Macintosh Developer Online (MDOnline)


2002年2月23日発行号 - 10.1.3のメールサーバのセキュリティ対策



NetInfoの記事は少々お待ち下さい。あまり記事がないと思っていたら、今日のようにけっこうネタが出てくる日があるのです…。DeveloperToolsのアップデートはADC NewsのWebページに掲載されたので、「機密事項」ではなくなったと判断し、記事にしました。Expoのカンファレンススケジュールは22日には公開されていましたね。知らせてもらえれば、22日に記事にできたのですけど…知ったのはお宝のサイトを見てでした(情けない…)。Developer Toolsのセッションは、私がモデレートして、3つのセッションを企画しました。1つは快技庵高橋さんに全体的な話をしてもらいます。そして、糸田さんにはCocoaをたっぷり説明してもらいます。開発関連についての知識があまりない方や、あるいはMacintosh環境に疎い方でも、それなりにXネイティブな開発についての情報は持って帰っていただけるのではないかと思っています。あと3つ目にはUNIXやJavaあたりの話ですが、UNIXやJavaは知っていてもMac OS Xはよく知らないとか、あるいは逆にXはよく知っているけどUNIXやJavaは分からないという方向けと考えています。他に、倉橋さんたちのWeb関連のセッションや、佐藤さんのNetInfoのセッションなどもあります。今年はカンファレンスの数が大幅に増えたので、その意味では充実はしていると言えるでしょうね。あとは中身というところでしょうか。一方で、展示はやはり明白に減っているような気がします。入場料も「Webで登録したら無料」とう展示会が多くなってきている割には有料ですが、Mac市場を考えれば個人ユーザが多いので仕方ないかもしれません。たぶん、主催する方も、展示が減るとなると、別に収入源を得ないといけないので、カンファレンスという確実な路線となったのかもしれません。例年なら、ちょうど今頃がExpoなのですが、この分だと厳冬のイベントでなくなるという点ではちょっと楽ができるかも…。あと、間違えて幕張に行かないようにしないといけませんね(笑)。いや、10年間幕張にかよっただけに、ぼーっとしていたら、ふっと京葉線に乗ってしまっていないか個人的にはけっこう心配です。それに、うちからだとどっちにしても武蔵野線に乗るので、それも心配要員です(笑)。直近のホテルから幕張に行ったら大ぼけですけど。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Macworld Expoのカンファレンススケジュールが公開、開発関連のセッションも数多く

2002年3月21日〜23日にかけて東京ビッグサイトで行われる「Macworld Conference & Expo/Tokyo 2002」の内容が開催間近となって明らかになった。展示会と有料カンファレンスがメインとなるが、例年に比べてカンファレンスのプログラムを大幅に増やしたことが特徴だろう。展示会は3日間共通の前売券が2,000円でチケットピアないしはローソンチケットで販売されている。当日1日券は2,500円となっている。有料のカンファレンスは、1日券が12,000円、3日間共通券が20,000円となっている。カンファレンスは、1つのテーマについては1日で連続して行われるのが基本となっている。カンファレンスチケットは、以下のサイトで近日発売となっている。なお、カンファレンスチケットは展示会に会期を通して入場することもできる。
基調講演や特別講演、ワークショップのプログラムも発表された。いずれも聴講は無料である。特別講演とワークショップは事前登録制となっている。基調講演については、21日の9:30〜11:00というスケジュールは示されているが、講演者については記載がない。特別講演とワークショップは22日に開催される。マクロメディアとアドビからの講演がいくつかあるが、デザイン系はもちろんであるが、両社ともアプリケーションサーバ開発環境にも製品系列を広げているだけに、Webデベロッパーにとっての有益な情報を得ることができるかもしれない。また、マイクロソフトは、Exchange Serverを使ってのWindowとのコラボレーションというテーマでの講演を行なう。時間などの詳細は、Webサイトを参照していただきたい。

◇Macworld Conference & Expo/Tokyo 2002
 http://www.idg.co.jp/expo/macworld2002/

有料カンファレンスで、開発関連のものをピックアップしてみよう。まず、21日にはデザインや音楽関連のセッションがある。その中の1つに「Max/MSPによる音楽プログラミング」が14:40から予定されている。講演者や内容については記載がない。
21日にはNetwork & Enterpriseのトラックがある。13:00からの「NetInfoを使った統合ネットワーク管理」はガラパゴスシステムの佐藤徹氏によるNetInfoを使ったネットワーク構築のセッションがある。14:40からはマイクロソフトからの「Macユーザーサバイバルガイド WindowsネットワークとMacの共存」というセッションがあり、Windows 2000 Serverを核にしたサイトでのMacintoshの利用方法についてのセッションがある。16:20からはNTTデータの宮本久仁男氏より「次世代プロトコルWebDAVの概要とMac OS Xでの実際」と題して、WebDAVに関する解説やMac OS Xでの実装などが解説される。

