっていたのですけど、月曜に発行しなかったのがこちらの弱点でした〜。まあ、ポイントは、以前のバージョンは「ファイルメーカー Pro」だったのが、5.5は「ファイルメーカーPro」なんですよね。だから、AppleScriptのアプリケーションをことごとく再コンパイルしないといけません。アプリケーション自体は閉じた世界だから全然問題はないのですけど、やっぱりAppleScriptアプリケーションとのやりとりがいちばんの引っ掛かりでした。Mac OS Xを使い出しだしてからいろいろ試行錯誤したのですが、ファイルメーカーProがネイティブになったのですから、AppleScriptアプリケーションもCarbonアプリケーションとして動かすのがスムーズでしょう。その場合、どうしても、保存のしなおしをすることになります。結果的に、Ver.5などの以前のファイルメーカーは存在しないようにしないと、古いバージョンのものを起動してしまいます。そして、Ver.5.5だけがある状態で再コンパイルする時、アプリケーション名を書き換えるかと思ったら、なぜかしないのです。だから、仕方なく、手作業でアプリケーション名に含まれるスペースを削除したりしましたけど、まあ数個のスクリプトアプリケーションだったので、我慢できる範囲でしょう。Classicで動くファイルメーカーProへのスクリプト処理は、なぜかアプリケーションだと動かないで、スクリプト編集プログラムで実行すると動くとか不可解なところがあったのですが、もう安心して動かせます。ただ、Classicだと印刷がスムーズでしたけど、心配なのはネイティブになったら印刷できないなんてことになることです。だけど、幸いなことに私のプリンタ向けにはいつのまにかMac OS Xのドライバが出ていたので、伝票印刷もばっちりです。これで、Classicを使う頻度がだいぶんと減りました。あとは、スケジュール管理とメモを管理しているEntourage、Webサイト管理のGoLiveがClassicでどうしても使わないといけないあたりです。これらのネイティブ版が出るのが早いか、別の手段でデータ管理するようになるのが早いか、どっちかな〜。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Macworld Expoの基調講演はWebキャストで生中継

Macworld Conference & Expo/New Yorkがいよいよ来週に迫っている。なんと言っても注目は、2001年7月18日の現地時間9:00からacob K. Javits Convention Centerで行われる、スティーブ・ジョブズ氏の基調講演だろう。この基調講演は、衛星放送に加えてWebキャストも行われる。以下のアドレスから参照できる予定となっている。日本時間では、18日(水)の22:00からである。新製品のうわさもいろいろ飛び交っているが、おそらくこの基調講演のタイミング(あるいは直前)で、2001年度第3四半期の業績が発表さえると思われる(第2四半期の業績は4/18に発表された)。新しいiBookが好評と伝えられるが、どれくらいの業績に結びついているのかは大いに興味深いところである。

関連リンク:Steve Jobs Keynote - New York 2001
カテゴリ:イベント


WebObjectsを核にしたWebアプリケーションのセミナーが開催

MOSA(Macintosh OS Software Association)とニッポン放送の共催で、「ウエッブアプリケーション・ソリューションセミナー」を、2001年8月2日(木)10:30〜18:30に開催する。場所は、東京・お台場にあるフジテレビ本社ビル1階マルチシアターで、参加費は20,000円、募集人員は100名となっている。内容的には、WebObjectsを使用したWebアプリケーション構築について、開発者あるいはユーザのいずれの立場にも立った実践的なセミナーとなる模様だ。
基調講演として、日経BP社主席編集委員の林伸夫氏による「Webアプリ導入の神髄! 小さく始めて大きく育てる」と題した講演が行われる。中小規模あるいは個人レベルでのWebアプリケーションに焦点を当てて、できるところから作っていくというコンセプトのもと、アプリケーション構築のノウハウなどを講演する。そして、アップルコンピュータによる「WebObjectsとMacOSX Server最新情報ご紹介」、テクニカル・ピット代表取締役の倉橋浩一氏による「WebObjectsで作る!! 開発者がみせる高い生産性の秘密」、丸善の井上利幸氏による「こんなはずでは!必ず失敗する開発・運用のいろいろ」の3つのセッションが行われる。倉橋氏のセッションでは、開発者からみたWebObjectsの利点や、実際に開発を行う場面などを講演する。井上氏のセッションでは、コンサルテーションの経験をもとにしたWebアプリケーション構築でのさまざまな問題点などを具体的に示す。最後に、カシス取締役の高木利弘氏をモデレータとして、講師全員によるパネルディスカッションが行われる。
昼食時に講師と談話する機会も設けられている。また、参加者から事前に質問事項などを集約して、講演やパネルディスカッションに反映する計画もある。学生参加者を対象としたコンテストも実施される。終了後には懇親会も予定されている。

関連リンク:ウエッブアプリケーション・ソリューションセミナー
カテゴリ:WebObjects, イベント


Browsing Mac OS X》dmgファイルをダウンロードしようとして化け文字が表示?

