Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年9月5日発行号 - 4DがMac OS Xネイティブへ



私の著書の「Macintoshアプリケーションプログラミング」はもう6年も前の書籍ですけど、私の代表作と言わせていただいていいかと思います。昨年に、サイトの更新をやめることにしたのですが、最近になっても「フロッピーの内容を見たいので…」という御依頼をいただきました。まだ読んでいただけるというのも嬉しい話ですので、メールでフロッピーの中身をお送りした次第です。ですが、ふと思ったのですけど、フロッピーの中身やサンプルプログラム自体を、サイトにアップしてしまおうと思っています。もう内容的には古いものですし、Carbon化はあきらめましたので、ある意味では商品価値的なものはもうないかと思います。ただ、いったん世の中に出した書籍はどんな形で使われるか分かりませんので、現在の読者の方に便宜を計ろうと考えています。一時期はPDF版を販売しようとしたのですけど、昨年の段階でまだ出版社から出荷があるという状況だったので、それは見合わせました。レイアウトは古いバージョンのPageMakerなんで、PDF化はそれなりに作業が発生して厳しいかもしれないですので、あまり期待しないでくださいね。しかし、改定の機会を完全に逸した書籍ではありますけど、まだ読んでもらっているのだと思うと、またMacのプログラミング本を書きたくもなりますね〜。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


4D ServerのMac OS Xネイティブ版が近々リリース、クライアント版は年内を目指す

4D社は、Mac OS XおよびMac OS X Serverでネイティブに稼動する4D Server 6.7.5を近々出荷することをアナウンスした。Mac OS 9で利用しているデータベースをほぼそのままMac OS X/Serverで運用できるとしている。Mac OSやWindowsで利用している4Dのクライアント版からのサーバ利用が可能だ。Mac OS Xにネイティブなクライアントは現在開発中で、年内のリリースを目指している。4D Server 6.7のユーザはフリーでVer.6.7.5へのアップデートができる。なお、4D Japanからの日本向けの製品についてのアナウンスは、執筆時点では何もなされていない。

関連リンク:4D Server 6.7.5
カテゴリ:データベース, 各種プロダクツ


Browsing Mac OS X》“ルートになってファイルを変更する”ってなんのことでどうすればいい?…の続き

2001年9月4日にMDOnlineで配信した「Browsing Mac OS X」のコーナーの『“ルートになってファイルを変更する”ってなんのことでどうすればいい?』の記事についての続報をお届けしたい。この記事において、Mac OS Xにおいてルートになるには、NetInfo Managerを使ってルートになることができるように設定を行う必要があると説明したが、他の方法もあることを読者の織田さんより教えていただいた。Mac OS Xにインストールした時に指定したアカウントでログインして(通常、何もしなければそうなる)、「sudo -s」というコマンドを入力し、パスワード入力をうながされれば、インストールした時に指定したアカウントに対するパスワードを入れる。そうすれば、以後のコマンドは継続してroot権限で実行される。つまり、rootでないと修正できないファイルでも、その後のコマンド操作で書き直すことなどができるというわけだ。従って、NetInfo Managerで設定を変えてsuコマンドを使う以外にも、rootでのコマンド実行は可能ということだ。なお、元のユーザに戻るには、「exit」を入力する。ただし、suと全く同じではないため注意が必要だ。たとえば、コマンドの引数でパス名に半角のチルダ(〜)から始めると、その部分はホームディレクトリを示すが、sudo -sでroot権限を得ても、チルダはそれまでのユーザのホームディレクトリ(/Users/ユーザ名)を示す。一方、suでrootになった場合には、チルダはrootアカウントのホーム(/private/var/root)示すような違いがあるので、コマンド入力では注意が必要になる。(情報をいただいた、織田さんにはこの場を借りてお礼を申し上げます。)

