タイトル【Mac OS 9シリーズ】新サービスiDiskを使ってみるカテゴリーネットワーク, Mac OS 9
作成日2000/1/12 9:10:47作成者新居雅行
Appleが北米のユーザ向けに、インターネットを通じたサービスを2000年1月の初頭から開始した。いくつかのサービスがあるが、Mac OSを使っている上で利用できるサービスとしてiToolsがある。iToolsの利用には、まずサイトからインストーラをダウンロードする。250KB余りの小さなアプリケーションだ。そのダウンロードしたインストーラをユーザがダブルクリックして起動し、実際にインストール作業を始める。インストール作業も、Webブラウザを使って行われる。インストール作業中に、ユーザ登録の場面がある。ユーザ登録では、国は米国かカナダしか選択できず、郵便番号や州名をきちんと入力する必要がある。(試用のために、筆者は正しくない住所を入力した。これには問題があるかもしれない。ただし、北米地域以外のユーザも登録してかまわないと書かれた文書もある。)
インストーラによって、iToolsのアカウントが発行される。それが無料の電子メールアドレスになり、また、ファイル保存サービスのアカウントにもなる。筆者の場合は、アカウント名「msyk」で登録したため、msyk@mac.comというメールアカウントがもらえた。このメールは通常のメーラで利用できる。POPサーバ名はインストール時に示されるが、Outlook Express 5に自動的にアカウントを登録するという作業もインストーラが行う。ただ、残念ながら筆者の手許ではこの段階でフリーズしてしまい、実際に登録されるところまでは行かなかった。
このiToolsサービスは、次の4つのサービスが含まれている。

  • EMail:無料の電子メールアカウント。mac.comドメイン。
  • KidsSafe:有害コンテンツをシャットアウト。
  • iDisk:サーバ上にファイル保存スペースを20MB確保。
  • HomePage:簡単ホームページ作成サービス

これらのうち、やはり興味を持つのはiDiskサービスだろう。これについて、詳しく報告したい。EMailはすでに説明したようにインストール時にアカウントが発行されるフリーメールサービスだ。容量は5MBとなっている。KidsSafeはアカウント登録後、ファイルなどをダウンロードしてインストールするようになっている。HomePageはWebサイトで対話的にWebページを作るものだ。

iDiskはAppleのサーバ上に、ファイルを保存するためのスペースを無償でもらえるというものだ。容量は20MBある。その領域を確保するために、Webページから、次の図のようなiDiskの利用者ページに移動する。ここでOpen My Diskボタンをクリックする。
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すると、自分のアカウント名と同じボリュームが、Mac OS 9のデスクトップ上にあらわれる。つまり、AppleShareサーバなどと同様に、iDiskの自分の領域がデスクトップにアイコンとして現れるわけだ。ボリュームの情報を見ると、どうやらK-AShareを利用して作ったサービスのようで、つまりは、TCP/IPベースのファイル共有サービスということになるだろう。
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デスクトップにマウントされたアイコンを開くと、次のように、最初からいくつかのフォルダに別れている。ルートレベルは書き込み禁止になっているため、たとえば、自分用に使うファイルはDocumentsなどのフォルダに入れればいいということになる。Finderでドライブとして見えているので、Finderでのコピーはもちろん、アプリケーションからも保存できるドライブとして利用できる。
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MoviesやPicturesなどは、ムービや画像を入れるためのものだが、単にファイルを保存するだけというのなら、特に意識はしなくてもいいだろう。Sitesはホームページ作成サービスで利用する。いずれにしても、ルートレベルは書き込み禁止になっていてユーザは変更ができない。プライベートはDocuments、パブリックなファイルはPublicという使い分けが基本となるだろう。

ここで、Publicという名前のフォルダは、別のユーザからも参照できる。たとえば、ファイルをたくさんの人に配付するようなときなどに利用できるだろう。WebサイトのiDiskのページの右側に、アカウント名を入れて、ボタンをクリックすると、別のユーザのPublicフォルダ内だけが1つのドライブとしてデスクトップにマウントされる。自分のアカウントのドライブとは区別がつくように、次の図のように少し違う色のアイコンになっている。このアイコンを開くと、直接Publicフォルダ内がウインドウで参照でき、さらに読み込みのみの属性となっている。つまり、他の人に書き込まれたり変更されたりはできないようになっているわけだ。
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自分のアカウントのiDiskボリュームを一度デスクトップに呼び出せば、アップルメニューの「最近使ったサーバ」に項目が作られる。2度目以降は、その項目を選択すればいいが、アカウントやパスワードは残念ながら鍵束には登録できないようになっている。

iDiskボリュームは一定時間使用していないと、自動的にログオフさせられるようになっている。次の図のように、3分前、1分前、切断時にダイアログボックスが出てきて知らせるようになっている。Notification Managerベースのメッセージではなく、ダイアログボックスだ。
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