Mac OS X対応ソフトがどんどんと世の中に出始めている。商品よりも、フリーソフト系が目立つのは仕方ないとしても、世界中のあちらこちらのサイトで、すでにたくさんのソフトが配付されている。従来のMac OSでは、そうしたオンラインソフトのファイルは、StuffItで圧縮したsitファイル、あるいはさらにそれをBinHex形式にエンコードしたbinファイルあたりがメジャーなところだろう。自己解凍可能なseaファイルもあるが、Mac OSにStuffIt Expanderが同梱されているだけに、sitでも十分と考える人が多いようだ。これらのファイルへのリンクをクリックすると、何も考えなくてもちゃんとダウンロードして、デスクトップなどにファイルはきちんと取り込まれている。PDFファイル(.pdf)や、Excelのワークシート(.xls)なんかもそのままアップロードしてもとりあえずはなんとかなっているというのが事情である。
ところが、Mac OS Xのソフトをダウンロードする時、ブラウザの画面にいきなり化け文字が並んでしまうという経験は、何度もダウンロードしている人だと必ずぶちあたっているだろう。これは、ソフトウエアを含むファイルの中身は確かにインターネットを通じてダウンロードできているのだが、それをWebページなどブラウザで表示するものだと勘違いしてWebブラウザで表示してしまっているのである。この場合にどうすればいいのかということを、紹介してみたい。

まず、こうした結果になるのは、おそらく拡張子が.dmgのファイルだろう。これは、ディスクイメージファイルと呼ばれるもので、デスクトップにマウントされるボリュームの中身全体が入ったファイルなのである。Disk Copyアプリケーションを使えば、このdmgファイルの内容をもとに、ハードディスクのようなボリュームが作られ、そこにたくさんのファイルやフォルダが入っているようにできるというわけだ。つまり、昔風に言えば、フロッピーディスクにいろいろなファイルを配置した状態を、そっくりそのままダウンロードした人のデスクトップに再現できるというものなのである。もちろん、Mac OS Xではインストーラでのインストールも可能な.pkgというファイル形式があるのだが、アプリケーションなど単にダブルクリックすれば使えるようなものにわざわざインストーラを作るにしても使うにしても効率が悪い。そういうアプリケーションだと、dmgファイルで、アプリケーションそのものとたとえばReadMeファイルをいっしょにして配付してしまおうというわけだ。
ちなみに、dmgファイルの種類をFinderのインスペクタ見ると、UDIF device imageとなっているが、UDIFはUniversal Disk Image Formatの略である。ディスクイメージの変遷はいろいろあるが、Terminalで「man hdiutil」などとしてhdiutilコマンドをマニュアルを参照するとある程度の説明はある。UDIFはMac OS X向けにアップデートされたディスクイメージファイルのフォーマットである。

前置きが長くなったが、dmgファイルをダウンロードしようとしてクリックするけど、化け文字が並ぶという場合には、即座にブラウザの「中止」ボタンをクリックする。そして、「戻る」ボタンで、ダウンロードのリンクのあるページに戻る。そして、dmgファイルへのリンクをcontrol+クリックするか、プッシュし続けてメニューをだし、「リンクをディスクにダウンロード」を選択する。ここでは保存するファイル名やフォルダ名を指定するダイアログボックスが出るので、適当にファイルを保存しておく。とりあえず、この手順でダウンロードができる。

