タイトルAPPLETタグでJavaアプレットを起動するNetscape 6カテゴリーブラウザ, Java
作成日2000/4/7 14:42:7作成者新居雅行
Netscape 6 PR1がリリースされたが、Javaのアプレットが、APPLETタグで稼動できるようになっている。Mac版の場合、MRJInABoxというプラグインが組み込まれており、このプラグインを通じて、システムに組み込まれているMRJ(Mac OS Runtime for Java)をVMとして稼動させている。Mozilla.orgで開発されていたMRJ Pluginは、EMBEDタグを使ってアプレットを起動させるものだったが、APPLETタグという本来の形式でのアプレット利用ができるようになったと言えるだろう。また、Internet ExplorerはすでにMRJだけをJava VMとして利用しており、Mac OS環境では、Netscape 6、Internet Explorer 5のいずれもが、同一のAPPLETタグで、MRJという同一のJava VMを使ってアプレットを稼動するようになった。ただし、テスト用アプレットで試したところ、Appletクラスに対するsetSizeメソッドは、Netscape 6では適用されてアプレットのボックスサイズが変更されたのに対し、Internet Explorerでは変更されないという結果になった。同じVMでもブラウザによる微妙な違いはやはり留意すべき点であることは変わらない。
Windows版はどうだろうか? Windows版のNetscpa 6は、サンマイクロシステムズのJava2 SEをJava VMとして利用する。PR1のダウンロードと一緒に現在の最新版である1.3.0rc1がインストールされる。Windows版でも、やはりAPPLETタグで、Java2をVMとして実行できるようになっている。一方、Internet Explorer 5はAPPLETタグでは自分自身に組み込まれているJDK 1.1.5レベルのJava VMを稼動するため、Java2 VMを利用するには、Java Plug-Inを使ってOBJECTタグを利用する必要がある。
以上のような状況をJavaの実行環境として、APPLETタグで、OSに組み込まれたJava VMを利用するという方向性があるとすると、Windows版のInternet Explorerだけがその方向性を持っていないことになる。Javaのアプレットがどのような方向性で収斂するのかは予測は付きにくいが、Netscape 6の登場は、Javaアプレットを巻き込んだシステム構築の複雑さを取り除き、よりシンプルにすることは十分に言えるだろう。
なお、Netscape 6とは関係ないが、Mac OS 9.0.4の上で、システムプロパティのos.versionを参照すると「9.4」という文字列が得られる。ちょっと進み過ぎているようだ。
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