Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年11月15日発行号 - MDOnline-開発者向け文書



私のMac OSのWebページ<http://msyk.locus.co.jp/macos/>で、ケーブルテレビでインターネットをやろうというコーナーを設けています。単に接続しようというのではなく、サーバにしてしまおうとか、IPマスカレードをやろうということが中心です。まだ書きかけですけど、WindowsでIPマスカレードできました。Windows 98 Second Editionでは、「インターネット接続共有」としてマスカレードする機能が標準で登載されています。モデムとEthernetのルーティング(ゲートウエイ)だけかと思ったら、2枚のEthernetボード間でもできることを実際にやってみて確認しました。この機能はOS標準です。プライベートアドレス専用のDHCPだったりするので設定はほとんどありません。もっとも、Ehternetを2枚動かすのに苦労しました。1枚ずつなら動くのに2枚にすると動かない…で古いISAのボードを使うのをあきらめて新しいPCIカードを買ったらあっさり動いてくれましたが。もちろん、ダイアルアップ接続して、それを複数のパソコンから共有しようというのがもっぱらの機能ですが、ケーブルテレビ接続の場合もOKということになります。これはOS標準機能であり、Mac OSには組み込まれていない機能だったりします。
Mac OS 9シリーズは今日はお休みさせていただきます。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Carbonでのメニュー、ウインドウ、印刷処理についての開発者向け文書

Carbonでのウインドウ、メニュー、印刷に関する変更点を記載したドキュメントがリリースされた。いずれも、アプリケーションには必須の機能だけに、Carbon対応のソフトウエアを開発するのであれば、目を通しておく必要がある文書である。

Carbon Window Manager Preliminary API Documentation
http://developer.apple.com/techpubs/macos8/pdf/Carbon_Window_Mgr_API.pdf
CarbonでのWindow Managerの変更点を記載した14ページのPDFだ。追加されたAPIや、Window属性の利用、WDEFの作成方法等が記載されている。プレリリースとなっているため、今後に改定される可能性は高い。

Carbon Menu Manager Preliminary API Documentation
http://developer.apple.com/techpubs/macos8/HumanInterfaceToolbox/MenuManager/menumanager.html
Carbonでのメニューに関する変更点が記載された16ページの短いPDFだ。プレリリースとなっているため、今後に改定される可能性は高い。Carbonでは、アップルメニューは自動的に構築されるので、AppendResMenuでアップルメニューは作らなくてもよい。また、OpenDeskAccやSystemEditの呼び出しも不要になっている。メニュー構造体への直接アクセスはしないようにして、代わりにアクセッサ関数を使う。CarbonでのMDEFの作成方法も記載されている。

Carbon Printing Manager
http://developer.apple.com/techpubs/macosx/CarbonPrintingMgr/index.html
Carbonでは、Mac OS 8での印刷処理と、Mac OS Xでの新しい印刷モデルの両方をサポートする。そのために、印刷処理についての変更がある。プリントレコードに直接アクセスできないなど、プログラムの修正が必要になってくる。Carbonでの印刷処理の咲く西方法とリファレンスが上記のリンクから参照できる。HTMLページとなっており、オンラインで参照する。

カテゴリ:アップルからの開発資料, Mac OS X, Mac OS 9


ヘルプビューア文書の作成方法記載した開発者向け文書

Apple Helpの利用方法に関する開発者向けのドキュメントがリリースされている。以下のアドレスでPDFをダウンロードできる。Apple Helpは、HTMLでヘルプ文書を作成でき、システムに付属している「ヘルプビューア」で文書を参照できる。HTMLの中にAppleScriptや一般のアプリケーション呼び出し、ムービの組み込みなどができるようになっている。こうしたApple Helpのみで利用できる独特のHTMLタグに付いての解説がこの文書から得られる。また、検索対象となる索引を組み込むことができるが、その方法に付いても記載されている。

関連リンク:Providing User Assistance With Apple Help
カテゴリ:アップルからの開発資料, Mac OS 9, Mac OS 8


医用画像に使われているDICOMフォーマットをQuickTime読み込み

Escape Information Servicesは、医用画像データフォーマットのDICOMを、QuickTimeで読み込み可能にする「DICOM Import Component for QuickTime」をリリースした。Ver.1.0.3がこのほどリリースされた。DICOMフォーマットの画像を、QuickTime対応アプリケーションで読み込めるようになる。Mac OSおよびWindowsに対応している。価格は$95などとなっているが、日本ではK’s Roomが代理店となっており、\14,000などの価格が付いている。

関連リンク:DICOM Import Component for QuickTime
カテゴリ:ユーティリティ, QuickTime


Mac OSマシンにtelnetでログインしてMPWシェル機能を利用

DouWareは、Mac OSに対してtelnetでログインすることが可能な「ToolDeamon」のVer.2.0をリリースした。つまり、Mac OSで稼動するtelnetデーモンだ。別のマシンからMac OSに対してtelnetでログインする。ログインしてMPWのシェルと同様なコマンドが利用できる。機能的にはToolServerが起動するようで、MPWのコマンドを追加することができる。$30のシェアウエアだ。Ver.2.0ではタイムアウトの機能が組み込まれるなど、セキュリティ面が改良されている。