このようにWebクライアント側で化け文字が見えるのは、実はサーバの設定に関係している。サーバ側では、ファイルの拡張子に応じて、ブラウザ側での動作をどのようにするかといった設定ができる。一連の設定は、MIMEタイプで管理されている。動作の上ではサーバ、クライアントとともにカスタマイズができるのだが、事実上はデフォルトで使うことが多いだろう。たとえば、.htmlや.txt、.jpgといった拡張子ならブラウザのウインドウに表示される。.sitや.lzhといった拡張子だったらダウンロードされるのである。いずれにしても、サーバとクライアントの設定でこうした動作になっていると考えればよい。.dmgファイルはダウンロードされるようになってほしいのだが、一般的な状態ではhtmlなどと同じくWebブラウザのウインドウに表示されてしまうといった設定になっているのである。
では、.dmgファイルの場合はどうすればいいのだろうか。もちろん、クライアント側でどうこうするということも選択肢としては存在するのだが、ダウンロードする人に設定を変えて下さいというのもそうも行かないことも多いだろう。そこで、サーバ側の設定を変更して、ブラウザ側を変更しなくても確実にブラウザ側でダウンロードされるようにするのがよい。やり方は1つではないが、いちばん確実なやり方は、dmgという拡張子に対して、「application/octet-stream」というMIMEタイプが割り当てられるようにすることだ。Apacheだと、設定ファイルのディレクトリ(httpd.confのあるディレクトリに)、mime.typesというファイルがある。ルートになるなどして、そのファイルを変更する。たとえば、以下のようになっている行をみつける。

application/octet-stream bin dms lha lzh exe class

行の後半に拡張子が並んでいるので、そこに、dmgを追加すればよい。たとえば、追加後は、以下の通りだ。

application/octet-stream bin dms lha lzh exe class dmg

そして保存をして、Apacheを再起動すればよい。これで、このWebサーバから送信されるdmgファイルは、Webクライアント側では一般には直接ファイルに保存され、ウインドウに中身が表示するということはない。
なお、Apache以外のIISやWebStarなどのWebサーバでも、dmgファイルに対するMIMEタイプの対応付けは設定されていないと思われる。適切な方法で、設定を行えば良いだろう。

なお、Mac OS X Serverでも、dmgファイルに対するMIMEタイプの割り当ては設定されていない。(Mac OS Xでも同様だが、/etc/httpd/mime.typesファイルを上記のように変更すればよい。)
Mac OS X Serverの場合は、Server Adminを使って定義を追加することができる。Sever Adminの「インターネット」のタブに「Webサービス」という設定がある。そのアイコンをクリックして、「Webサービスを設定」を選択すると、設定ダイアログボックスが表示される。そして「MIMEタイプ」のタブをクリックすると、設定されているMIMEタイプが一覧されるはずだ。そして「追加」ボタンをクリックして、dmgに対してapplication/octet-streamのMIMEタイプを割り当てるように設定を行う。図を参考にしてもらいたい。

◇dmgに対してapplication/octet-streamを割り当てる
 

何年もすると、WebサーバのデフォルトのMIMEタイプ設定にdmgファイルに対する適切なMIMEタイプが設定されるようになるのかもしれないが、現状では以上のように、ダウンロードする側もファイルを公開する側も注意をしなければならない。ただ、自分でサーバーを管理している人なら設定をいじることができるが、ネットワーク管理者がいる場合や、あるいはプロバイダのレンタルサーバなどの場合では自分で設定をいじることができない。いずれにしても、拡張子とそれに対するMIMEタイプの割り当てを追加するようにお願いすれば、一般的には応じてもらえるはずだ。いずれにしても、ダウンロードする側を混乱させないためには、とりあえずはサーバ側で対処しないといけないというのが現状でのdmgファイルの利用では欠かせないのである。もし、どうしても、サーバの設定がかえられない場合、せめて、「クリックはしないで、control+クリックしてメニューからダウンロードを選んでください」などのメッセージはWebページに記入しておくべきだろう。

カテゴリ:インターネット全般, Browsing Mac OS X


コマンドの実行やパラメータ指定をグラフィックユーザインタフェースで行えるユーティリティ

Calum Robinson氏によるシェアウエア「GUIdo」は、Mac OS Xで、UNIXコマンドをグラフぃっかるユーザインタフェースを使って投入することが可能なツールだ。起動するコマンドと、その引数をあらかじめXMLファイルで定義しておく。その定義に合わせて、引数を指定するウインドウを作成し、そして実際にコマンドを投入することができる。つまり、Terminalを使わなくてもUNIXコマンドを入れることができる。また、コマンド形式のソフトウエアを手軽にGUI化することにも使えるかもしれない。価格は$15だ。出力結果はテキストとして参照できるが、標準入力やパイプについては将来サポートされるとしている。

