タイトルクライアントでもダイナミックにドメイン名を割り当てるサービスカテゴリーサービス
作成日1999/10/5 23:59:44作成者新居雅行
Webサーバーに接続するときなどのドメイン名は、ネットワーク管理者が決めたものを教えてもらって使うだけ・・・というのが常識だが、「Dynamic DNS Network Services」を利用すれば、IPアドレスの変化する自分の手元のパソコンに対しても、ドメイン名を割り振ることができる。また、社内のネットワーク管理者をわずらわさなくても、ドメイン名を持つことができるとも言える。しかも、このサービスはボランティア/アドバイタイズベースで運営されていてサービスの利用は無料だ。ドメイン名は、「XXXX.dyndns.org」(XXXXの部分を任意に指定できる)が代表的だが、他にいくつかのトップドメインが用意されている。その意味では「サブドメインを任意に取得できるサービス」と言うのが適切かもしれない。ただ単にドメインが得られるだけでなく、任意のIPアドレスに割り当てることができるのである。さらに、ドメイン名の登録ではMXレコードの登録までできるので、メールの受付までもできてしまう。

ある登録した一定のドメイン名を、そのつど変わるIPアドレスに対応させるのがこのサービスのポイントとなる。IPアドレスの通知にはいろいろな方法があるが、いちばん手軽なのは専用のクライアントソフトを起動時に立ち上げることだ。クライアントは各種プラットフォームのものが作られており、以下のアドレスに一覧がある。Mac版のものとしては「Mac DynDNS Client」や「Dynamo」がリストからみつかる。
http://www.dyndns.org/freedyn/clients.shtml
なお、これらのクライアントでは、マシンのIPアドレスを取得して、それをDynamic DNS Network Servicesのサーバーにある規定のCGIを呼び出して登録情報を更新するということを行っているようだ。

たとえば、ダイアルアップユーザーがてれほーだい時間帯だけ、自分のうちのサーバーをWebサーバーにして公開したいような場合、このサービスを利用すればドメイン名を持つことができる。社内ネットワークでも、自分の使っているパソコンにカメラをつなげて仕事中の自分の顔をWebキャストしたいというような場合にも、やはり一定のドメイン名を告げてアクセスしてもらうことが可能だ。DNSはこのサービスにたよって内部ではもういらないとしてしまうこともできるかもしれない。サーバーにはドメイン名があってもクライアントにはドメイン名がないという常識を覆すサービスとしてちょっと気になるサービスだ。Web共有を使って自分のパソコンで情報提供したいユーザーは触手が動くのではないだろうか。
関連リンクDynamic DNS Network Services