タイトルサンの新アーキテクチャはOS機能を持たない端末カテゴリーUNIX, 業界動向
作成日1999/9/20 17:27:49作成者新居雅行
サン・マイクロシステムズより「Sun Ray Hot Deskアーキテクチャ」が発表された。米国ではすでに発表されているが、日本でも発表と同時に出荷が開始された。クライアントに利用する「Sun Ray1エンタープライズ・アプライアンス」は、OSを持たない端末で、非常にユニークなデザインをしている。併せて「Sun Rayエンタープライズ・サーバ・ソフトウエア」を、サンのエンタープライズ・サーバーで稼動させることで、利用できる。アプリケーションの実行などはすべてサーバーで行い、その結果の画面表示やキー入力、マウス操作だけをアプライアンス(端末)が行うという形態だ。Windows Terminal Serverなどと基本的には同様な形態であるが、Sun RayはOSすら一切持たないマシンであるということが特徴だ。また、スマートカードによるユーザー認証を行い、カードを差し込むと即座にサーバーとのセッションが再開されるなど、多人数で端末を使い分ける場合の機能なども折り込まれている。サーバーではSolarisが稼動しており、端末からはSolarisのアプリケーションを実行して利用できることになる。また、別途用意したWindows NTサーバーを利用して、Sun Ray1をWindows Terminailとしても稼動させることもできる。またMetaFrameの利用もできるようになっている。同社ではJava OSあるいはJava StationとしてThin Clientを推進して来たが、Sun Rayはこれを置き換えるというものではなく、用途に応じて提案して行くという考えのようだ。

Sun Rayのクライアントは、サーバーで実行したアプリケーションの実行結果の画面だけを表示するようなものだが、サーバーとクライアントの主としたやりとりは、UDPベースで行われている。初期化にはDHCP、認証にはTCPを使う。サンはSun Rayのクライアントを別セグメント化することを推奨しているが、サーバーの1CPUあたり、10〜20台のクライアント利用ができると見ている。サーバーとクライアントの間のプロトコルを公開することによって、アプライアンス(端末)がサードパーティよりリリースされるという可能性もあるという。

Thin ClientからさらにOSのない端末(古い用語で言えば、ダム端末)という方向性まで出て来たことになる。近年は分散処理からむしろ集中処理へと向かう流れがあり、その最先端の製品の1つと言えるだろう。Windows Terminalとの競合製品になるが、サンは安定性などの点で優位であることを強調した。端末は、キーボードとマウスを入れて、\58,000という価格が示されている。

Javaコンピューティングを語る時、Java OSなどのThin Clientが1つのキーワードになっていたものの、Java OSはIBMの開発打ち切りなども含めて、デスクトップ環境でのJavaがまた1つ遠のくという見方もできなくはない。しかしながら、Sun Rayベースのデスクトップアプリケーションは、実質的にはサーバーで動くアプリケーションとなる。つまり、Javaのアプリケーションがサーバーで動くと見ることができると、アプリケーションの実行環境を集中管理することができ、管理しやすい環境で利用できるという見方もできる。
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