Mac OS 9には、HFS+APIという新しいファイル処理のシステム機能が加わっている。この機能を使うと、HFS+の特徴を十分に出すことができ、UNICODEで255バイトまでのファイル名で処理することができる。ただし、既存のアプリケーションは従来のファイル処理機能を使うため、31バイトまでの制約は残る。Finderも同様で、通常使う上では31バイトの制約は今後も残ることだろう。
しかしながら、もう少し待てばHFS+APIを使うアプリケーションが登場する。Mac OS Runtime for Java(MRJ)の次期バージョン、Ver.2.2のJavaコンパイラ(javac)などが、HFS+APIを利用するようになっていることが、MRJのメーリングリストで明らかになった。Javaのソースファイルやコンパイル結果のファイルは内部クラスのサポートを機に、31バイトを超える長さになるものが一般的になっていたため、Javaのプログラム開発はMac OSではいろいろと制約があった。その制約をHFS+APIを使って解決するというのが、MRJ 2.2での「ロングファイル名対応」の実態だったわけだ。なお、現在MRJ 2.2ea2が配付されているが、Mac OS 9では使わないようにとの指示がある。たぶん、次のEA版くらいで実際に利用できるようになるものだと思われる。