iMacやiBookで、DHCPに設定した時に、TCP/IPの設定がうまくなされないという文書が出ました。通常、Tech Info Libraryは米国でリリースされたものが翻訳されていますが、この文書は日本オリジナルの模様です。ということは、日本で売り出されてよく利用されているダイアルアップルータが問題になっているのではないかと想像できますが、できれば、どのダイアルアップルータで問題があるのかも含めて、アラーと文書を出して欲しかったと思います。また、「IP固定にすれば問題ない」としていますが、そのダイアルアップルータの取り扱い説明で、こうした異なる設定のやり方まで書いてあるのかも疑問に思います。インターネット関連は、設定がまずは大きなハードルになるので、早期に解決するとともに、回避方法の詳しい解説も場合によっては必要になるのではないでしょうか。
さて、MOSAのソフトウエアミーティングが12月に開催されることがオープンになりました。今年は、東京と葉山の２元開催イベントになったようです。私も、Javaの話で１つのセッションを持ちますが、初日のアップルからのセッションもどのような話が出るのか期待を持たせます。
（新居雅行 msyk@mdonline.jp）
MOSA（Macintosh OS Software Association）は、毎年恒例となった「第6回 Macintosh Software Meeting ’99」を開催する。1999年12月11、12日に、東京初台のアップルコンピュータ本社と、葉山の湘南国際村センターで行われる。初日にアップルよりのセミナーをアップル本社で行い、夕方にバスで湘南国際村センターに移動し、2日目にはMOSAの企画によるセッションが開催される。セッションは11設けられているが、うち3つは初日に異なる時間帯に行われる。そして8つのセッションが2日目に開催されるが、同時にいくつかのセッションが開催されるため、3つまでセッションに参加できる。費用は、会員でツインルームの場合\12,000となっており、シングルルーム、会員外では異なる値段設定となっている。
アップルからのセッションは、Mac OS、QuickTime、MLTE（MultiLingual Text Editing：Mac OS 9に搭載されたシステム機能で、32KBを超えるテキストの扱いも可能なテキスト編集コンポーネント）となっており、特にMLTEについては現在ドキュメントが配付されていないこともあって、情報が初めて公開される場になる可能性もある。2日目のセッションは、中野洋一氏のゲームプログラミング、福井裕之氏のPalmアプリケーション開発、Ｋ仲川氏によるREALbasicプラグインやオブジェクト指向の考え方、土屋一樹氏によるREALbasic入門、稲田元彦氏によるハードウエア解説、新居雅行によるJavaといったテーマで行われる。
1日目の夜にはスペシャルパーティとして、Apple Design Awardを受賞したコーシングラフィックシステムズ小池邦人氏に対するお祝も行われる。アップルが開催するデベロッパー向けのカンファレンスがWWDCに一本化して日本で開催されなくなったことから、昨年のミーティングより、アップルによって行われるセッションが重要な意味を持つようになっている。そのこともあって、前年のミーティングはアップル本社のみで行われ、一昨年までの宿泊を伴う形式で開催されなかった。今年は、アップル本社を利用しながらも宿泊もプログラムに組み入れることで、参加者の懇親をより深めるという意図があるようだ。
関連リンク：Macintosh Os Software Association(MOSA)
カテゴリ：業界動向
Tech Info Library-Jに「100349JO：トラブルシューティング : 新 iMac / iBook の DHCP サーバ参照に伴う、起動時とネットワーク接続の問題について」という文書が追加された。iBookや新iMac、AGPグラフィックスタイプのPower Mac G4で、TCP/IPの接続設定でDHCPサーバを使うようにしていても、IPアドレスなどの取得がうまく行かないことがある。場合によっては起動しなかったり、あるいは起動に時間がかかるようになることもある（起動時にEthernet接続をはずすと起動自体には問題なくなる）。この問題は、ISDNのダイアルアップルータを使って、内蔵のDHCP機能を使った時におこるが、ほかにケーブルテレビのケーブルモデムを使っても発生する可能性がある。この問題については、原因究明中で、根本的な解決方法はまだない。モデムとシリアル接続するか、あるいは固定IPアドレスの手入力を行うことでとりあえず対処するしかない。アドレスを手入力することで、インターネットは問題なく利用できる。
関連リンク：起動時とネットワーク接続の問題について
カテゴリ：Tech Info Library-J, Power Mac, iBook, iMac
