Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年12月5日発行号 - Officeは1/25に発売



Office v.X for Macの機密保持は意外にも今日の11時までですので、しばらくはいろいろレビューをしたいと思っています。もちろん、マクロとかそういった方面が中心になりますけど、Officeのこういうところをチェックしてほしいというリクエストがあれば、ぜひともメールをください。実は、メッセンジャー系のソフトは1年以上ずっと使っているのですが、コミュニティごとに使うソフトが異なっており、ある集団ではMSN Messenger、別の集団ではAOLって具合だったのです。特に、MSN MesssengerはWindowsでないと使えなかったのですが、これで晴れてマックで使えるようになって助かりました。ただMac OS Xだけってことになるでしょうけど…。ちなみに、私は常時MSN Messangerを入れていますので、用事の内容によってはそちらにご連絡いただいてもかまいません。以下のアドレスですが、これはオープンな場所で公開はしないでください。読者様限定ということで…。

なお、お呼び出しされても、こちらが手がいっぱいのときなどは出ないかもしれませんから、そのつもりでお願いします。最近、手があいていないときには、もう電話にも出ないことにしました。留守なら電話に出られないというのが許されているのなら、仮に手元に電話があってもそれに対応している余裕がないときには対応する必要がないというのは、論理的に成り立つ説明じゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。それに、電子メールでことが足りていますから。それから、上記のアドレスにはできればメールは送らないでください。通常はチェックしていませんから。

本日、12月中に購読期限が切れる方々に対して、メールをお送りしました。さっそく更新をしていただいた方もいらっしゃいますが、ありがとうございます。購読期間の更新、ぜひともお願いします。別媒体への配信内容が大きく変わってしまっているので、みなさんからの購読料収入に頼る割り合いが大変大きくなってきています。よろしくお願いします。

さて、「はじめてのCocoa」の書籍プレゼントには、48名様の応募がありました。当選者は以下の方々です。敬称略です。木曜日に宅急便で出しますが、すみませんが、できれば電話番号があった方がいいので、当選した方は送り先の電話番号を私までメールでもらえませんでしょうか。お手数をかけます。今日中なら間に合いますが、明日になると電話番号は入らないかもしれません。その場合は電話番号を入れないで発送いたします。

  NAMA、伊藤、kudzilla、鈴村、谷川、尾本、
  森宏明、COMET@神戸、nein、RATS

今月はまだまだプレゼントがありますから、よーく、MDOnlineをチェックしておいて下さいね!
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


【MacWIRE配信予定】Office v.X for Macは2002年1月後半に発売、特別アップグレードも

Office v.X for Macの全貌が明らかになった。MDOnlineではポイントを絞っていくつかの記事をお届けしたいが、まずは製品の概要からまとめてみよう。2002年1月25日が発売日として示され、価格も提示された(別掲の『Mac OS XネイティブなOffice製品に関する説明会が開催』を参照)。特に、すでにOfficeを持っているユーザも多いことを考えると、既存ユーザ向けに行われる「Office v.X特別アップグレード版」が目につくところだ。現在のOffice 2001ユーザを対象となっており、完全予約制で2001/12/5〜2002/1/24までの間に申し込む必要がある。価格は\15,800となっている。
ということで、実際に申し込みをしてみた。まずは、MacTopiaのページなどから予約の作業をWebブラウザ上で行わないといけない。そこでは、単に名前や住所などを入力するだけで、シリアル番号などの入力は行わなくてもいい。そして、申し込みにより予約番号が発行される。その後、オンラインショップで予約購入するか、あるいは店鋪での予約を行うかを選択して処理を行う。もし、店鋪で購入する場合には、ブラウザに表示される申込書を印刷して、ショップに持ち込み予約購入を行う。なお、Mac OS X版のInternet Explorerで印刷するときには、文字のサイズを75%にしないと、筆者のプリンタではA4版で2ページ分になってしまった。プレビューを見ながら対処するのがいいと思われる。一方、オンライン販売サイトは、執筆時点ではまだ半分ほどしか開店していなかったが、すでに購入ができる。ここで特筆すべきは、サイトごとに価格が微妙に違っていることだ。少しでも安く買いたいなら、片っ端から調べることになるだろう。もちろん、送料などの要因も加味する必要がある。(筆者は、スターバックスのマグカップに吊られて〜笑、サービスウエアコーポレーションで注文してしまった。)

