Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年8月29日発行号 - JavaOneが11月に横浜で



ゲートウエイの日本法人が業務停止というニュースが流れました。家電系メーカーの人減らしも本格化してきており、明るいニュースは少ないですが、これらが契機になって本格的な負の遺産を減らせればいいのですが…。しかし、去年あたりは確か景気は上向きみたいなことを言いはじめていましたけど、もう上向くなんてことはないかもしれませんね。経済学はあまりよくは知りませんが、識者の方はみんな、インフレ基調に移行させようとしていますけど、インフレさせずに経済を成長させるみたいなことってやっぱりできないのでしょうか? そうした枠組みが出ない限り、いつまでも衰退基調になりそうな気がします。
話が変わりますが、現在MDOnlineは個人向けの値段設定だけをさせていただいています。基本的にMDOnlineは著作物であり、個人に対する販売として現在の値段付けをさせていただいています。ただ、さまざまな状況をみると、1つのIDで複数の方が読まれているケースも少なくはないようです。明確に「共通アカウント」と思われるものもありますし、毎日どなたかが関係者に転送しているという例もあるようです。こうしたことの解釈は非常にあいまいであり、「絶対に1人以上での参照はできない」という規定をしたところで、難しい面があるのは理解しています。たとえば、新聞や雑誌は複数の人が見ることが当たり前ですし、図書館ではそうした1著作物を複数の人が閲覧するという行為を、公的な機関として可能にしているわけです。ただ、発行する側としてはできれば、1アカウントごとの購入をお願いしたいと考えています。書店では1冊ずつに課金されるわけですね(若干の、論理の摺り替えがありますが〜笑)。また、それなりに業務に役立っているのであれば、そのことを消費(経費)として還元してほしいという気持ちもあります。毎日決まった人に手作業で転送するのであれば、むしろ購入していただいた方がその手間よりも安いコストだと考えていただけるかも知れません。もちろん、複数のアカウントをまとめて購入していただく場合には、ボリュームディスカウントはするつもりです。そうした要望があれば、そのときに御要望などをヒアリングさせていただいて規則などをきちんとたてようと思っていたのですが、実のところ、少しはお話があったものの、実際に契約するところまで行ったことがありません。また、販売システム的にも複数のアカウントに関しては若干難しい面もあるため、個別対応をさせていただくことしかできないということでも、余計に面倒をおかけするのは理解しています。ただ、何もしないのもなんですから、それなりの準備をしています。近々、アナウンスができるかと思いますが、いずれにしても、1つのIDで複数のアカウントに配信されている方は、大変申し訳ありませんが、今一度こちらの事情も勘案していただければと存じます。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


JavaOneが2001年11月末にパシフィコ横浜で開催

かねてから開催することは知られていたが、いったい誰が主催するのか明確でなかった「日本でのJavaOne」であるが、キースリーメディア・ジャパンと、サン・マイクロシステムズの共同で開催されることが発表された。日程は2001年11月28日(水)〜30日(金)で、横浜のパシフィコ横浜で開催される。JavaOneは、Javaの開発者が集まる最大のカンファレンスで、2001年6月に米国で開催されたときには2万人が参加している。セッションと展示が中心になるものと思われる。日本での開催は初めてである。カンファレンスの詳細についてはまだ公開されていない。
なお、キースリーメディア・ジャパンは、ソフトバンクフォーラムの業務を継続している会社だ。ソフトバンクフォーラムが、Key3Media社の傘下に入ったということになっている。Key3Media社は、COMDEX、JavaOne、Networld+Interop、Intel Developer Forum、Sybold、Orbitといったイベントを運営しており、ソフトバンクグループが50%以上の株式を保有している。JavaOneについては、Sun Microsystemsと2004年までの開催についてKey3Mediaが運営することについて合意が成立している。

関連リンク:キースリーメディア・ジャパン
カテゴリ:Java, イベント


XMLとWebサービスのカンファレンスがサンノゼで開催

XMLとWebサービスに関するカンファレンス「XML One & Web Services One Conference 2001」が、米国San JoseのDoubleTreeホテルで開催される。2001年9月30日(日)〜10月4日(木)の日程だが、展示会は10月2, 3日だけである。Java Univertityと4日間のカンファレンスを含むGold Passportが$1799、4日のカンファレンスに参加可能なSilver Passportが$1599、2日のカンファレンスに参加できるTwo Day Passportが$1199、1日のみが$799となっており、いずれにも、基調講演と展示会の入場も含まれている。なお、8月31日までなら、SilverとGoldは$200の割り引きとなる。展示会は8/31までの登録なら無料だが、その後は$25となっている。9月30日はJava Universityとして、XMLを絡めたJavaについてのテーマと、Java2 EEと.NETを比較するといったテーマで1日に渡る講議が行われる。カンファレンスは10月1日からで、スポンサー各社を中心としたキーノートに加え、XMLやWebサービスの基本からアプリケーション構築まで含めた幅広いテーマでの数多くのセッションが用意されている。

