タイトル情報処理技術者の新試験制度は従来の試験の明確化、Javaも言語に採用へカテゴリー業界動向
作成日2000/6/22 9:49:12作成者新居雅行
通産省が行う情報処理技術者試験は、数ある資格の中でももっとも認知されたものと言っても過言ではないだろう。多くの人が受験する中、試験の内容など数々の問題点も指摘されている。概して、能力の指針となることや、あるいは勉強する目標としても十分な点から情報処理技術者向けの試験制度としては標準的なものとなった。来年、平成13年度から、その試験制度が変わることが発表されたが、概して大きな変化はなく、既存の試験の名称を変更することや位置付けを明確化することで、試験の目的をより明確にしたというところだ。
まず、大きな変化は、「情報セキュリティアドミニストレータ試験」が追加された。ユーザサイドでの情報化となると、初級・上級のシステムアドミニストレータ試験があるが、その中間に位置付けられるものである。そして、プログラミングの問題については、Fortranが廃止され、Javaの導入が決まっている。C、Cobol、アセンブラ言語については従来とおり対象になる。また、合格年度を明確にすると同時に、同じ区分の試験を再受験する場合に一部の試験を免除するなど、いわばアップデートに対応するということも行う。ただし、アップデートの詳細については現状では公表されていない。
従来、二種と呼ばれていた試験は「基本情報処理技術者試験」となる。一種は「ソフトウエア開発技術者試験」となる。名称が変わり若干の出題範囲などの変更はあるが、内容的には大きな変化はないようだ。そして、高度試験として分類されていたものは情報システム開発に関わるものとして「システムアナリスト試験」「プロジェクトマネージャ試験」「アプリケーションエンジニア試験」がある。また、システム開発での特定技術として「テクニカルエンジニア試験」が設定され、「ネットワーク」「データベース」「システム管理」「エンベデッドシステム」が設けられる。さらにシステム評価を行う人を対象とした「システム監査技術者試験」がある。このように、従来の区分からほとんど変更はないが、試験の位置付けをより明確にしたと言えるだろう。
いずれにしても、これまで行ってきた勉強が無駄になることはない。また、アップデートにより変化の激しい情報技術への裏付けも行われることになる。
関連リンク情報処理技術者試験センター: 新試験制度の概要