本来はWordやExcelといったところの話がメインではあるのだが、あえて目に付いた点として、Windows Media Player(WMP)をまずは挙げてみたい。WMP対応のストリーミングなども増えてきている現状では、QuickTime Playerだけですべてを見るということが不可能になってきているだけに、やはりWMPは必要性が高くなる場合もあるだろう。Mac OS版は英語版だけしか存在しなかったが、Office v.X for Macに含まれているのはメニューやメッセージなどは日本語化されている。単にストリーミングやビデオデータを再生する機能だけとなっており、Windows版のようにインターネットラジオなどのコンテンツを示す機能まではついていない。もちろん、Internet Explorerでストリーミングへのリンクをクリックすると、WMPが起動して、ストリーミングを見ると言った動作となっているが、場合によってはInternet Explorer側でビデオ表示することもあるので、この限りではないだろう。
一方、MSN Messangerもきちんと日本語化されての登場となった。Mac OS版では日本語版が出てきておらず、英語版で日本語のやりとりはできなかった。Hotmailのメールボックスにある未読数を表示し、クリックしてWebブラウザでHotmailでのメールのやりとりができるなど、メッセンジャーの機能だけに留まらない。ただし、音声やビデオチャットについては、Mac版では搭載されていないようだ。Mac版はMSN Messangerで、Windows XP版はWindows Messengerであるが、前者はVer.2.1.0で後者はVer.4.5である。

いずれにしても、Classicで動かすOfficeはスピードは少々我慢できてもファイルが開かないときがあったりなどいろいろ問題があった。Office v.X for Macの登場は、Mac OS Xでも文書作成作業をスムーズにさせるという意味では非常に大きな存在であるだろう。Officeについては引き続きメインとなるWordやExcelについての評価を行い(もちろん、MDOnline的に!)、記事をお届けする予定である。

関連リンク:Microsoft Office v.X for Mac
カテゴリ:文書作成アプリケーション


【MacWIRE配信予定】Mac OS XネイティブなOffice製品に関する説明会が開催

2001年12月4日に、マイクロソフトで、次期Office製品である「Micrsofot Office v.X for Mac」の説明会が行われた。説明はマーケティングを担当している仲尾毅氏から行われた。以下は、プレゼンテーションで示された内容をまとめたものである。

まず、日本語版は現在製造工程に入っていると報告があった。前のバージョンはちょうど1年ほど前となっていて、非常に短い期間でのバージョンアップになったが、その経緯の説明から行われた。1984年のMacintoshの発売当初から、Wordなどを発売してきており、AppleとMicrosoftはずっとパートナーの関係であった。そして、新しいプラットフォームに常に対応し続けている。1997年より新しい提携関係になり、Mac向けの開発やマーケティングを行うMacintosh Business Unit(Mac BU:マックブーと呼んでいる)が作られた。今ではホーム製品向けの事業部の中にある。Officeをはじめ、Internet ExplorerやOutlook Expressなども担当している。そして、Mac OS Xが発売されたが、Internet Explorerを発売に合わせてプレビュー版をリリースした。その後のアップデートでファイナル版を提供している。そして、Mac OS Xへの移行にともない、OfficeのX対応を行ってきて、完成した。
開発目標としては、Work Great、Look Greatとして、Mac OS Xらしいアプリケーションに仕上げること、そしてメーラなどのEntourageを飛躍的に進化させること、さらにできるだけ早く市場に出すということを掲げた。製品名は“Office v.X for Mac”となり「オフィステンフォーマック」と読む(ブイ、エックスは読まない)。

