タイトル【Darwinシリーズ】すでに見えているハードディスクのボリュームカテゴリーDarwin, Darwin 1.0
作成日2000/5/5 21:21:49作成者新居雅行
Darwinを起動して、ディレクトリの中を見てみよう。まずは、「cd /」と入力して、カレントディレクトリをルートにする。そして、「ls -l」で項目一覧をロング形式で表示してみてみた。lsだけだとファイル名だけの一覧が、適当に列に区切られてABC順に表示される。なおコマンドとして「l」だけでも「ls -l」と同じ結果になる。

◇ルートのファイル一覧を表示させた
 figs/darwin/DSC00002.JPG

もちろん、ここではDarwin 1.0をインストールしたボリュームのルートにある項目の一覧が表示されている。リストのいちばん右がファイル名あるいはディレクトリ名だ。いちばん左にあるのは各種属性であるが、「d」の文字は、その項目がディレクトリであることを表す。「l」はシンボリックリンクだ。シンボリックリンクは、Mac OSでのエイリアスと同じようなあるファイルを、別のディレクトリや別の名前で存在できるようにするためのものだが、エイリアスのようにディレクトリの移動後にもリンクが正しく設定されるといったことはなく、その点では、パスを直接記憶するWindowsのショートカットに近い。
最初の方に、Desktop DBなどの、HFS+でお馴染みのボリューム管理情報ファイルがいくつか並んでいるのが見える。TheFindByContentsFolderが見えるが、これはSherlockの内容で検索のインデックスファイルの置き場所だ。SherlockはMac OS Xに組み込まれる可能性は高いと思われるが、これらはHFS+でフォーマットするととりあえず作られるものである。また、Desktop Folderなどというものもあるが、これも、Mac OSで起動したときにマウントされて作られた

ルートにある項目一覧を見ると、「HDD1-1」などというディレクトリが見えているが、実はこれは、使用しているハードディスクの別のボリュームなのである。最初にドライブ設定でフォーマット後に付けた名前がそのまま見えている。
UNIXではこのように、一般には別のパーティションを、ディレクトリツリーのどこかにつなげて利用できるようにする。Mac OSでは、「デスクトップ」の階層の下に、起動ボリュームもその他のボリュームも同列で扱えるが、UNIXの場合は起動ディスクの作るディレクトリツリーに、ほかのボリュームのツリーをつなげるような形式なのである。その意味では、複数のボリュームがあっても、それらはディレクトリのツリーの中では1つに統合されているということだ。Darwin 1.0は、ルートにその他のボリュームをつなげている。つなげる位置は「マウントポイント」と呼ばれるが、Darwin 1.0ではとりあえず、ルートがマウントポイントだ。なお、Linuxでは/mntが一般的だったりする。
他には、mach_kernelというファイルも見えるが、これがまさに、Machのカーネル部分のようだ。システムファイルがいきなりルートにあるということだ。
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