タイトル | 【小池邦人のプログラミング日記】2000/ 6/2<WWDC 2001に向けて その2> | カテゴリー | 小池邦人のプログラミング日記 |
作成日 | 2000/6/3 11:23:7 | 作成者 | 新居雅行 |
WWDCの参加手続きは、開催日の前日もしくは前々日に会場ですましておくのが普通です。そこで、参加章(名札)とお土産のカバンやCD-ROM、カンファレンス用ガイドブックなどをもらいます。まずは、Jobsの基調講演の開演時間をチェックします。今年のJobsの基調講演は、初日の午前10時の開演でした。前日にはApple主催の歓迎パーティなどが開かれますが、あまり夜更かしせず(時差ボケでハイになりやすい)早めに就眠いたしましょう。間違っても二日酔いで基調講演を見逃すような事態は避けたいところです。WWDC参加費には、かなりの割合でJobsの拝観料が含まれていることをお忘れなく…(笑)。 朝食は、パンや果物、コヒーや紅茶が会場内のテーブルに用意されています。ただし、コヒーはデカフェでなくても、あまり美味しくありません。会場には、美味しい入れ立てコヒーを飲ませてくれるワゴン(屋台)が数台あります。並んで待っても、そちらを利用するのが得策でしょう。基本的には無料なのですが、みんな$1程度チップを置いていきます。コヒー以上にやっかいなのがパンです。やたらと甘いのです(たまにクロワッサンもありますが)ですから、私が朝食として食べていたのはバナナのみ。オレンジは食べにくいし、リンゴは正直まずかったです。ちなみに、この品揃えは脈々と続く伝統でして、どうも改善される兆しはないようです(涙) 「開演まで、まだまだ時間があるな…」と油断してはいけません。各セッションが定員オーバーで入れなくなることはありませんが、Jobsの基調講演だけは別物です。開演1時間前には、良い席(前の方)を確保するために、ホールの入り口に大集団が陣取ります。基調講演には、他のセッションに参加しないプレスやApple社内の人間も押しかけますので、さらに聴衆が膨れあがります。案の定、今回は参加者が多かったこともあり、椅子に座ることができない立ち見の人や、別のホールのスクリーン映像で我慢しなくてはいけない人が大量に出てしまいました。すぐ目の前でJobsを見たい方は、開演2時間前には会場に入り、甘いパンでもかじりながらPowerBook G3でDVDでも見て入り口で待ちましょう! 基調講演が終了したら、午後のセッション開始まではお昼休みです。ほとんどの人は、この時間帯に会場内の食堂ホールでランチを食べます。ランチはバイキング形式です。時間帯によっては長蛇の列になりますが、少し遅めのタイミングにすれば待ち行列なしの快適な食事が可能です。食事が終わったら、多くの人がインターネットカフェに足を運び、Appleが用意したEthernet回線に自分のマシンを接続してメールチェックやウェブ更新の仕事を開始します。インターネットに接続されたiMacも用意されていますが、どちらも数に限りがあり、いつもオーバーフローの状態です。ところが、今回は、会場内にAirPort(AirMac)の無線LANが張り巡らされていたおかげで、マシンにAirPort Cardを装着している人は、快適な作業環境を手に入れていました。会場内の唯一のショップ「Developer Depot」(開発環境などを売っている)でも、発売されたばかりのFarallon製「 SkyLINE 11Mb」ワイアレスPCカードが飛ぶように売れていたのが印象的でした。 さて、世界中のデベロッパーがどんなポータブルマシンを所有しているのか興味深いところです。3年ぐらい前までは、Windowsマシンを含めて多種多様なマシンが混在していました。しかし、今年はPowerBook G3(1999型と2000型)一色!!全体の90%以上を占めていたのではないでしょうか?残りの5%ぐらいがiBookで(思ったより多かった)それ以外の機種はほとんど見かけませんでした。さて、私の密かな楽しみは、会場で起動されているマシンをそっとのぞき込み、デスクトップの様子を見学することです(笑)昨年は、起動時にLinuxとMac OSのブート選択をしている人が目立ちました。今年は、Mac OS X DP4を速攻でインストールして使っている人が多数いました。にしても、世界中どこへ行っても、マックのデスクトップというのは十人十色ですね。驚愕の「未知との遭遇」に味を占め、のぞき見を止められない私です…。 午後になったら、いよいよセッションの開始です。日本語同時通訳用のレシーバを入手して参加したいセッション会場へ入ります。同時通訳は、とての上手な人と「あちゃ〜」という人がいまして(笑)レシバーを外しておいた方が分かり易いケースも多々ありました。特に、テクニカル用語やAPI名を連呼するようなセッションは、スライドを見ながら英語で聞いた方が無難かもしれません。そうそう、自分の参加しているセッションは生で聞き、隣のセッションの内容をレシバー経由でテープ録音していたアイデアマンもいました。セッション終了後には技術者と参加者の質疑応答があります。このQ&Aコーナで初めてAppleの技術者の本音が出ることがありますので、最後まで見逃さないでください。この時のやり取りを理解するのには、日本語同時翻訳がとても役に立ちます。 セッションが終了したら、次のセッションまでテーブルに置かれたおやつ(やはり甘い)を食べながらブラブラしています。この時、積極的に知り合いを捕まえて情報交換を行いましょう。例えば、今回「Inside Mac OS X (System OverView)」の日本語訳が配布されていることを、私はこうした立ち話で初めて知りました。会場では色々なテストラボも開催されており、テスト結果の報告をするとオリジナルT-シャツをもらえたりします。また「Developer Center」と呼ばれる、サードパーティの展示会が2日間ほど常設されます。T-シャツや小物を配っているブースがありますので、押さえておいてください。今回は、MetrowerksのブースがMac OS X用CodeWarriorのβ版CD-ROMを配布していました。加えて、Metrowerksは独自のセッションも開催し(プログラムには載っていなかった)そこで、PowerBook G3が当たる抽選会も催されました。WWDCでは聞き耳を立てることが重要なようです。 一日のセッションが終了したら、楽しい夕食です。美味しいと評されるレストランは参加者が集中するため、すぐにお客で一杯となります。何人か集まってゆっくり食事をしたい場合には、先んじて予約を入れておくのがベストです。夕食後ホテルへ戻り、自分のマシンでメールチェックを行う場合には、部屋に用意された電話回線を利用します。ホテルによってはEthernet回線がレンタルできるところもあったようです。私が宿泊していたフェアモントでは、1回のモデム回線使用料が$1でした。結構高いのですが、回線を切らなければ、どんなに長時間接続していても費用は固定です。そうそう、Fax回線を利用して(こちらは時間課金)すごい請求をされた某ひげのプログラマー(笑)がいましたので、回線使用料に関しては事前にチェックしておくことをお薦めします。ただし、一週間も滞在していると通信費がかさみますので、なるべく会場で仕事をすませてしまうのが得策だと思います。 来年のWWDC 2001の開催日は、5月21日から25日となっています。この時期まで、Mac OS XのGMが延期されていないことを祈りつつ…。みなさん、ぜひ会場でお会いいたしましょう! | |
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