タイトル | Microsoft Office 2001が今年後半に登場、PIM機能を搭載しPalmとシンクロ | カテゴリー | アプリケーション, 各種プロダクツ |
作成日 | 2000/4/28 18:36:1 | 作成者 | 新居雅行 |
マイクロソフトは、Mac OS向けのワープロなどをセットにした「Office 2001 Macintosh Edition」について、同社のサイトであるMacTopiaで告知を始めた。2000年の後半に出荷予定で、Office 98以来の2年ぶりの新版となる。時期的に見て、Mac OS Xがリリースされているが、Mac OS X対応かどうか、あるいはCarbon対応なのかは明確にはされていない。執筆時点では、日本のマックトピアでは情報は公開されていない。 新版では、新しい電子メールソフトが新しくなり、さらにPIM(Personal Information Manager)機能が統合される。イメージ的には、現在のOutlook Expressに、スケジュール管理機能や、タスク管理機能、メモ機能を統合したものとなる。また、アドレス帳についても機能の高いものを搭載し、電子メールアドレス管理だけでなくコンタクト先の管理あるいは名刺管理的な機能も持たせる模様だ。このPIM機能を含む電子メールソフトを、Office 2001の「ハブ」ととらえ、Officeのデスクトップ環境の中心に位置付ける。また、Officeの各ソフトウエアとの連係も高めるとしており、おそらくはアドレス帳の内容をWordで差し込み印刷などができるものと想定される。Palmとのシンクロも可能としているが、MicrosoftのPocket PCとのシンクロについては言及されていない。 発表内容を見る限りは、現状のOffice 98に、PIM機能が搭載されたということになる。Windows環境向けには、Outlook 2000(Expressは付かない)があり、それと同じ位置づけのソフトウエアがOffice 2001に搭載されたと言えるだろう。その他のアプリケーションについてはアナウンスはなく、おそらくは、現状と同じ、Word、Excel、PowerPointという3本柱となることが予想できる。 Windows版のOffice 2000での変更点から、Office 2001の内容をある程度は類推できるかもしれない。まず、全体的にはファイル型式としてXMLに対応したことがあり、テキストベースのファイルで、文書のすべての情報を保持できるようになっている。たとえばこれは、Internet Explorerを文書のビューアとして使うというシステム設計につながるものだが、現状のIE5はOffice 2000で作成したXML文書の再現性は高くなく、IEの動向にも注意を払う必要がある。また、マクロの設計機能については、Office 98では期待外れだったこともあり、Office 2001で開発効率が高くなるIDE環境が搭載されることが期待される。Word 2000は安定性が高くなり、また画像の扱いもいくらか分かりやすくなるなど、基本的な機能が性能アップしている。Excel 2000はユーザインタフェースの改良や、ピボットテーブルが使いやすくなったあたりがある。Windows版では、外部データの扱いがとてもやりやすくなったが、Macintosh版で今一つ力が入っていないMicrosoft Queryをきちんと日本語環境で使えるようになるのかということにも注目したい。PowerPoint 2000は分割ウインドウでの編集作業ができ、使い勝手が良くなっている。その他のアプリケーションの追加はアナウンスされていないため、Access、FrontPage、Publisher、PhotoDraw、あるいはビジネスツールのたぐいは、Office 2001には入らない可能性が高いだろう。 Office 2001はOutlook 2000をマックに持ち込んだと言えるかもしれないが、Outlook 2000の移植ではなく、Macintosh版のOutlook ExpressをベースにPIM機能を組み込んだものであるようだ。Outlook 2000は、Microsoftが提唱するデジタルダッシュボードの中核になり、カスタマイズすることによって、個人個人のポータルサイトのようなことが可能になる。必要なビジネスデータをまとめておくような画面作りが可能だ。MacTopiaで公開された画面を見る限りは、そこまではできないような気がする。 | |
関連リンク | Microsoft Univeils New E-Mail and Personal Information Manager For Office 2001 Macintosh Edition |