タイトル【Mac OS 9シリーズ】キーチェーン(3)カテゴリーMac OS 9, Mac OS 9
作成日1999/11/16 18:59:34作成者新居雅行
 キーチェーンの普通の使い方は、1つのキーチェーンを使うことだが、いくつもキーチェーンを利用することができる。コントロールパネルの「キーチェーン」を開き、「ファイル」メニューの「新規キーチェーン」(Command+N)を選択すると、名前やパスワードを入れるダイアログボックスが表示され、キーチェーンが作成される。基本的には、「初期設定」フォルダの「キーチェーン」フォルダに新しいファイルが作成される。
 複数のキーチェーンがある場合、「キーチェーンアクセス」を呼び出すと、1つ1つのキーチェーンが別々のウインドウで表示される。そして、「キーチェーン」メニューが増えている。このメニューのいちばん下の項目は、アクティブなウインドウのキーチェーンを、既定のキーチェーンに設定する。言い換えれば、複数のキーチェーンがあるとき、通常の利用ではこの既定のキーチェーンのロックを解除して使うのが基本になるということだ。
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 ただし、キーチェーンの最初のパスワードを入力するときに、どのキーチェーンのロックを解除するかは、ポップアップメニューで選択できる。
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 キーチェーンの項目を選択すると「ファイル」メニューの「書き出し」が利用できるようになる。これを利用すると、その項目のインターネットロケーションファイルを作成する。つまり、このファイルをダブルクリックすると、該当するアプリケーションを起動してサーバに接続などを行うわけだ。作成したキーチェーンの項目を常に利用する場合は、この方法でインターネットロケーションファイルを作成し、たとえば「よく使う項目」などに入れておければ良いだろう。以下は、作成したインターネットロケーションファイルだ。
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 キーチェーンのファイルは、たとえばファイルサーバーにあっても、それのロックを解除して利用することができる。手軽な方法は、コントロールバーの鍵マークのアイコンから「キーチェーンをロック解除する」を選択し、ダイアログボックスで開くキーチェーンとして「その他」を選択して、ダイアログボックスでキーチェーンのファイルを指定すればよい。ただし、その場合は、「初期設定」フォルダの「キーチェーン」フォルダに、指定したキーチェーンファイルのエイリアスが作成される。
 こうした利用方法も一見すると便利かとも思われる。しかしながら、ファイルサーバを利用するためのアカウントは、ファイルサーバ上のキーチェーンに入れておくわけにはいかない。結果的に最初にサーバへアクセスするためのキーチェーンがあって、その後にサーバ上にあるキーチェーンを使うということになる。サーバ上のキーチェーンのロック解除は、必要ならAppleScriptでプログラムを組めばよいだろう。「スクリプティング機能追加」フォルダにある「キーチェーンアクセス」というアプリケーションを利用すればよいだろう。
 しかしながら、ネットワークであちらこちらに移動するような場合にはこうしたキーチェーンの利用も考えられるが、別の意味で管理は増えてくる。ならば、移動先それぞれでキーチェーンを構築するとか、ある程度使い込んだキーチェーンをコピーした方が早いのではないかと思われる。
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