Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年7月18日発行号 - Appleの第三四半期は黒字



今日の記事は動かして試してみるものや、じっくり考えるものが多く、テキスト量は少ないですが、なんか手がかかりました(笑)。DAVEがなんとフリーでとりあえず公開しましたね。OSに組み込まれていない機能って何のことかは具体的には分かりませんが、業を煮やしたと言う雰囲気が見て取れます。あと、決算報告は数字を一生懸命(笑)まじめにチェックしてみました。やっぱり、売上に対する粗利が20%になっているのはかなり厳しい数値のような気が私はします。コンピュータって元来は高付加価値製品であり、業界すみずみにまでそうした枠組みが染み付いているだけに、利幅を落とすのはとにかく厳しさを増すということは言えるかと思います。Macintosh本体の売れ行きが芳しくないと言えばそうなのですが、この調子で行けばかなり厳しい局面になる可能性もあります。2002年度がヤマかもしれません。来年1月や2月のExpoあたりの時期に何か大きな出来事があるかな〜〜もちろん、ヤマカンですけどね。とにかく売上等を上向かせるか、あるいは縮小した市場で利益を出せるような構造に大きく変更するのか。それは、Macintoshにかかわる私達にも大きく影響することであることは確かでしょう。
というわけで、LightWave 3Dのディ・ストームさんからのプレゼント品がたくさんありますので、一気に募集をかけます。複数の応募はかまいませんが、それぞれ、別々のメールでお願いします。また、複数応募の場合、ある賞品に当選した場合、その後の抽選では基本的には参加しないと言うルールにします。(今回も電子抽選は間に合いませんので手作業です…。)

◇ディ・ストーム
http://www.dstorm.co.jp/

==================プレゼント
Mac OS XのTシャツ(ディ・ストーム提供) 1着
http://mdonlie.jp/figs/01/0013/DCP_0909.jpg
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 申し込みメールのタイトル:【Mac OS XのTシャツ】を希望

==================プレゼント
NetTek Beta ForceのTシャツ(ディ・ストーム提供) 4着
http://mdonlie.jp/figs/01/0013/DCP_0910.jpg
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 申し込みメールのタイトル:【NetTekのTシャツ】を希望

==================プレゼント
LightWave 6のTシャツ(ディ・ストーム提供) 3着
http://mdonlie.jp/figs/01/0013/DCP_0915.jpg
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 申し込みメールのタイトル:【LightWaveのTシャツ】を希望

==================プレゼント
LightWaveの携帯ストラップ(ディ・ストーム提供) 2本
http://mdonlie.jp/figs/01/0013/DCP_0916.jpg
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 申し込みメールのタイトル:【LightWaveのストラップ】を希望

<申し込みに関する共通事項>
申し込み方法:<msyk@mdonline.jp>宛にメールをする
 メールのタイトルは、プレゼント品に応じたタイトルをつけて下さい
 メールの本文には、名前、住所、郵便番号、当選時の公表名、を記載
 メールは、MDOnlineに登録のメールアドレスから送付してください
   有償での購読者、MOSA会員としての購読者、ヘリオグラフ顧客様
   としての購読者の方々に応募の権利があります。
 締め切り:2001年7月21日(土曜日)中までに到着メール
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Appleが2001年度第三四半期の決算報告、利益は上げつつも3期分の決算ではいまだに損失

