1999/5/20
電子メールのアカウントに対してメールボックスが1つ割り当てられています。学校でも、mita.cc.keio.ac.jpのアドレスと、slis.keio.ac.jpのアドレスの2つを持っている人も多いでしょうけど、さらにインターネットプロバイダやメールサービスをいくつももっていると、複数のアドレスを使い分けることになってしまいます。
もちろん、Becky!は複数のアドレスの管理ができて、それぞれのアドレスに対してメールの送受信ができるようになっています。こうしたメールソフトが使えて、そうした設定ができるのであれば、それはそれで使い分けることができます。
しかしながら、送受信はかならずしもできるとは限りません。たとえば、メールの送付は一般には制限されており、プロバイダのアドレスの場合、そのプロバイダに接続した状態でないとメールの送信ができないなど、制約があります。これは「SPAMメール」という、一種のいたずらメール送信の足がかりにされないようにする措置です。たとえば、slisのメールサーバーは、外部のネットワークからメールの送信はできません。つまり、プロバイダに接続したとき、slisのメールサーバーを使ってメールを送付することができないというわけです。そこで、次のような設定を行うと良いでしょう。
方法(1)[推奨]プロバイダにPPPで接続して,SLISのサーバからslis宛のメールを読み,発信については加入しているプロバイダのサーバを使用する方法 |
この方法は,SLISのメールアドレスを主に使用している人に有効です。 ただし,プロバイダによってはこの方法が取れない場合があります。もし送信のみのトラブルが発生してどうしようもない場合には,加入しているプロバイダに「SMTPサーバを別のメールアドレスからの発信に使ってもよいかどうか」という問い合わせをして確認してみてください。 この方法の場合,単純にメールソフトの LAN環境設定に相当する部分を以下のように指定してください。
POP3サーバ名 : mail.slis.keio.ac.jp 卒業時には,登録すれば別のアドレスに対して転送することを行いますので,この方法でも大きな問題はないかと思います。自宅から発信する場合には,Cc:に自分のアドレスを記入しておき,振り分けでそれらを送信簿に分けられるようにしておけば,自分の送信記録も大学と自宅で間違うことはありません。 |
一方、複数のアドレスを登録しておいた場合、各サーバーいちいちチェックするというので、場合によっては時間がかかってしまうこともあります。
そこで、メインに使う1つのアドレスを決めておき、そのアドレスにメールを転送するという方法を使うと便利なこともあります。状況に応じてこうした使い方もできるようになっておきましょう。
方法(2)各自が所属しているプロバイダやパソコン通信の提供するメールアドレスに対してSLISに届いたメールを転送する |
方法としては,.forward を各自のホームディレクトリに作成し,その中身を
\hoge,hogehoge@mix.ne.jp のように指定すればよい。最初のhogeはアカウント名だけを入力し、カンマで区切って転送するメールアドレスを記述する。最初の\は循環しないようにするための設定で、いちおう付けておくように。この方法だと、slisのメールボックスにはメッセージは残る。 さらに、.forwardの中身を、単に転送メールアドレスだけにすると、slisのメールボックスにメールを残さずに、別のメールアドレスに転送するには、単にそのアドレスだけを記載すればいい。 ただし,作成時にcr, lf, Ctrl+Zがはいらないようにして注意させてください。 この方法は,SLISのメールアドレスではなく各自の加入しているプロバイダのメールアドレスを主に使用している人に有効です。 もし,SLISのアドレスを主に使用する人でこの方法を取る人は,メールソフトのReply-To:の設定にslisのアドレスを指定してください。 ただし,その他のメール受信数に制限があったり転送エラーが頻発するプロバイダやパソコン通信ネットワークに対して転送設定がされていた場合,エラーの発生状況によっては予告なしに転送を中止することがありますので注意してください。 |
この方法のややこしいところは、「ホームディレクトリに.forwardという名前のファイルを作る」というのをどうすればいいかということです。もちろん、いろいろな方法がありますが、次のような方法が手軽かと思います。
間違えたら、再度、echo…を実行すれば、書き直すことができます。ほかに、テキストファイルを作ってftpで転送するなどの方法がありますが、たぶん、telnetが使えれば、上記の方法がいちばん手軽です。この方法は、UNIXサーバーでないと有効ではなく、設定を変えていたりするとだめかもしれませんが、たいがいは大丈夫です。