関連リンク:ToolDeamon
カテゴリ:サーバー関連, システム関連ツール


アピアランスに対応したアラート表示などを行うOSAX

「Appearance OSAX」がリリースされた。StandardAlertの機能を使ったメッセージダイアログボックスを作成できるが、標準のdisplay dialogに代わるものと言える。また、Notification Managerによるメッセージを表示したり、あるいは消したりができるようになっている。HOnza Loudelka氏によるフリーソフトで、個人のWebページで公開している。Ver.0.3でプレビューリリースとなっていて使用期限がある。

関連リンク:Appearance OSAX
カテゴリ:ライブラリ, AppleScript


アップルがサードパーティのMac OS 9対応状況を公開

日本のアップルコンピュータは、サードパーティ製品のMac OS 9への対応状況を閲覧できるページを用意した。カテゴリあるいは製品名などを指定して、特定の製品を検索できるが、執筆時点は89製品の登録となっており、すべてを検索しても見るのが大変ということもないだろう。製品ごとに対応レベルのランクが、◎や△などの記号で表示され、簡単なコメントが記載されている。

関連リンク:Mac OS 9対応製品リスト
カテゴリ:Mac OS 9


クラリスワークス旧版のカレンダー機能にY2K問題

Tech Info Libraryに「31126:ClarisWorks 3.0, 4.0: Making a Calendar Past 1999」という文書が公開された。クラリスワークスに付属しているCalender Assistantの2000年問題だ。2000年以降のカレンダーが作成できなくなっているというもので、代わりに1972年を指定してみればいいとしている。なお、日本語版にはこの機能に対応するものは組み込まれていない模様だ。

関連リンク:ClarisWorks 3.0, 4.0: Making a Calendar Past 1999
カテゴリ:アプリケーション, Knowledge Base(旧TIL)


セットアップアシスタントでは、電子メールアドレスにハイフンは入力できない

Tech Info Library-Jに「100350JO:iMac (Slot Loading) : 電子メールアドレスに“-(ハイフン)”を入力できない」という文書が公開された。セットアップアシスタントで電子メールアドレスを入力する場合、@より前の部分にはハイフンは入力できない。とりあえず、ハイフンを省略して入力しておき、後から「インターネット」コントロールパネルでハイフンを追加するというのが対処法となっている。

関連リンク:iMac (Slot Loading) : 電子メールアドレスに“-(ハイフン)”を入力できない
カテゴリ:Tech Info Library-J, iMac


/tmpにはボリュームはマウントしないように

Tech Info Libraryに「5052:Mac OS X Server: Do Not Mount Volumes In /tmp」という文書が公開された。/tmpにボリュームをマウントしても消されてしまうという症状に対する説明だ。/tmpの内容を消去するスクリプトが定期的に走っている。そのため、/tmpにはボリュームはマウントしてはいけない。

関連リンク:Mac OS X Server: Do Not Mount Volumes In /tmp
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X Server


Macintosh Managerと対応クライアントOSのバージョン

Tech Info Libraryに「60644:Mac OS X Server: Using Macintosh Management Server 1.0 With Mac OS 9 Clients」という文書が公開された。Macintosh Managerとそれが管理可能なクライアントのMac OSのバージョンが記載されている。現行のMacintosh Manager Ver.1.0はMac OS 8.X用であり、Mac OS 9のクライアント管理には、Macintosh Manager Ver.1.1が必要だ。1.1は、Mac OS X Server 1.2に含まれている。将来のMacintosh Manager Ver.1.2では、Mac OS 9も8.Xも管理できるようになる。

関連リンク:Mac OS X Server: Using Macintosh Management Server 1.0 With Mac OS 9 Clients
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X Server


1999/11/12付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年11月12日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。なお、サードパーティの連絡先についての文書は省略した。

26170:Where to get Mac OS 7.6 and 7.6.1
31123:QuickTime 4: Troubleshooting Browser Plug-ins
31026:Macintosh: Hangs While Printing to HP DeskJet 810C
22186:5500/6500 L2 Cache Disable Extension: What is it?
20713:When to Update Hard Disk Drivers: General Tips
20694:Drive Setup: Common Reasons Why it Cannot Update Driver
60641:Mac OS 9: Issue With DVD Player After Clean Installation
58465:iMac (Slot Loading): How to Eject a CD
60385:iMac: How to Install an iMac Firmware Update
60672:Mac OS 9: Color StyleWriter 4000 Series Requires Updated Driver
60537:Mac OS 9: HP DeskWriter 600 Requires Updated Driver
58022:iMac: Sound Recording Options
58174:iMac: When to Install Available Updaters
6382:Monitor Cables: Pinout Information
22207:Apple Video Player: Volume Too Loud

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)