カテゴリ:ユーザ管理, Mac OS X, Browsing Mac OS X


OpenGLを利用した全画面グラフィックスを表示するサンプルプログラム

サンプルコードに掲載された「fullscreen CGL」は、OpenGLを利用したグラフィックス表示を、全画面で行う方法を示すサンプルである。C++で記述されており、アプリケーションのフレームワークはCarbonを利用している。全画面表示でレインボーカラーのシンプルなグラフィックスが画面上を動くといった動作を行う。描画の方法や、属性の設定などのサンプルになるだろう。Mac OS XのProject Builderのプロジェクトが付属している。Project Builder 1.0.1で開くと、バージョンが古いという警告が出るが、そのまま開いてもコンパイルはできる。

関連リンク:Graphics 3D: fullscreen CGL
カテゴリ:アップルからの開発資料, グラフィックス


Swingのルック&フィールドをメニュー選択で切り替えるサンプルプログラム

サンプルコードとして公開されている「SwapLAF」はSwingのルック&フィールドを切り替えるサンプルだ。Pure Javaのコードで、Project Builderのプロジェクトファイルで提供されている。メニューでルック&フィール名を選択すれば、ボタンとテキストが表示されたウインドウのルック&フィールが変わるようになっている。UIManager.getInstalledLookAndFeelsによってサポートしているルック&フィールのクラス一覧が得られる。ルック&フィールの設定はUIManager.setLookAndFeelで行うが、その後にフォントの設定を行ったり、コンポーネントのリフレッシュにSwingUtilities.updateComponentTreeUIを利用するといったところがポイントだと言える。なお、サンプルのプロジェクトファイルは、2001 May版のDeveloper ToolsのProject Builder 1.0.1よりも新しいバージョンのProject Builderで作成したもののようだ。警告が出るが、1.0.1でも開いて問題なくコンパイルができる。そして、Mac OS X 10.0.4まででアプリケーションを実行するには、インプットメソッドをオフにして実行しないとアプリケーションがフリーズしたようになり強制終了する結果となる。なお、ルック&フィールのWindowsは、Mac OS Xではサポートしていないようで、設定しようとしてもエラーメッセージとなる点も要チェックポイントだろう。ルック&フィールの設定時に例外が発生する。

関連リンク:Java: SwapLAF
カテゴリ:アップルからの開発資料, ユーザインタフェース, Java


KBase》Network Assistant 4.0.4へのアップデータが公開

Assistant 4.0.4のアップデータが公開された。英語版のみが公開されている。AirMacを利用している環境下でのネットワークを通じたコピーのパフォーマンスを改善したと記載されている。日本語版については、まだ公開されていない。

関連リンク:Network Assistant 4.0.4: Document and Software
カテゴリ:ネットワーク, ユーザ管理, OS関連ソフトウエア


データベースからスタティックなHTMLファイルを生成するユーティリティ

Fourth Worldがリリースしている「WebMerge 1.7」は、ファイルメーカーProあるいはAccessのデータベースから、スタティックなWebページなどを生成することが可能なツールだ。データベースの内容を取り出し、HTMLのテンプレートを元にデータベースの内容を含んだHTMLファイルを作成する。価格は$69で、Mac OS版とWindows版がある。Ver.1.7ではAppleScript対応をしている。データベース連動Webサイトも1つの手段だが、更新の少ない参照系のページだと、こうした手法が使えることも知っておくといいだろう。また、レンタルサーバのような状況でも、データベースをもとにしたページ作成につなげることもできる。

関連リンク:Fourth World
カテゴリ:ユーティリティ


KBase》Dual USBタイプのiBookはディスプレイを閉じた状態での利用はできない

Knowledge Baseに、Dual USBタイプのiBookでは、ディスプレイを閉じた状態では使えないことが掲載された。ディスプレイを閉じるとスリープに入ってしまうため、利用することはできないということである。

関連リンク:iBook (Dual USB): Using Computer With Lid Closed
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), iBook