タイトル【Mac OS 9シリーズ】起動時のマウントは「サーバ」フォルダカテゴリーMac OS 9, Mac OS 9
作成日1999/11/3 17:7:8作成者新居雅行
AppleShare関連のことと、Mac OS 9での新しい機能などについて、説明をしよう。AppleShareは、Mac OSでのネットワークを通じたファイル共有を行うプロトコルだ。Mac OS、Mac OS X Server、AppleShare IPなどにAppleShareサーバーとなる機能がある。AppleTalkプロトコルをベースにしたAppleShareと、TCP/IPベースのAppleShare IPという2種類があり、もちろん、後者はインターネット経由のファイル共有も可能である。Mac OS 9ではAppleShareだけでなく、AppleShare IPのサーバーになることもできるようになった。「ファイル共有」コントロールパネルに、TCP/IP経由でのファイル共有機能を利用するかどうかを指定するチェックボックスが加わっている。

AppleShareクライアントで、公開されているサーバーのフォルダをマウントするには、次の2つの方法がある。

  • アップルメニューの「セレクタ」を開き、AppleShareのアイコンを選択して作業を行う
  • アップルメニューの「ネットワークブラウザ」を呼び出すと、AppleTalkというグループにサーバー一覧が出てくるので、そこから選択して作業を行う

いずれの場合も、サーバーを指定し、アカウントやパスワードを入力する。キーチェーンに登録していれば、パスワード入力などは省略されるか、あるいはキーチェーンのパスワード入力が必要になる。その後、マウントする公開フォルダを選択したりするプロセスが入る。ここまでは、Mac OS 8.Xまでと同様だ。セレクタから作業を行った場合、起動時にマウントするというオプションを選択できるが、その場合、名前やパスワードはキーチェーンに保存されるようになった。自動的にマウントするようにしておくと、起動時にキーチェーンのパスワード入力を行う必要がある。
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一方、AppleShare IPのサーバーをアクセスしてマウントする方法としては、次の2つの方法がある。

  • アップルメニューの「セレクタ」を開き、AppleShareのアイコンを選択する。そして「サーバーのIPアドレス」ボタンをクリックして、サーバーのドメイン名かIPアドレスを入力して接続する。その後は、AppleTalkベースの場合と同様。
  • アップルメニューの「ネットワークブラウザ」を呼び出し、「サーバーへ接続」の機能を利用する(以下に説明)

前者の方法は、従来から利用できる方法だ。これに加えて、Mac OS 9ではネットワークブラウザからアクセスすることができるようになった。手順としては、次のようにすればよい。図に振った番号と対応させてある。
1. ネットワークブラウザの一番左のアイコンをクリックし、「サーバへ接続」を選択する。
2. 接続するサーバーのドメインやアイコンを指定する。
3. 必要なパスワード設定を行う。サーバーに対するパスワード入力、あるいはキーチェーンに対するパスワード入力を行う。
4. ネットワークブラウザに、AppleShare IPによってアクセスしたサーバーでの公開フォルダが一覧されている。ダブルクリックすれば、マウントできる。
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ここで、AppleShare IPサーバーを指定するのに「afp://ドメイン名」という記述を利用している。つまり、TCP/IPのプロトコルが「afp」のURLで指定している。Mac OS 9をサーバーとしている時、このURLは「ファイル共有」コントロールパネルに表示されるはずだ。

ところで、起動時にマウントするという設定は、従来のシステムでは、AppleShareクライアントがどこかに保存していたため、設定には必ずセレクタで作業をしなければならなくなった。しかしながら、Mac OS 9では起動時にマウントするプロセスが変更されている。システムフォルダ内に「サーバ」フォルダがあるが、ここに、起動時にマウントするボリュームのエイリアスが入れられるようになっている。セレクタで設定をすると、自動的にこのフォルダに「ボリューム名・サーバ名」のエイリアスが作られる。
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もし、起動時にマウントするという作業を解除したい場合には、このフォルダからエイリアスを削除すればよい。また、単にマウントするボリュームのエイリアスがこのフォルダにあればいいのであれば、セレクタで作業をしなくても、起動時にマウントする設定が可能だ。いったん何かの方法でマウントしていれば、そのエイリアスをFinder上の作業で作れば良い。
この「サーバ」フォルダは、「起動項目」にマウントしたボリュームのエイリアスを置くのと同じではないかと考えるかもしれないが、違いはある。「起動項目」にエイリアスを置くと、必ず開かれてウインドウが表示されてしまう。「サーバ」フォルダにある場合には、単にマウントするだけなのである。
「サーバ」フォルダのメカニズムを考えれば、「ボリュームを起動時に自動的にマウントするように設定する」という機能のユーティリティも簡単に作成できる。以下のリンクは、そのためのアプリケーションをAppleScriptで作ったものだ。ドラッグ&ドロップした項目のうち、ファイル共有によってマウントされているボリュームに対して、そのエイリアスを「サーバ」フォルダに作る。エイリアスを作った場合には、ダイアログボックスでメッセージを出す。なお、「サーバ」フォルダにすでに同じ名前のエイリアスがある場合の動作などまでは考えてない。MDOnlineの購読者の方なら利用はもちろんだが、改造やソースコードの流用などは御自由にされてかまわない。
figs/macos9/06/setMountAtBoot.sit
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