タイトルCodeWarrior Pro5.2へのアップデータを配付開始カテゴリー開発ツール, CodeWarrior
作成日1999/10/5 12:21:30作成者新居雅行
MetrowerksのCodeWarriorがPro5.2へとバージョンアップした。ほぼ1か月ごとに、バージョンが0.1ずつ増加している。位置付けはメンテナンスリリースだが、多くのツールがバージョンアップされている。ただし、修正ポイントでは大きなものはなく、バグ修正中心のアップデートと考えてよいだろう。

まず、IDEはVer.4.0.2となったが、修正点は少なく、jfrmファイル(JavaのRADのフォーム管理ファイル)で読み込んだJARファイルを相対パスで管理できるようになったため、プロジェクトを別のパソコンに移動しての作業でのトラブルが減るなどが主な変更点だ。コンパイラやリンカなども、Ver.2.3.1となった(Pro5.1まではVer.2.3であった)。基本的にはバグ修正が中心だが、C/C++コンパイラではISO C++ Section 16.8の既定義マクロ"__cplusplus"のサポートや、Secition 2.5の代替えトークンのサポートなど言語定義に基づいたアップデートや、さまざまなpragmaに対応するなど機能が増えている。"#pragma gcc_extensions on"によって、構造体や配列に対する初期化値を変数でも指定できるようにもなった。PowerPCコード生成でもconst変数を書き込み処理がなされない位置に置くようにする必要があったり、レジスタの扱いなどに変化が見られる。また、Javaのデバッグ作業がより高速になるようにもなったとしている。

いずれにしても、大きな変化はないアップデートである。リリースノートのみが以下のページからダウンロードできるので、変更点が自分の作っているプログラムに関係しないかどうかをあらかじめチェックしておくのもよいだろう。なお、ライブラリを含むものと含まないものが配付されている。含まないものを利用する場合、アップデート後にライブラリを自分でビルドしなければならないが、そのやり方はリリースノートとして配付されているファイルに記載されている。ライブラリを含まないアップデータでも13MBあまり、含むものは25MB近くある。アップデータは、Mac版とWindows版がそれぞれ用意されている。10/1にアップデータが公開されているが、執筆時点ではサーバーレスポンスが悪く、ダウンロードに非常に時間がかかっている状態だ。以下のリンクは、ライブラリを含まないMac版のアップデータのページである。

日本のメトロワークスのページには、Pro5.2だけでなくPro5.1のアップデータもまだ掲載されていない。以下のページのアップデータは英語版のCodeWarriorに対応するものなので、日本語版でCodeWarriorを使いたいユーザーは基本的にはアップデートしない方がいいだろう。

関連リンクCW Pro 5.2 Factory Update for MacOS w/o libraries