引き続いてデモが行われた。新しいOfficeのアイコンを示した。WordやExcelは文字をデザインしたもので、Excelは「X」をデザイン化したものだ。まず、Wordを起動した。ユーザインタフェースはすべてAquaのデザインに基づいている。若干透明なメニューや、アプリケーションメニューの説明をした。ダイアログボックスは800ほどあったが、多くを見直して作り直している。また、アイコンについても700くらいあるものをMac OS Xの画面に合わせて作り直している。Wordではウインドウを分割して文書の異なる部分を同時に表示するところをデモして、既存の機能であるがAquaでより分かりやすくなったと説明した。また、Wordの設定パレットも、ジニーエフェクトに対応している。単にお遊びのアニメーションでなく、パレット表示のボタンを分かりやすくする効果もある。Wordの新機能としては、Commandキーを押しながらの選択で、複数の不連続領域を選択する機能がある。また、検索機能との組み合わせで、検索文字列をまとめて選択することもできる。さらに、書式の消去機能も加わった。
Excelについては、いろいろなプラットフォームで動くが、「いちばん、べっぴんさんに仕上がった」と見栄えの良さを強調した。新しい機能としては、Quartz対応を紹介した。図形の透明度をパレットで設定できるようになり、表と図を重ねて透明度を上げるといった文書作成手順を示した。また、立体円グラフを示し、アンチエイリアスでなめからな曲線になることを示した。3Dグラフでも塗りつぶしパターンに透過を設定したり、グラデーションを設定したりということが示された。
PowerPointについても、透過グラフィックスを使った効果的な画像作成ができることが示された。ムービー保存したものについても、QuickTimeエフェクトが反映されることも示された。また、ムービーを貼付けたプレゼンテーションやサウンドを設定したものはそれぞれが別ファイルになっていたが、「パッケージ」という新しい保存形式を追加して、フォルダを作ってプレゼンテーションの文書や素材ファイルをそこにまとめることができるようになった。また、保存ダイアログボックスもシート対応となっていることを説明した。
Entrourageについても説明された。ユーザインタフェースに変更があり、操作しやすく分かりやすくするため主要機能を呼び出すボタンがウインドウに出てくるようになった。また、ボタン領域を小さくまとめることもできるようになった。予定表も色付けや表示方法などを工夫してみやすくなっており、そこでも、透過したグラフィックスを利用している。メールを作成する場合でも、宛先の指定で入力した文字から前方一致で検索してリスト表示したり、リストからドラッグして設定することができる。メールの中にムービーを貼付けたり、MP3ファイルを埋め込むなどして、それらをメールできることを示した。アドレス帳では郵便番号辞書から住所自動入力もできるようになっている。電話番号を大きく表示したり、地図を表示する機能についても紹介された。

まとめとして、Mac OS Xへの完全対応として、Aqua、Quartz対応、シートやナビゲーション対応ということを説明した。コミュニケーション機能として、Entourage XやMSN Messenger 2.1 for Mac、Officeお知らせでのメッセージと.NET Alert対応、そして互換性としてOffice XPとの文書互換やAppleWorks文書の読み込みやFileMaker Proデータベースとの連係が説明された。
製品のアップグレード版は、アップグレード製品がインストールされているかをチェックするようになっている。また、ネットワークチェックにより同一IDの製品がないかどうかをチェックするといった動作も行う。パッケージについてもユニークなデザインとなっている。発売は2002年1月25日(金)を予定している。価格は通常版が54,800円、バージョンアップグレード版は28,000円、アカデミックパックは22,800円tなっている。また、発売までのキャンペーンはすでに開始されている。また、Office 2001ユーザを対象に、完全予約制で「Office v.X特別アップグレード版」が15,800円で提供される。2001/12/5〜2002/1/24までの間に申し込む必要がある。

ひととおりのプレゼンテーション後に行われたQ&Aは以下の通りで、仲尾氏に加えマイクロソフトプロダクトディベロップメントリミテッドのマッキントッシュ開発グループに所属する井上久留巳氏、林栄太氏も回答に加わった。

