タイトル | Mac OS XではSwingのルック&フィールでAquaを利用できる | カテゴリー | Mac OS X, Java |
作成日 | 2000/6/16 14:47:23 | 作成者 | 新居雅行 |
Javaの世界でもっとも大きなイベントのJavaOneが先週開催され、キーノートにAppleのCEOスティーブジョブズ氏が登場したことが話題になっていた。しかしながら、デベロッパーにとってはもっと大きなニュースがある。それは、Swing上でAquaのユーザインタフェースを構築できるということが一般公開されたことだ。これまでも、Mac OS XではJava2 SEをサポートし、Aquaのルック&フィールを利用できる点は公開されていたが、その実現方法のポイントは機密事項だった。しかしながら、JavaOneでのセッションのプレゼンテーション資料が公開され、そこでは、Mac OS XのAquaインタフェースで稼動するSwing対応プログラムの画面ショットを見ることができる。 Swingは基本的にはAWTなどJavaの基本ライブラリ上に構築した、より高機能なユーザインタフェース構築ライブラリであり、純粋なJavaのライブラリでもある。Swingではルック&フィールを差し換える機能があり、その機能を利用して、Mac OS XではAquaのルック&フィールを実現する。ただし、そのルック&フィールを実現するクラスでは、Mac OS XのAppearance機能を直接呼び出すため、Windowsなど他のプラットフォームでもAquaに見えるアプリケーションを作成できるわけではない。また、Mac OS Xで稼動するSwing自体にも手が加えられていることも言われている。しかしながら、Java標準のライブラリであるSwingを利用してアプリケーションなどを作成すれば、Mac OS Xの大きな特徴であるAquaをユーザインタフェースとして利用することができるのである。 JavaOneでのプレゼンテーション資料では、Swingのさまざまなコンポーネントを利用したサンプルプログラムSwingSetをMac OS Xで実行したところを見せている。Swingは通常メニューがウインドウ側に登場するが、Aquaのルック&フィールでは、Mac OS式にメニューバーにきちんとメニューが表示される。また、ボタンなどのデザインももちろん、透明感のあるAquaが利用されている。こうしたSwingのデモがそのままAquaで動くということは、多くのコンポーネントは、Aquaの特別な機能を利用するのではなく、SwingあるいはAWTで用意されるAPIを利用することになるだろう。すると、純粋なJavaのレベルでAquaに対応できることになり、SwingがMac OS Xでの開発フレームワークの1つとして大きくクローズアップできる。 | |
関連リンク | Session Information:JavaTM Technology On the Mac OS |