MRJのメーリングリストで公開された情報によると、1月初旬のMacworld ExpoでのJavaのセッションにおいて、Mac OS XでJava2を利用できるようにしていることが正式に明らかにされた。現在は1.2.2に相当するものを組み込んでいるが、1.3などSun Microsystemsのリリースする最新のJava2環境に追随する予定だ。Mac OS XのDeveloper Preview 3におおむね完全な形で組み込まれるという。 また、Mac OS Xに組み込まれているJava VMは、POSIX(UNIXオペレーティングシステムの規格)をベースにしている。また、AWT(Javaのユーザインタフェース)部分はCarbonを利用した作りとなっている。つまり、標準的なJava環境はCocoaベースで動くわけではない。おそらく、Solaris向けのJava VMをベースに開発したため、こうした構成になっているのだろう。SolarisもMac OS Xも同じBSDをベースにしている。 一方、Mac OS X向けに開発されているJava2環境を、Mac OS 9/8に移植するかどうかについてはまだ決定を下していないということだ。つまり、Java2がMac OS 9では未来永劫使えないという事もあり得るということだろう。Carbonは互換性があるというもののPOSIXベースの部分はMac OS 9には本来存在しない機能だ。従って、Mac OS XのJava環境が整備されても、さらに開発リソースを投じる必要があり、優先順位をアップルがどう考えるかにかかっている。 いずれにしても、言われていたMac OS XでJava2対応は確実になったと言えるだろう。しかし、だとすると、一般ユーザレベルで利用できるのは、2000年夏以降ということになり、Windows環境に2年近い遅れとなってしまう。 |