タイトル | Mac OS X DP3のClassic環境を詳細に説明した文書が公開 | カテゴリー | Mac OSテクノロジー, Mac OS X |
作成日 | 2000/2/22 10:49:20 | 作成者 | 新居雅行 |
Mac OS XでのClassic環境に関する文書「Classic Compatibility Environment v3.1 Release Notes」が公開されている。詳細が分からないことが多かったMac OS Xであるが、この文書を読むと、Classic環境がどのようなものか、かなり詳細に分かる。その意味では情報公開が進んだと言えるだろう。 これによると、MacOS.appとClassic.appという2つの従来のMac OS環境を実現する「Blue Box」が存在する。いずれも、Mac OS 9をサポートし、それ以前のシステムはサポートしない。MacOS.appは、全画面を利用するようなMac OS環境であり、Mac OS X Serverにあるものと基本的には同じものと思われる。一方、Classic.appは、従来のMac OS向けアプリケーションがあたかも1つのプロセスのように稼動できるタイプである。従って、Classic.appを使う場合には、Mac OSのデスクトップは存在しないことになる。Classic.appでも、最初はシステムの起動が行われるが、その後はバックグランドでのサービスとなる。Mac OSのシステムの起動は、初期状態ではイメージファイルにあるシステムを利用する。そのままだと、イメージファイルの内容をMac OS XのFinderからは参照できない。一方、HFSあるいはHFS+のパーティションにインストールしたMac OSから、Mac OS.appやClassic.appを起動することも、設定を変更すればできる。こちらの方が、より使いやすいと言える。 Classic.appベースで稼動するアプリケーションは、Mac OS Xのネイティブのアプリケーションとのドラッグ&ドロップでデータ交換することまでもサポートする予定となっているが、現在はClassic環境同士のドラッグ&ドロップしかサポートしていない。システム環境やメモリ環境、あるいはネットワークについてなど、Mac OS互換環境がどのようなものかについても説明がある。ネットワークはOpen Transportサポートとなっているが、LocalTalkは非対応となっている。 AppleScriptとAppleEventについても書かれており、ClassicアプリケーションからCocoaやCarbonアプリケーションをコントロールできることも書かれている。ただし、プロセスシリアル番号で相手を指定する必要がある。一方、Classicアプリケーションに対してはリプライが返らないことも記載されているが、これらの機能については将来的に改良される予定があるとしている。CD-ROMやリムーバブルドライブはサポートするが、フロッピーはサポートされない。 一部のアプリケーションについての互換性についても記載されており、たとえば、Office98はアップデータをかけないといけないことなども記載されている。 | |
関連リンク | Classic Compatibility Environment v3.1 Release Notes |