22日に行われるStreaming & Interactive Videoのトラックでは、11:00からアップルコンピュータによる「QuickTime アップデート〜QuickTime 6で実現するMPEG-4の世界」で、QuickTime 6の新機能やMPEG-4についての情報が解説される。13:00からの「Encoding TIPS〜Movie Trailerはこうして作られる」ではApple ComputerのDoug Werner氏によるムービー圧縮技術についての解説が行われる。14:40からの「Interactive Designing〜プラスαを演出するためのFlash、Sprite活用」では、エステックの楠山朗生氏、オルカプロダクションの吉岡 有紀氏、ノーザンライツの高木義人氏によって行われ、QuickTimeでのFlashフォーマット利用やワイアードスプライトなどのインタラクティブ機能の利用方法についての説明が行われる。16:20からの「Welcome to VR World〜静止画をインタラクティブに」ではノットの三代千晶氏と日本コロムビアの竹内清人氏によって、VRやキュービックVRについての解説が行われる。

22日に行われるWeb Applicationのトラックでは、まず、11:00から「WebObjects 5.1 アップデート -最先端の開発手法-」として、Apple ComputerのDr. Ernest Prabhakarおよびアップルコンピュータの鷲滝薫氏によるWebObjects 5.1の解説や開発手法の説明が行われる。13:00からは、テクニカルピットの倉橋浩一氏による「はじめてのWebアプリケーション,はじめてのWebObjects」として、WebObjectsの初心者向けにサーバ構築法とそのメリットを説明する。14:40からはWebObjects開発者などを集めて「WebObjects開発・運用ノウハウ完全公開 -パネル+Q&A-」としてパネルディスカッションを行うとともに、来場者からのQ&Aも受け付ける。16:20からはサイバー・ラボの加藤康之氏による「WebObjectsによる究極のシステム開発 -CyberFramework-」が開催され、強力なオブジェクト指向フレームワークであCyberFrameworkについての解説が行われる。

23日のDeveloper Toolsのトラックでは、11:00より快技庵の高橋政明氏による「進んだ開発環境を提供するMac OS X」として、Mac OS Xにおける開発ツールやあるいは開発の実際についての解説が行われる。13:00からはオブジェクトファクトリーの糸田雄一氏による「Cocoa によるプログラミング」が開催され、Cocoaフレームワークでのアプリケーション開発についてデモを行いながら開発手法などが説明される。14:40からの「Mac OS XのUNIXとJava」では、WAISH.JPの吉本伸一氏、MDOnlineの新居雅行、Apple ComputerのDr.Ernest Prabhakarにより、UNIXやJava関連の話題について解説される。

23日のScienceのトラックの中では、13:00からの熊本大学医学部の佐藤純三氏による「Mathematica でJavaを使いこなす」というセッションもある。また、14:40からはComputerのDr.Ernest Prabhakarによるクラスタリング関連のセッションも予定されている。
23日のSOHOのトラックでは、11:00からアイ・ツゥの籠谷正樹氏による「ブロードバンドネットワークによるMacOSX環境のサーバの導入と活用」としてネットワークサーバを小規模事業所で使いデータベース連係するといった話題が話される。13:00からは事例紹介として、「旅館業務におけるDBと連動したトータルサービス」および「商店街におけるAirMacを使用した地域活性化」といったテーマで紹介される。14:40からはSRAの石井達夫氏より「Mac OS X環境のデータベース 「PostgreSQLを中心に」」として、データベースエンジンのPostgreSQLなどMac OS X対応のデータベースについての解説が行われる。

なお、恒例のイベント「Mac Fan Night 2002」は今年もMac Fanの主催によって行われる。3月22日の18:30〜20:30に、東京ビッグサイトのレセプションホールで行われる。豪華プレゼント抽選会をはじめ、著名人のトークショー、「Mac Fan MVP 2001」の発表や「第3回Mac Fan ムービーコンテスト」上映会などのイベントが企画されている。前売りおよび当日券とも2,000円となっているが、当日券の販売は前売りの状況によって行われる。

◇Mac Fan Night 2002
 http://macfannet.mycom.co.jp/info/macfan_night2002.html

カテゴリ:イベント


KBase》Mac OS X Server 10.1.3のメールでのセキュリティ機能の使い方

Mac OS X Server 10.1.3でのメールサーバ機能で向上したセキュリティ関連の機能の使い方が明らかになった。1つはSMTP認証の機能で、メール送信においてもアカウントとパスワードによる認証を必要にして、特定の利用者からの利用しかできなくするものだ。もう1つは、LAN内あるいは特定ドメイン内からのメール送信しか受け付けなくするという機能である。スパム対策機能としてはさまざまなものがあるが、現実的に使われている手法にメールサーバ機能も対応したというところだろう。ただし、この設定はNetInfoのエントリを直接変更しなければならない。