サンマイクロシステムズは、Javaの開発ツール「NetBeans」シリーズを開発しているチェコ共和国のソフトメーカーNetBeans社を買収し、NetBeansを同社の製品系列に組み込んだ。そして、さっそくフリーでダウンロード可能にしており、JDK 1.1対応のDeveloper 2.1.2、Java2対応のDeveloer X2 2.1.2、そして最新版の3.0Betaがそれぞれダウンロードできる。Mac OS向けのバイナリは用意されていないが、Deverloper 2.1.2のGeneric版にはMac OS向けの起動方法等が記載されており、内容的には従来とおりだ。NetBeans DeveloperはJavaで開発されたクロスプラットフォーム対応の開発ツールで、Swingコンポーネントに早くから対応するなど、注目されていた。ソースコードの入力、RADツールによるビジュアル開発、コンパイルにデバッグと一連の開発に必要な機能をまとめた統合ツール（IDE）である。2000年の第一四半期にはCommunity and Internet Editionsとして、現在ベータ版の3.0が正式にリリースされる模様だ。
また、サンマイクロシステムズはエンタープライズ向けJavaアプリケーション開発ツールであるSynerJやForte FusionなどをリリースしているForte Software社の買収も行ったことを発表している。
サンマイクロシステムズは、これまでJavaStudio、JavaWorkShopを開発していたが、JavaStudioは1999年3月末で開発を終了し、JavaWorkshopもコミュニティエディションとしてフリー配付するなど、事実上開発の継続は行っていなかった。実際に開発者に受け入られたJava開発ツールは、Visual CafeやJBuilderなどであり、開発ツールのてこ入れが必要であった。また、Linuxで稼動するという点もNetBeansには魅力があるのだろう。サンのツールはWindowsのみで稼動していたが、Java本来のクロスプラットフォームという特徴を持つNetBeansに意味を見い出したものと思われる。
関連リンク：SUN MICROSYSTEMS ACQUIRES NETBEANS
カテゴリ：Java, 開発ツールその他
スリーコムジャパンは、携帯機器のPalmコンピュータでの製品を開発する開発者向けのカンファレンス「PalmSource Tokyo Summit（Palmデベロッパコンファレンス）」を開催する。1999年11月30日と12月1日に、東京台場のホテル日航東京で行われ、参加費は\25,000だ。初日の午前中にはキーノートセッションが開かれるが、Palm Computing社副社長のMark Bercow氏が講演する。オーバービューからソフト開発の情報まで幅広く製品技術方面のセッションが開催されるが、プログラマ向けには12月1日に多くのセッションが開催さえるという。展示もあるようだが、詳細は不明だ。カンファレンスの内容も、現時点では概要のみの発表だ。なお、10月19日から22日の日程で、サンタクララでPalmSourceが開催されており、それに準じた内容になると考えられる。いずれにしても、日本で初めて開かれるPalmプラットフォーム向けのデベロッパー会議である。
関連リンク：PalmSource Tokyo Summit
カテゴリ：業界動向, Palm & PDA
Tech Info Libraryに「58489：iMac: Downgrading Mac OS ROM Can Cause Start Up Failure」という文書が追加された。システムにはMac OS ROMというファイルがあって、起動時などに利用される。iMac Update 1.0として、このMac OS ROMというファイルのアップデータが配付されているが、これは初期のiMac（233および266MHzタイプ）向けのもので、新しいiMacに対してアップデートを行うと、古いバージョンのMac OS ROMファイルがインストールされてしまい、起動ができなくなることもある。333MHz以降のマシンでは、そのアップデートは必要ない。もし、アップデート作業をしてしまった場合、CD-ROMで起動して、CD-ROMのシステムフォルダにあるMac OS ROMファイルを、ハードディスクのシステムフォルダにコピーして、適切なMac OS ROMをシステムにインストールする。
関連リンク：iMac: Downgrading Mac OS ROM Can Cause Start Up Failure
カテゴリ：Knowledge Base（旧TIL）, iMac
