タイトル【Mac OS 9シリーズ】マルチユーザ機能を使う(2)カテゴリーMac OS 9, Mac OS 9
作成日1999/11/8 15:48:4作成者新居雅行
 ちょっとしたことだが、マルチユーザでログオンするときにパスワードのダイアログボックスで気が付いたことがあるので記しておこう。ユーザを選択した後、通常はパスワードの入力ダイアログボックスが表示される。このダイアログボックスでキータイプしてOKボタンをクリックするとそれでいいのだが、パスワードを間違えた場合、普通はどうするだろうか? パスワードの入力ミスは画面に目に見えないだけに、何回かdeleteキーを押して全部クリアしないだろうか? Mac OS 9では、何文字入力されていても、deleteキー1つでパスワードが全部クリアされ、最初から入力できるようになっている。細かなところだが、すばらしい配慮だと思う。
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 所有者で利用している時に「マルチユーザ」コントロールパネルで利用者の設定ができる。利用者のタイプを「制限付き」「パネル」にしていると、詳細設定での「アプリケーション」のタブが利用できるようになる。はじめてこのタブを開く時には時間がかかるかもしれない。ここで、その利用者が利用できるアプリケーションを設定することができる。
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 図ではすべてのアプリケーションを利用できるようにしたが、ここで、Acrobat 4.0だけを使えるようにして、そのユーザでログオンしてみた。ここではユーザ名「bird」でログオンしたが、書類保存用のフォルダのエイリアスがユーザ名と同じ「bird」という名前でデスクトップにある。併せて、「birdの項目」というフォルダのエイリアスがあるが、ここには、利用可能に設定したアプリケーションのエイリアスがある。従って、アプリケーションの起動は、結果的にはこのフォルダを開いてダブルクリックすればOKだということだ。
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 ここで、Acrobatにしかアクセス権を与えていないため、別のアプリケーション、たとえばSimpleTextを起動してみる。SimpleText文書をダブルクリックすると、次の図のように、起動できないことがメッセージで表示される。
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 利用できるアプリケーションを制約できることで、使えるアプリケーションを限ることができる。安全性という面ではいいかもしれないが、まじめに設定するとなると、非常にやっかいかもしれない。上記のようにAcrobatしか実行できないユーザはインターネットさえ見ることができない。ブラウザやメーラが起動しないからだ。こうした一般的なMac OSライクな環境を制約付きで実現するのはかなり面倒だと思われる。
従って、現実的な設定としては、たとえば年齢層の低い子供向けに、ほんとに2、3種類のアプリケーション程度を起動するような場合が1つだ。ゲームなど利用できるソフトが限られるのならこの方法が有効だ。さらに別の機会に紹介するが「パネル」利用者にしておけばもっとスムーズに使えるだろう。
 一方、別のやり方としては、いったんすべてのアプリケーションを使うように設定をする。「すべてを選択」ボタンをクリックすればいいので簡単だ。そして、使わせたくないアプリケーションのチェックボックスをはずすという使い方だ。たくさんのアプリケーションを利用できるようにするために、いちいちチェックをしていくのでは面倒だが、このやり方なら現実的だろう。
 いずれにしても、アプリケーション選択は所有者まかせになっている。特定のフォルダに分けておいて、フォルダ単位で利用の可否を設定できるなど、設定手法に工夫が欲しいところでもある。

 利用者のフォルダ内はどのように構成されるのだろうか? 本来はこの疑問に詳細に答える情報がアップルから出ていてほしいところだが、まだまだ断片的だ。だいたい次のような動作は動かしてみれば分かるところだ。利用者を定義した段階では、フォルダも何も作られない。そのユーザで初めてログオンをしたとき、次のようなダイアログボックスが表示される。少し時間がかかっているのは自分用のシステムフォルダを構成しているからだ。つまり、この段階で「利用者」フォルダ内の自分の名前のフォルダが作成されるようだ。
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 このとき「初期設定」フォルダにはファイルが作られる。それは、あらかじめ決められたシステムの動作に必要なものだけがとりあえず作成されるようではあるが、なぜかSnapz Proの初期設定ファイルもコピーされていた。コントロールパネルにSnapz Proがあるからかもしれない。「アップルメニュー」フォルダには、ある程度利用者の「アップルメニュー」フォルダの内容がコピーされるようだが、「最近使った○○」フォルダの中身は空になっている。一方、「機能拡張」「コントロールパネル」など、利用者ごとに用意されないフォルダは、「システムフォルダ」にあるものが使われる。
 おおざっぱなまとめ方になるが、所有者のシステム設定に近いものの、ある意味ではまっさらのシステムと同じ状態で、ユーザは最初にログオンするのである。その後、たとえばInternet Explorerを使うとそのユーザの「初期設定」フォルダに「Explorer」フォルダが作られ、その中にお気に入りなどが管理されるという具合になる。
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