タイトルアドビのレタッチソフトに新展開、フリーとオンライン展開カテゴリー各種プロダクツ
作成日1999/10/12 12:11:12作成者新居雅行
アドビシステムズ社は、Photoshop LEおよびActiveShareを日本でも発表した。レタッチソフトはプロ向けのPhotoshp 5.5、コストパフォーマンスのPhotoshop LE、手軽に気楽に写真加工を行うPhotoDeluxに加え、完全に初心者に対応したAcitiveShareの4製品となった。セグメントごとに、これらの製品を売り込む。10月12日に発売されるPhotoshop LEは、パソコンを使いこなしているユーザーやあるいは安価に高機能なレタッチが欲しいビジネスユーザーを中心に売り込む。従来からスキャナなどにバンドルしていたLEと同等の製品であるが、バージョン的には新しいものだそうだ。Photoshopに比べて、プロ向けのカラーの機能やWeb関連などが省かれており、オープンプライスだが、\15,000程度で販売される予定だ。パッケージはWindowsとMac OSのハイブリッドタイプだが、WindowsとMac OSの2台のパソコンにインストールするのはかまわないそうだ。

「Adobe ActiveShare/ActiveShare.com」はWindowsのみの対応だが、極めて特徴的なのでその内容をお届けしたい。このソフトの特徴は、無償であることと、オンラインサービスと連動しているということである。機能的に見れば、デジカメから画像を簡単に取り込み、アルバムを作るソフトがActiveShareであり、レタッチ系の機能は回転や明るさなどのごく基本的なものしかない。
まず、1つの特徴は無償だということだ。2000年1月までアドビ社のページよりダウンロードできる。その後は2500円で販売するが、意味的には実費程度ということで、デジカメなどに積極的にバンドルを働きかけるということ。サポートはオンラインで行われる。
もう1つの特徴は、ActiveShare.comというオンラインサービスと一体化したソフトだと言うことだ。米国で人気のeCircleという、バーチャルコミュニケーションサイトがある。そこでは限られた人だけがアクセスできるサイトを無償で構築でき、そこにデジカメ写真やファイルなどをアップロードして、家族や仲間内などでたとえば旅行写真を共有できるという仕組みを提供する。ActiveShareからは、そのサイトへ、ボタン1つでデジカメ写真をアップロードできるActiveShare.comとして日本語でのサービスも、これにあわせて開始される。
コンシューマ市場の広がりは言うまでもないが、その市場へ投入する商品の値段設定は悩まされるところだろう。そのような状況で、事実上フリーであるActiveShareが登場したが、オンラインサービスへの集客と、より上位ソフトを購入するつかみを得るという意味ではアドビシステムズ社にとってはメリットとなるのだろう。価格崩壊という意味では、1つの転機とも言える。
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