関連リンク:GUIdo
カテゴリ:ユーティリティ


WWDC 2001の基調講演でデモされたムービー編集Cocoaアプリケーションが公開

WWDC 2001の基調講演に参加した方々は、Cocoaでムービーのエディタをいとも簡単に作成してしまうデモを御覧になっただろう。もちろん、とっても印象的であったが、その背後ではエディタ機能を実現するコンポーネントをきちんと作っておく必要があることは、プログラマだとすぐに分かるところだ。そのプログラム部分がSample Codeに公開されている。bMoviePaletteのソースは、Project Builderで作成されたものだが、Interface Builderのパレットやツールを追加するといった目的のプログラムである。ムービーのコントローラやエディタといった機能を持ったコンポーネントがプロジェクトの中にあるが、それらのコンポーネントをInterface Builderで、パレットからドラッグして利用できるようになる。このプロジェクトをコンパイルすると、Interface Builderのパレットファイルが作成される。Intereface Builderでこのパレットを取り込むが、PreferenceにあるPaletteのタブで操作すればよい。その後にアプリケーションを組み立てるが、その手順は、READMEファイルで示されている。プログラムは、Objective-Cで組み立てたものであるが、QuickTimeのAPIを呼び出している。QuickTimeの利用部分はC言語の形式である。

関連リンク:bMoviePalette 1.0
カテゴリ:ProjectBuilder/Interface Builder, アップルからの開発資料, QuickTime, Cocoa


TIL》Mac OS Xでディスクを挿入しても読み込めないというエラーが出る場合

Mac OS Xで、Zipディスクを挿入したときに、Mac OS Xで読み込めないボリュームを含むディスクであるという旨のメッセージが出てくる場合の対処について、Tech Info Libraryに掲載された。対処法は、すでに掲載された文書にリンクされており、Finderの環境設定や、/etc/hostconfigファイルの内容を確認するというものである。

関連リンク:Mac OS X 10.0: "You have inserted a disk containing volumes that Mac OS X can’t read" Alert
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X


WebObjects 4.5.xのプロジェクトをWebObjects 5に移行する方法

Technical Q&Aに、WebObjects 4.5.xのプロジェクトをWebObjects 5に移行させる方法についての答えが掲載されている。ここでは、WebObjects 4.5.1に付属しているJavaConverterを使ってコンバートを行い、WebObjects 5でインポートするようにという簡単な答えとなっている。(なお、Tech Info Libraryに、詳しい移行方法が以前に掲載されている。MDOnlineでは、2001年6月25日に配信した『TIL》WebObjects 4.5.xのファイルをWebObject 5向けに変換する』という記事を参照していただきたい。)

関連リンク:QA1035:Importing Projects from WO 4.5.x into WO 5.0
カテゴリ:Technical Q&A, WebObjects


FrontBaseをWebObjects 5から直接利用するアダプタについて

Technical Q&Aで、データベースエンジンのFrontBaseをWebObjects 5で使うときに、JDBCドライバを使う以外の方法はないかという質問に対する答えが掲載されている。FrontBaseには、WebObjects 5向けのアダプタがあり、ネイティブ接続ができるようになっていることが説明されおり、FrontBaseのページへのリンクがこのページに用意されている。(なお、これはニュースリリース等で発表されているFrontBase Adaptor for WebObjects 5のことと思われる。)

関連リンク:QA1041:FrontBase and JDBC
カテゴリ:データベース, Technical Q&A, WebObjects


Palm OS向けのCodeWarriorがVer.7.1にアップデート

Metrowerksは、CodeWarrior for Palm OS PlatformのVer.7.0を、Ver.7.1にアップデートするアップデータを配付した。このアップデートはメンテナンスリリースであると位置付けている。Mac OS版およびWindows版のいずれもアップデートされた。バグ修正などの問題解決中心のアップデートであるが、Carbon化されたPalm OS Emulatorも含まれているようだ。なお、このアップデータは英語版のものである。日本語版のツールである「CodeWarrior for Palm7J」は、2001年7月6日に発売されたばかりである。

関連リンク:Software Updates: CodeWarrior for Palm OS Platform, v.7.1 Update (Win and Mac )
カテゴリ:開発ツール, Palm & PDA


Mac OS X向けのFireWire開発キットがアップデート

AppleからMac OS XのFireWire向けソフトウエアの開発キット「Mac OS X FireWire SDK version 9」が公開された。サンプルコードやドキュメント、ツールなどが含まれているが、コンポーネントをインストーラで追加するようにもなっている。FireWireを利用する周辺機器を開発していたり、あるいは、FireWire機器を使うようなアプリケーションを開発している場合には、必要な情報がこの中にあるかもしれない。

関連リンク:FireWire: Information for Developers
カテゴリ:アップルからの開発資料, 周辺機器