関連リンク:http://www.xmlconference.com/sanjose/
カテゴリ:XML, イベント


マウスポインタが指している箇所をウインドウに拡大するサンプルプログラム

MagnifyというSample Codeは、マウスポインタが指している周辺部分を、あるウインドウに拡大して表示するというサンプルプログラムだ。プログラム自体はC++で記述されており、Carbonフレームワークを利用している。また、ウインドウなどの定義はnibファイルを利用している。Project BuilderおよびCodeWarriorのプロジェクトが含まれており、Mac OS X向けだけでなく、Mac OS 8/9向けのバイナリも生成できる。プログラムのポイントは、CreateNewPortというAPIでグラフポートを生成できるのであるが、そのグラフポートは画面全体の画像データを保持するものが初期的に設定されている。そして、マウスの動きに応じて、そのグラフポートから、アプリケーションで用意したウインドウにビットマップ転送をかけている。したがって、グラフィクス処理はQuickDrawベースとなっている。イベント処理はCarbon Eventで行っている。nibファイルをベースにして、Mac OS XとMac OS 8/9で共通のソースから異なるメニューを出す方法なども情報として得られるサンプルだ。

関連リンク:Graphics 2D: Magnify 1.0
カテゴリ:アップルからの開発資料, グラフィックス


Cocoa-Javaアプリケーションでのドラッグ&ドロップを解説するサンプルコード

Sample Codeに公開された「JDragNDrop 1.0」は、Cocoa-Javaのフレームワークを使ったアプリケーションのサンプルで、コンポーネントにドラッグ&ドロップを行う方法を示したものである。サンプル名に「J」が付くのはJavaを示している模様だ。もちろん、Project Builderのプロジェクトが付属する。ポイントとしては、まず、Interface Builderで、NSViewクラスのサブクラスを定義する。そして、Custom Viewというコンポーネントをパレットからウインドウに配置をし、そのオブジェクトのクラスを、NSViewのサブクラスに指定したクラス名をプロパティウインドウを開いて切り替えておく。NSViewのサブクラスは、Java言語を指定して対応するソースを生成するが、他のオブジェクトとのやり取りを行うために、アウトレットといくつか定義されている。そして、NSViewのサブクラスでは、validateDrag、draggingEntered、draggingUpdated、draggingExited、prepareForDragOperation、performDragOperation、concludeDragOperationといったメソッドを定義して、ドラッグに対応するプログラムを記述しておく。これらのメソッドについては、現状のCocoa-Javaのドキュメントでは「Description forthcoming」となっており解説は一切なく、引数情報しか得られない。ドラッグ&ドロップを組み込むのであれば、このサンプルコードのコメントや実際のソースを見たり、あるいはプログラムを追加して研究などを行うのがいちばんの早道だろう。

関連リンク:Cocoa: JDragNDrop 1.0
カテゴリ:アップルからの開発資料, ユーザインタフェース, Cocoa


KBase》Mac OS X Server 10.0への移行ツールがエラーを出す場合

Mac OS X Server 10.0で、Mac OS X Server 1.2からの移行ツールを使った場合に、「niutil: can’t open directory/groups/admin: no such directory」といったエラーが出る場合の対処について、Knowledge Baseに文書が掲載された。この移行ツールはシェルスクリプトなのであるが、その一部分を修正して実行する必要がある。そのための手順が細かく以下の文書で解説されている。

関連リンク:Mac OS X Server 10.0: Migration Issue, "niutil: can’t open directory/groups/admin: no such directory"
カテゴリ:Mac OS X Server


REALbasic 3.5.1のベータテストが開始、RbScriptでの2バイト文字コード対応など

REALbasic 3.5がリリースされたが、さっそくメンテナンスリリースが開始された。Ver.3.5.1として、Ver.3.5のユーザはフリーでアップデートできるバージョンを用意する予定となっており、そのベータ版が「REALbasic 3.5.1b1」が公開されている。RbScriptの文字列処理で2バイト文字の処理が正しくなされるようになっているほか、データベースのプラグインやRbScript関連のバグ修正が行われている。

関連リンク:REALbasic 3.5.1 Release Notes
カテゴリ:REALbasic


KBase》Final Cut Pro 2.0.2への日本語版アップデータが公開

Final Cut Pro 2を、Ver.2.0.2へアップデートするプログラムの日本語版が公開されている。Ver.2.0.2では、バグ修正が行われている。Trim Editウインドウでの数値編集で再生が停止しなくなったことや、Macintosh Managerのもとで稼動すること、32kHzのオーディオファイルが壊れる場合があること、ブラウザの項目の名前が変更できない問題、1GB以上のメモリを搭載しているとオーディオメータを表示すれば終了してしまう問題が解消されている。

関連リンク:Final Cut Pro 2.0.2 Software and Information
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ビデオ編集, 各種製品