Q:Mac OS Xで入力可能な文字のすべてに対応しているのか?
A:文字入力についてはOffice 2001と変わりない。
Q:Windows Media Playerは一緒にインストールされるのか?
A:パッケージの中、Value Packに入っているて、別途インストールする。
Q:Windows Media Playerでは認証の必要なコンテンツも再生できるのか?
A:その辺りの詳細は申し訳ないが今は分からない。実は、Windows Media Playerだけは別のチームが開発している。
Q:MSN MessangerやWindows Media Playerはフリー配付するのか?
A:フリー配付する予定となっている。
Q:マクロの作成でREALbasicを呼び出すような機能となっているが、意図や目的は?
A:REALbasicの評価版がOffice v.X for Macに同梱されている。REALbasicの製品版はユーザが購入して利用してもらうことになる。Macの世界ではREALbasicを使っているユーザが多いので、サポートをした。なお、VBAの統合開発環境も利用できる。つまり、マクロの開発環境は2本立てでサポートする。
Q:ライセンスについて。アップグレードすると、Mac OS版のライセンスはなくなるのか?
A:Office 2001とOffice v.Xの併用は許諾している。
Q:同一ネットワークに同じIDのものが置けないという認証を行うようだ。Office XPは2台までインストールはOKだが、Mac版は?
A:インストールは2台にできる。同時には起動できないだけである。
Q:Palmとの連動はどうなっているか?
A:Office 2001の英語版はPalm連動していたけど、日本語版についても搭載のニーズがあった。日本語版については楽観的な見通しをしていたが、結果的にリリースはできない状態となっており、その点は混乱させてしまって申し訳ないと思っている。理由はいろいろあるのだが、技術的な問題で実現できなかった。ニーズが多いことは認識していてぜひ実現したいとは思っている。ただし、現状ではMac OS XとのPalmのやりとりができないのということもあるので、できるようになってから具体的に考えている。
Q:Windows版のXPの機能を包含しているのか?
A:Office XPでの先行機能も入っているし、Mac版独自の機能も追加している。基本的にはOffice v.Xは、Office 2001のコードをCarbon化することが大きな目的となっている。なお、Windows版は企業ユーザを大きなターゲットにしているが、一方のMacBUはMSNの中の部門であり個人ユーザを重視したものとなっている。同じOfficeという名前であるがMac版はWindows版の機能をフォローする立場にはなく、Mac版は独立して開発している。
Q:Mac OS 9向けのOfficeは今後はバージョンアップはあるのか?
A:「わからない」というのが正直なところだ。状況を見る必要がある。

関連リンク:Microsoft Office v.X for Mac
カテゴリ:文書作成アプリケーション, 各種プロダクツ


KBase》赤外線通信での仮想IrDAポートに対応するのはGigabit対応のPowerBook G4のみ

Knowledge Baseに、赤外線通信ポートを利用したIrComm(IrDA仮想ポート)プロトコルが利用できるのは、Gigabit EthernetタイプのPowerBook G4だけであることが説明されている。その他の機種では、内蔵の赤外線通信ポートを使ってのIrCommによる通信はサポートされていない。どうしても、IrCommでの通信が必要な場合は、サードパーティ製のUSBタイプのアダプタを使うことになる。

関連リンク:Mac OS X 10.1: About Infrared (IrComm) Compatibility
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), 周辺機器利用, 周辺機器


Final Cut Pro 3がリリース、Mac OS Xネイティブ対応を実現

Appleはプロ向けのビデオ編集ソフトFinal Cut Proの次期バージョン「Final Cut Pro 3」を、2001年12月中にリリースする。Mac OS Xに対応しており、Mac OS X 10.1.1ないしはMac OS 9.2.2が動作環境となっており、両方のバージョンがパッケージには含まれている。プロフェッショナル向けのソリューションがMac OS Xネイティブ対応が遅れる中、Final Cut Proがやっとのことで対応をした。Mac OS Xへの移行という点では、明るい話題となり、移行の促進にもつながると見られる。Final Cut Proは、プロ向けのビデオ編集アプリケーションで、ビデオの合成などの処理ができるが、素材をPhotoshopやIllustratorで作ってそれに対して動きを付けるなど、Macintoshのデザイン環境を最大限に生かす設計となっている点も見のがせない。また、ハードウエアの追加により、リアルタイムのビデオ処理にも対応する。新しいバージョンでは、OfflineRTフォーマットへの対応や、カラー補正の機能も追加されている。価格は$999で、アップグレードは$299となっている。

関連リンク:Apple Announces Final Cut Pro 3
カテゴリ:ビデオ編集


KBase》Mac OS Xではボリューム名にスラッシュを入れてはいけない

Mac OS Xでは、ボリューム名にスラッシュを含めた場合に、ファイルに保存するときにエラーメッセージを出すなどの問題があることが、Knowledge Baseで解説されている。スラッシュは、システムレベルでは、フルパス名でのファイル名やフォルダ名(ディレクトリ名)の区切りに使われるため、ボリューム名にスラッシュを設定してしまった場合、そこから後がフォルダ名のように解釈されてしまうということである。(以下の文書のSolidusは、日付や比率を記述するときの斜線の意味)

関連リンク:Mac OS X: Do Not Use the Solidus ( / ) or "Slash" in a Volume Name
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X