Tech Info Libraryに「31114：IrDA Printing: Dragging File To IrDA Desktop Printer Issue」という文書が追加された。IrDA経由のプリンタアイコンにPostScriptファイルをドラッグ&ドロップすると、PowerBookがハングアップする。PostScriptファイルはプリンタに直接送って印刷するか、あるいはMac OS 8.5以降のシステムを利用することが勧められている。
関連リンク：IrDA Printing: Dragging File To IrDA Desktop Printer Issue
カテゴリ：Knowledge Base（旧TIL）, PowerBook, Mac OS 8
Tech Info Libraryに「25027：Mac OS 8.6: Text Using The Tektron MM Font Does Not Display」という文書が追加された。Mac OS 8.6で、ATM 4.0.2ないしは4.0.3を使っている場合、Tektron MMフォントをイタリックで使った後、文字が表示できないというトラブルが発生する。これは、新しいTektron MMフォントに入れ替えればなおる（ファイルの日付が1996/4/16以降のもの）。一般に、問題のあるフォントが見つかった場合はより新しいフォントファイルを探して入れ替えることで、直る場合がある。
関連リンク：Mac OS 8.6: Text Using The Tektron MM Font Does Not Display
カテゴリ：Knowledge Base（旧TIL）, Mac OS 8
Tech Info Libraryに「70001：WebObjects 4: Deployment FAQ」という文書が追加された。WebObjects 4で作ったアプリケーションを、実動マシンに配置するデプロイメントに関してよく寄せられる質問とその回答を集めたものだ。アダプターのログの作成方法や、再起動方法、データベースアダプタに関する情報や、NTのIISで利用する場合の情報などが含まれている。
また、Tech Info Libraryに「70121：WebObjects 4: Monitor FAQ」という文書が追加された。WebObject 4で作ったアプリケーションのデバッグなどで、アプリケーションをモニタすることができる。モニタには、Apple Distributed Objectプロトコルを使っている。文書にはモニタの利用方法について、NTの場合やUNIXの場合について記載されており、プロキシがある場合のポート番号などの情報も含まれている。
WebObjects 4: Deployment FAQ
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n70001
WebObjects 4: Monitor FAQ
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n70121
カテゴリ：Knowledge Base（旧TIL）, WebObjects
Tech Info Library-Jに「58468JC：iMac (Slot Loading) : 3D サウンドにすると、サウンド出力の音量が小さくなります」という文書が追加された。10月に発売された新しいiMacは、CDドライブの形態から「スロットローディング」と呼ばれている。3Dサウンドの設定をすると音量が小さくなるが、そう感じるだけで故障ではない。3Dサウンドを使うかどうかの切り替えは「AppleCD オーディオプレーヤ」で行うことができる。
関連リンク：3D サウンドにすると、サウンド出力の音量が小さくなります
カテゴリ：Tech Info Library-J, iMac
Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月20日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。
60385：iMac: How to Install an iMac Firmware Update
58490：Power Mac G4 (PCI Graphics): Extended Net Boot Start Up Time
20233：Macintosh Computers: 8x-Speed (or faster) CD-ROM Drive & Vibration
24603：LaserWriter 8500: Reducing Paper Skewing During Printing
25017：Power Macintosh G4 (PCI Graphics): 10.2GB Hard Drive Issue
70005：EOF 2.2 Patch 1 Overview
関連リンク：Tech Info Library
カテゴリ：Knowledge Base（旧TIL）