Windowsと共存

MacintoshユーザーがWindowsを使って何が悪い? シェアの高いWindows、みんなが使っている…、理由は何でもかまわないでしょう。Windowsだってそれなりに使えるOSです。Macintoshだって秘密結社や宗教じゃあるまいし、「裏切り者扱い」もいかがなものか。Macintoshを使い始めた理由を忘れていないだろうか? グラフィックス中心のインタフェースで使いやすい、アプリケーションが豊富にある…。その理由は現在のWindowsにあてはまるのじゃないでしょうか。

それでも、Macintoshをメインに使ってWindowsと併用するとなれば、いろいろな問題が目につくでしょう。そういったところを何とか解決したいものです。



MS-IME98を「JISキーボード」ライクに使う


ATOKを使っているユーザーも多いかもしれませんが、標準品のMS-IMEを使っている人も多いでしょう。最初から組み込まれているので何と言っても手軽です。Word98、そしてWindows98に標準添付されるIMEであるMS-IME98は、従来製品から改良されて、キーアサインがカスタマイズできるようになりました。これまでは、ユーティリティなどを使っても、どう転んでもJISキーボード的には使えなかったのですが、MS-IME98では何とかアサインができます。

以下、106キーボードでの方法を示します。ひらがなキーをJISキーボードのかなキー、無変換キーをJISキーボードの英数キーとなるように割り当てを変更します。こうすれば、

というJISキーボードライクな変換作業ができるということです。次のように、キーサインを変更します。

  1. MS-IME98のプロパティを表示します。コントロールパネルの「キーボード」で、「言語」の見出しを選択し、MS-IME98の項目を選択して「プロパティ」ボタンをクリックします。
  2. プロパティ編集ダイアログボックスの「全般」の見出しを選択します。そこに、「詳細設定」という記述が下の方にあり、その右のボタンをクリックします。
  3. 「Microsoft IME 98詳細プロパティ」ダイアログボックスが表示されます。「キー設定」という見出しを選択すると、ここでキー割り当ての変更ができます。
  4. いちばん左の列で「無変換」を探します。そのすぐ右の列(「入力/変換...」と表示された列)をダブルクリックします。「機能選択」ダイアログボックスが表示されるので、「IME-オフ」を選択します。そして、OKをクリックします。
  5. 同様に、いちばん左の列で「ひらがな」を探し、そのすぐ右の列の部分をダブルクリックします。こちらは「IME-オン」を選択します。
  6. OKボタンをクリックして詳細プロパティを確定します。
  7. OKボタンをクリックして、MS-IMEのプロパティを決定します。
  8. OKボタンをクリックして、キーボードのプロパティウインドウを閉じます。

以上の操作で、まったくJISキーボードとは同じとは行きませんが、通常の入力形態では概ね同じような操作感で、Windowsでも漢字入力ができるでしょう。若干違うのは以下のようなポイントでしょうか。


1998年6月4日


 
Virtual PCのでWindows98を使う
起動フロッピーでCD-ROMを利用できるようにする


7月25日にWindows 98の日本語版が予定通り発売されました。夜中に秋葉原に行くのもなんだけども、やっぱり仕事で必要なので速攻で製品版が欲しかった私は、近所のローソンに注文しておいた。さすがに、7月25日の未明に取りに行ったらちゃんと入庫していた。ただし、\13,700と秋葉原価格よりもちょっと値が張ってしまいました。

それで、Windows 98と言えばやはり「Virtual PC Ver.2.0」ですが、Windows 98は通常通りセットアップ(Windowsはインストールじゃないんですよ)できます。特に留意することはありません。ほとんど問題なく行くようです。朝日パソコンの別冊の仕事で、プレビュー版やらベータ版やら、いろんなバージョンで試してみましたが、問題が出たことはありません。Virtual PCは実行は遅いのですが、ハードディスクはMacintoshのファイルなので、気軽に差し換えることができます。いろんな条件でセットアップしないといけなかったので、Virtual PCは重宝しました。

もちろん、セットアップ時の画面ショットは全部Virtual PCで撮影しました。Mac OSのCommand+Shift+3の機能を使って撮影しました。そのため、Windows起動や再起動の場面までばっちりと撮影できたという次第です。後処理も、GraphicCoverterで一気にできるし、Windows 98を使いながら、Mac OSの良さを最確認したりして(笑)。

ところが、少し問題が出てきました。Windows 98が作成する起動用ディスクは2枚組になったのですが、フロッピーで起動してもCD-ROMドライブがしっかり使え、Windows 95に比べて便利になっています。フロッピーで起動後、Cをハードディスクとすると、通常は、DドライブにRAMディスクを確保して、MS-DOSコマンドのいくつかをそこにコピーします。そして、EドライブをCD-ROMにします。IDEとSCSIの両方のドライバを備えており自動判別するので、特殊な機材を使っていない限りは、フロッピーで起動してCD-ROMが使えます。だけども、Virtual PCはやっぱり“特殊”なんでしょうか。そのフロッピーで起動しても、CD-ROMは使えないのです。

そこで、フロッピーでVirtual PCを起動しても、さらにCD-ROMが使えるようにする方法を見つけました。たぶん、現状では、Windows 95が起動できるようになっているはずです。その状態でアップグレードとしてWindows 98をセットアップし、セットアップ時に指定通りに2枚の起動ディスクを作っておきます。そして、その起動ディスクの1枚目にあるconfig.sysファイルを、以下のように書き加えを行います。書き加えた行は太字にしてあります。もちろん、面倒なので(おっと…)、Jeditなど、Mac OS側で作業をしましょう。

[menu]
menuitem=CD, Start computer with CD-ROM support.
menuitem=VCD, for Virtual PC only, Start with CD-ROM support.
menuitem=NOCD, Start computer without CD-ROM support.
menuitem=HELP, View the Help file.
menudefault=CD,30
menucolor=7,0
 
[CD]
device=himem.sys /testmem:off
(中略)
device=aspicd.sys /D:mscd001
 
[VCD]
device=himem.sys /testmem:off
device=cdrom.sys /D:mscd001
 
[NOCD]
device=himem.sys /testmem:off
(以下同)
 

そして、Virtual PCのWindowsシステムを起動し、CドライブにあるCntxフォルダ内にあるCDROM.SYSというファイルを、1枚目の起動ディスクにコピーしておきます。以上の作業でOKです。

フロッピーで起動すると、以下のような画面になります。「2」の選択肢が、config.sysに追加したもので、もちろん、「2」「return」とキー操作をすると、フロッピーによる起動が行われて、Macintoshに内蔵されたCD-ROMが使える状態になります。こうして改造した起動用フロッピーは、Virtual PC専用ではなく、通常のデスクトップ機の起動にももちろん使えます。


1998年7月28日