Apple Computerは、2001会計年度の第三四半期(2001/4〜6)の決算報告を行った。6100万ドルの利益が出たとしており、第二四半期の利益が4300万ドル、第一四半期の2億ドル近い損失を考えれば上向きであると言えることは言える。また、第二四半期でも営業利益ではマイナスになっていたが、売り上げが微妙に増えたこともあって第三四半期は営業利益はプラスに転じている。第三四半期は82万7000台のMacintoshを販売したが、第二四半期は75万1000台、第一四半期は65万9000台に比べてやはり上向である。機種ごとの販売内訳を見るとiBookの健闘が大きいく、第二四半期はiBookは売上の5%しか出していなかったが、第三四半期は17.5%に伸びている。他の機種の第二四半期と第三四半期の売り上げ状況を見ると、iMacは同等なものの、Power Mac G4、PowerBook G4とも売上数が減り、金額的にも減少しているのが気になるが、やはりiBookに顧客を食われたという面もあるだろう。しかしながら、売上全体としては第三四半期は第二四半期よりも増加している。
ただ、問題は9ヶ月分の業績を合算した結果では損失が出ているということだ。営業利益で4億ドル近いマイナスになっており、収益でも1億ドル近い損失となっている。年度の決算まではあと3ヶ月しかなく、すなおに考えれば、第四四半期にかなりの売り上げを計上しないとばん回は難しいのかもしれない。2000年度にくらべると、売り上げが3分の2くらいに落ち込んでいるのが何と言っても数字に響いている。さらに売上に対する荒利率は2000年度は27%だったのに対し、2001年度は20%と目に見えて減少している。営業経費的には2000年と同水準である。おそらく営業経費はもう削減できないところまで削減しているため、これ以上減らすことは難しいのかもしれない。いずれにしても、新型iBookは収益の向上に貢献したとは言えるが、年度会計報告で黒字にするには、まさに7月18日に発表される新しいMacintoshのラインナップ次第ということになるだろう。

関連リンク:アップル、第3四半期に6,100万ドルの利益を計上
カテゴリ:業界動向


Mac OS XでWindowsネットワークに接続するDAVEがフリー版として公開

Thursby Software Systemsは、Windowsマシンとのファイル共有を実現するDAVEのMac OS X対応版を、フリーバージョンとして配付を開始した。Mac OS X 10.0.4でのみ稼動するとしている。同社のページに書かれた内容によると、Mac OS Xである種の機能がサポートされるのを待って、DAVEの正式版をリリースするつもりだったものの、現時点ではそれがすべて実現されていないため、とにかく現在のMac OS XユーザがDAVEをなんらかの形で使えるようにするということでのフリー版のリリースという結論になったとのことだ。正式版については近いうちにリリースできるだろうと予測している。フリー版のDAVEはバージョンは3.0となっている。インストールを行うと、セットアップアプリケーションが起動し、使用するネットワークポートや、コンピュータ名などを問い合わす。ApplicationsフォルダにDAVE Explorerというアプリケーションが加わり、そのアプリケーションを通じてボリュームのマウントなどを行えるようになっている。Windows 2000 Professionalにあるフォルダを公開して、DAVEでマウントすることができた。マウントしたボリュームはデスクトップにあらわれ、もちろんFinderで操作できるし、アプリケーションからファイルを保存したりができる。しかしながら、日本語のファイル名の扱いは完全ではない。少し使った限りではMac OS X側からは問題なく日本語のファイル名が扱えるように見える。たとえば、Windows側に元からある日本語のファイル名も、Mac OS Xできちんと見えている。だが、Mac OS Xの側からマウントしたボリュームに日本語のファイル名のファイルをコピーすると、濁点の含む文字列ではWindows側では同じファイル名にはならず、濁点のところに余分にキャラクタが入ってしまう。また、Jeditでマウントしたボリュームに日本語のファイル名で保存を行うと、不明な名前のファイルが作成されてしまう。DAVE Explorerには文字コードに関連した設定箇所を見つけることはできず、とりあえずは解決策は見つかっていない。なお、マウントしたボリュームはClassicアプリケーションからは参照できないという制約もある。セットアッププログラムでは、Mac OS X側でフォルダを公開できるような記述も出てきてはいるが、実際に公開するする方法についてもDAVE Explorerを使った限りは分からなかった。いずれにしても、実用上はまだ問題があるようだが、DAVEをとりあえずフリーで使えるということで、どんな様子なのかはある程度はチェックができる点は、システム構築で利用することを検討している人にとっては歓迎すべきだろう。