◇Mac OS X Server: How to Set up SMTP Authentication
 http://www.info.apple.com/kbnum/n106760
Mac OS X Server 10.1.3で、メールサーバにSMTP認証の機能がついた。その機能を有効にする方法が記載されている。サーバでは、NetInfo Managerを使って、値の変更が必要であるが、コマンドからの設定方法についても記載されている。また、MailでのSMTP認証の設定方法が記載されている。

◇Mac OS X Server: About SMTP Authentication for Apple Mail Server
 http://www.info.apple.com/kbnum/n106761
SMTP認証の機能についての説明。認証を有効にしてもリレーは行なうことや、認証をせずに送信使用とした場合にログに残ることなどが説明されている。また、SMTP認証をアクティブにする機能はServer Adminでは利用できないことも説明されている。既定の状態は認証はなしになっている。

◇Mac OS X Server: How to Set up Restricted SMTP Relay for Apple Mail Server
 http://www.info.apple.com/kbnum/n106762
Mac OS X Server 10.1.3で利用できるようになった、特定のIPアドレスからのメール送信だけをリレーする機能の設定方法が掲載されている。NetInfo Managerによる設定に加えて、Server Adminでの設定が必要になる。

◇Mac OS X Server: Restricted SMTP Relay Helps Prevent Unsolicited Email
 http://www.info.apple.com/kbnum/n106763
SMTPリレーの制限の機能の解説。

カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ネットワーク管理, サーバー製品, Mac OS X Server


Developer Toolsのデバッグ時やファイルマージのバグを修正するアップデータ

Developer ToolsのアップデートがADC(Apple Developer Online)のメンバーに公開された。「December 2001 Mac OS X Developer Tools Update」となっており、2001年12月版のアップデートとなっている。これまでのように、すべてのソフトやファイル等が入ったパッケージではなく、アップデートするものだけが入っており、サイズは1.2MB程度である。アップデーのファイルには、2つのpkgファイルがある。DebuggerPatch.pkgは、Project Builderのデバッグ時にクラッシュする問題を解消するものだ。クラッシュするときにCrashReporterのログに-[PBXDebugSessionModule setInstructionPointerFileName:lineNumber:]という記述が残るような場合のクラッシュを解消することができる。もう1つのFileMergeUpdate.pkgは、FileMergeでファイル統合がうまく機能しなかった場合があった問題を解消する。いずれも、すべてのデベロッパに必要なものではないかもしれないが、Developer Toolsを使っている人は基本的には適用しておくべきだろう。
なお、これまで3か月ごとにリリースされてきたDeveloper Toolsであるが、この時期にアップデートがあるということは、2002年3月版はとりあえず予定にないのかもしれないということが予想できる。Developer ToolsとWebObjectsの相性等もあったが、WebObjects 5.1、Developer Tools Dec 2001版ということで、最新版の組み合わせは使えるパターンとなっている。Developer Toolsの開発も一段落したと見ていいのかもしれない。

関連リンク:Mac OS X Tools
カテゴリ:開発ツール, ProjectBuilder/Interface Builder


日本版の「Mac OS X Downloads」ページへの登録を開始

アップルコンピュータは、Mac OS X対応のシェアウェアやフリーウェアを紹介するページ「Mac OS X Downloads」の日本語版ページを公開するにあたり、掲載申し込みを行うページを用意し、登録の受付を開始した。「Mac OS X Downloads」は、2002年2月28日に公開する予定となっている。Mac OS X対応のアプリケーションであり、配付する権利があって日本語のドキュメントがあれば、基本的には受け付けられる。シェアウェアやフリーウェアを紹介するサイトは「新しもの好きのダウンロード」などいくつもあるが、各サイトは基本的には独自に公開ソフトの情報を集めたもので、速報性を重視している。一方で、「Mac OS X Downloads」は申し込み制であるので、ディレクトリとして機能することを目指しているものと思われる。いずれにしても、シェアウエアやフリーウエアの開発者にとっては、露出機会を増やすことになるわけで、とにかく登録をしよう。

関連リンク:Mac OS X対応フリーウエアシェアウエア紹介ページ掲載お申し込み
カテゴリ:サービス


QuickTime Streaming Server 4の機能拡張モジュール作成

QuickTime Streaming Server 4向けの機能拡張モジュールの開発方法を解説されたPDF文書が公開された。194ページのボリュームで、モジュールや動作環境のコンセプト、開発上でやらなければならないこと、そしてAPIのリファレンスからなる。

関連リンク:QuickTime Streaming Server Modules
カテゴリ:アップルからの開発資料, サーバー製品, QuickTime


Appleの印刷ドキュメントの販売がVervanteに変更

Appleからの印刷ドキュメントの販売が、Fatbrain.comからVervanteに変わる。Fatbrain.comからの販売は2002年2月いっぱいとなる。すでに、Vervanteにサイトが用意され、Inside Mac OS Xシリーズなどの販売が行われている。WebObjects 5.1に対応したEJBやサーブレット関連のドキュメントも販売が開始されている。

関連リンク:Vervante to Host ADC Developer Library
カテゴリ:サービス