第4回 - 2005/10/24

基本的なグラフ作成


グラフ作成のポイント

おそらく、グラフについてはそれほど難しくはないと思うので、ポイントを示しておきます。

グラフに適したワークシート作成を心がける

ワークシートにただデータを入力すればいいというわけではありません。縦方向、横方向にそれぞれ何を並べるかということや、連続して入力するなどのポイントを忘れてはいけません。

範囲を選択してグラフウィザードで、あとは画面とおり

グラフウィザードは、ツールバーのボタンにあります。あとは対話的に行えばOKですが、「系列」についての理解は必要です。あとは見えるとおりです。

グラフの修正は、グラフウィザードを再度呼び出す

細かい修正は不可能ではありませんが、大きな修正は再度グラフウィザードを呼び出します。グラフを選択して、ツールバーのボタンをクリックするだけです。

細かい修正は、パーツの選択と、右ボタンで

軸だけを変更したい場合は、軸をクリックして選択する必要があります。うまくクリックしますが、場合によってはツールバーの機能を使って選択をすればいいでしょう。また、たいがいの変更は右ボタンでパーツをクリックして、「○○の書式設定」を選んでダイアログボックスを使えばできます。

ヒストグラムの作成

ある一定の範囲内にあるデータの個数を求めた表やグラフをヒストグラムといいます。

たとえば、20人の身長のデータが以下のようにあるとします。コピー&ペーストして、ワークシートに持ち込みます。

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さて、ヒストグラムを作りたいわけですが、1つの方法はCOUNTIF関数を使うことです。

COUNTIF(範囲,条件):範囲内にある条件に合致するデータの個数を求める

一発で求めることはできなくはありませんが、ここで工夫が必要です。COUNTIF関数を単純に使うわけではありません。ここで、相対参照や絶対参照のことをしっていなければなりません。実際にやってみます。

また、実際にグラフまで作成します。

別の方法としては、FREQUENCY関数を使うことです。実際にやってみますが、範囲の指定方法や「配列」として式を入力するなど、ちょっと難しいです。また、値を求める規則についても、注意が必要です。

もっと簡単にヒストグラムを作る方法

次のようにして準備しておきます。

  1. 「ツール」メニューから「アドイン」を選択する。
  2. ダイアログボックスで「分析ツール」のチェックボックスをオンにしておく。
  3. OKボタンをクリックしてダイアログボックスを閉じる。

実際の作業は次のように行います。

  1. 「ツール」メニューから「分析ツール」を選択する。
  2. ダイアログボックスで「ヒストグラム」を選択する。
  3. ダイアログボックスが出てくるので、各種設定を行う。ポイントは講義で説明します。
  4. 簡単に表やグラフができました。

本日の演習

前回の課題でダウンロードしたデータをもとにして、以下の練習問題をやってみてください。その前に必要なデータ処理があれば、やっておくこと。

ヒント:データ処理した結果を、別のワークシートにコピーして、グラフを作成しやすいような表形式のデータに整えるとやりやすいかもしれません。

できれば、グラフの色やマーキングなどのみやすさについても、徹底的に検討して、いいグラフにしてみてください。

練習問題4-1

日ごとの売上合計を折れ線グラフにすること。

練習問題4-2

担当者ごとの総売上金額を円グラフで示すこと。

練習問題4-3

担当者ごとの売上金額の棒グラフを作成すること。ただし、その中での顧客ごとの売上もグラフ化したいので、積み重ね棒グラフにすること。棒全体の高さが、担当者ごとの売上になるグラフをまず1つ作る。そして、棒全体の高さが特定顧客に対する売上高になるグラフも作成すること。

練習問題4-4

一件一件の売上金額のデータをもとに、ヒストグラムを作成せよ。つまり、いくらからいくらまでの売上が何件という一覧表を作り、それをもとにグラフ化する。

もちろん、自分で式を書く方法と、分析ツールを使った方法の両方を行うこと。

 


解答

(以前に作った解答なので、データが違います。やり方をこちらでチェックしてください。)

練習問題4-1

日ごとの売上合計を折れ線グラフにするとは言っても、ちょっと簡単ではありません。4回目の講義で最初に言ったように、うまくグラフ化しやすいようなデータを得たいわけです。ちょっとテクがいります。次のようにやってみましょう。

元データを日付で並べ替えます。

データメニューの集計を呼び出し、グループの基準を「日付」にして、金額の合計を求めます。

アウトライン表示の部分の「2」のボタンをクリックすると、画面には集計結果だけが表示されるようになります。これは、間の詳細なデータを表示している行が、単に非表示になっただけです。ここで、まずデータ全体を選択します。このままでは、見えていない、2〜7行目なども選択していることになります。

ここで、Alt+; というキー操作をします。すると、見えているセルだけが選択されます。表示が微妙に変化していることに注意しましょう。

コピーをします。

別のシートに移動し(ない場合にはあらかじめ作っておくか、この場で用意する)、ペーストします。ここでは、日付と金額の間にある列を全部削除しました。

日付と金額のセルが並んでいるので、後はグラフを書くだけです。データの範囲を選択して、グラフウィザードでグラフを作成します。

とりあえず、こんな感じでしょうか。

練習問題4-2

前の問題と基本的には同じなのですが、集計のグループが違うなど、そこは自分でやってみてください。

ただし、元データで、担当者に振り仮名が設定されている場合と設定されていない場合があり、それらは同じ名前なのに違うグループになってしまうかもしれません。振り仮名を消すという方法もありますが、担当者数人なので、いったん、集計をしてから手作業で同じ名前の担当者の数値を計算して求めたほうが早いでしょう。

練習問題4-3

ピボットテーブルをつくり、そのグラフを作ればいいでしょう。正確に作ってくれるのもそれはそれでいいのですが、出来上がったらいろいろとパラメータを動かしてみてください。

練習問題4-4

まず、J列に図のように、ヒストグラムの見出し項目を入れる

K2:K11を選択する

式として「=FREQUENCY(H2:H460, J2:J11)」を入力する

Ctrl+Shift+Enterで配列として入力する。これで、K列の数値が出てくる

グラフを書く場合、J列が数値なので、そのままだと系列だと思ってしまう。そこで、系列はK列だけになるようにし、J列は項目軸ラベルを使用するように、グラフウィザードで設定をする。設定のポイントとなるダイアログボックスは図に示した。