関連リンク:DAVE for Mac OS X
カテゴリ:ネットワーク管理, ネットワーク


TIL》AppleWorks 6.2の日本語のアップデータが公開、AppleWorksがやっとマトモに使える

AppleWorks 6.2への日本語版のアップデータが公開された。Mac OS XではVer.6.2となるが、Mac OS 9.xではVer.6.1.2となる。AppleWorks 6.2はCarbon対応のアプリケーションであり、Mac OS X版はCFMベースのバイナリオブジェクトとなっている。アプリケーションのパッケージには、Mac OS Xの実行アプリケーションと、Mac OS向けのアプリケーションが別々に入っている。Carbonアプリケーションではあるが、バイナリを共通化しているわけではなく、実行アプリケーションのファイルはまったく別のものをOSごとに利用するようなパッケージになっている。Mac OSでの利用では、CarbonLib 1.2.5でもことえりの入力時にcontorl+Kなどの文字種変換機能は問題なく利用できた。また、メニューバーがちらつくといった現象も見られない。Mac OS Xで稼動させると、ホームフォルダにあるDocumentsフォルダに「AppleWorks User Data」という名前のフォルダが作られ、そこに最近使った項目など各種のデータが保存されるようになっている。なお、UFSフォーマットの場合にはAppleWorksがインストールできないとした注釈が見られるため、アップデートする場合でも、AppleWorksの利用はUFSボリュームを避けた方がいいかもしれない。インストール後に、AppleWorksのフォルダにある「最新情報」のフォルダを開いて、その中にある情報は確認しておくのが良いだろう。いずれにしても、Mac OS XあるいはアップデートされたCarbonLibでのAppleWorksの利用は大きく制限されていたし、英語版はプレビュー版等があったものの、日本語版のアップデートはなかなか行われなかった。これでやっと、AppleWorksも基本的な問題がなく使えるアプリケーションとして戻ってきたというところだ。

関連リンク:AppleWorks 6.2 Update: Document and Software
カテゴリ:文書作成アプリケーション, 各種製品


TenonがメールサーバのPost.OfficeのMac OS X/Server版をリリース予定

Tenon Intersystemsは、メールサーバのPost.Officeを、Mac OS XおよびMac OS X Server 10.0向けにリリースする。Tenonの日本のパートナーであるオープンテクノロジーズが、Openwave社のPost.Officeの日本語版を販売しているが、Mac OS X版の開発を2001年の第四四半期までに行い、それをTenonが販売する。Post.Officeは、POP3/IMAP/SMTPサーバ機能を持ち、管理が用意であることや、セキュリティ的に有利であること、メーリングリスト機能を含んでいることなどが特徴となっている。信頼性が高いとしており、数十万ユーザのメールアカウントでもこなせるとしている。小規模あるいは中規模のISP向けに提案できるものである。価格などは現在未定としているが、Post.Office日本語版(Windows NT, SolarisなどのUNIXに対応)は、100アカウントで128,000円からなどとなっている。
また、Tenon IntersystemsはApacheサーバ管理ツールなどさまざまなサーバソフトをパッケージにしたiToolsのVer.6.1のリリースを発表した。Mac OS Server 10.0に対応している。さらに、Mac OS XでX Windows Serverとして機能するXToolsはVer.1.0.4となり、キーチェーンのサポートや8ビットアプリケーションに対するサポートが加わった。

関連リンク:Tenon Intersystems
カテゴリ:サーバー製品


Mac OS X向けのUSBのSDKがVer.1.8.2にアップデート

Mac OS X向けのUSB SDK 1.8.2が公開している。Mac OS Xのシステムにあるフレームワークや、あるいはDeveloper Toolsをインストールした内容の更新を行う。インストールを行うと、/Developer/Documentation/IOKit/usbや、/Developer/Documentation/Kernel/IOKit/usbにあるドキュメントが更新される。また、/Developer/Examples/IOKit/usbや/Developer/Examples/Kernel/IOKit/usbにある各種のプログラミングサンプルについても更新される。さらに、/System/Library/Frameworks/IOKit.frameworkや/System/Library/Frameworks/Kernel.frameworkといったシステムのフレームワークについても更新が行われている。前のバージョンは、2001年4月にリリースされたVer.1.8.2である。

関連リンク:USB1.8.2SDK.pkg.sit
カテゴリ:アップルからの開発資料, 周辺機器