「情報検索基礎II」のプリントにある「11.Search Engineの使い方」を参照してください。
検索語句を与えて、その語句を含むページのアドレスを一覧するようなサービス。通常は無料で使える。以下のような形態があります。
あるページに含まれているキーワードを、サーチエンジンは管理しています。1つの方法は、それを手で入力することで、ディレクトリ型では基本的にその方法が採用されています。そうやっていれば…という仮定はありますが、ページの内容を見て、人間の判断で適切なキーワードが割り当てられているということが期待できます。
また、Webページ自体にキーワードを記述することができます。そのキーワードを取り出して、サーチエンジン側に登録しておくということができる場合もあります。具体的には、ヘッダーセクションに「<meta name="keywords" content="大学,文学部,図書館,情報">」というタグを入れておきます。これを見てくれるサーチエンジンもあるが、必ずしもそうではないことも認識しておく必要があります。
一方、ロボット型の場合は、一般にはページの内容を自然言語処理を行って分析して、重要なキーワードだけを取り出してそれを記憶管理しています。その場合、たとえば、Hタグを手がかりにするなど、サーチエンジンごとにいろいろな工夫をしている模様です。ただ、そのあたりは重要なノウハウなので、詳細はあまりわかりません。
検索語句に気をつけることは言うまでもありません。たとえば、「ジャイアントパンダの再生産」というテーマでは再生産ではなくて「飼育」や「出産」という語を使わないといけない、かもしれません。つまり、直接的なキーワードだけでなく、その類義語や関連する語句も含めてみるなど、多角的な検索をするということが必要になります。
検索語句を与える場合、一般にはその語句を空白などで区切って書き並べる方法が取られます。通常は、それによって、いずれかの語句を含むページを一覧します。また、最近は、検索語句自体を自然言語処理をして意味のある語句に分けるので「日本の政治化の贈収賄」というような検索語句の入力ができます。このあたりはサーチエンジンごとに事情は違います。
また、語句の指定のとき、「すべての語句を含む」ことを意味するANDや、「いずれかの語句を含む」ことを意味するORのような条件指定を行うことで、より的確にページ検索をすることも検討する必要があるでしょう。
AND | OR | NOT | その他 | |
Yahoo(エキスパート検索) | A*B | A+B | A#B | ()も使える |
goo | A AND B | A OR B | A AND NOT B | ()も使える。ページ上の機能を使うほうが便利 |
Infoseek | A AND B +A +B |
A OR B A B |
+A -B | title:なども使える |
また、サーチエンジン自体の選択も重要です。サーチエンジンごとの癖や充実度、ヒットしやすさなどを、常日頃からチェックを怠らないということに尽きるでしょう。進歩の早いインターネットの世界だけに、検索結果自体、毎日変わる可能性がありますし、サーチエンジンのシステム自体も変化します。以下に、おおまかにまとめておきます。
Yahoo | 利用者が多い。キーワード検索はできるが、自然言語検索はできない。絞られているが、網羅性は薄い。カテゴリー優先で検索される。そのページの要約文に対して検索をしている様子 |
goo | 自然言語検索はほとんどだめで、キーワード式を使う。かなりたくさん検索されるため、キーワードに工夫が必要。しかしながら、当たるという意味ではかなり当たる |
Infoseek | マニアック検索として、検索条件をWeb画面でいろいろに指定できる。自然言語を検索語句に指定できることになっているが、私見ではあるが、あまりあたりが良くないと思う |
ライコス | 検索語句に自然言語が使える。やはりかなりの数の検索結果が得られる |
WebCrawler | 海外のサーチエンジンの1つ。かなり当たりがいいような気もするが、どちらかといえば、大量に結果を出す系 |
テーマによっては、日本のサーチエンジンだけでなく、海外のサーチエンジンを使うとよいでしょう。また、サーチエンジン自体を検索するのにサーチエンジンを使うという手もあります。
最近では、いくつかのサーチエンジンに対してそれぞれ検索処理をさせ、その結果を統合して示してくれる「メタサーチ」というサービスもあります。一般には、Webページでそういうサービスがなされていますが、Macintoshのように、OSでそういう機能が使えるようになっていることもあります。
以下の検索課題のうち、3つ以上について実際に検索を行い、その結果を報告せよ。主な情報源となったページへのリンクと、結論を簡単に述べるだけでよい。報告は、課題提出のページを使うこと。(すべてのテーマについてやってみることが望ましい)