ジャストシステムのJava製品、一太郎Arkのサイトで、以前より開発が公表されていた表計算ソフトとプレゼンテーションソフトの概要が公開されている。一太郎Arkと同じく、純粋なJavaで作成されたアプリケーションで、DOMを基本としたデータ構造を持ち、文書ファイルはXMLという路線である。プレゼンテーションソフトは「Muffin」と名付けられており、アウトライン編集と、スライドのプレビューという形式の編集画面だ。完成したプレゼンテーションのファイルはHTML/XHTML形式であり、Webブラウザでプレゼンテーションを行うことができる。1つのスライドを日本語と英語の2つの形態で作るなどの応用例のあるビューの機能はユニークな点だと言えるだろう。表計算ソフトは「Choco」と名付けられている。保存されるデータは、XML+CSS2となっており、一太郎Arkと同様にプラグインの開発もJavaで行える。一般的な表計算の機能に加えて、グラフ作成の機能もあり、グラフだけをGIFやJPEGファイルに出力することも可能だ。 表計算、プレゼンテーション、そしてワープロが揃った。もちろん、機能的にはMicrosoft Office 2000が勝るものの、ユーザー再度としてはそこまでオーバーなものは必要ないという考え方もできるだろう。だが、多くのユーザーが新しいソフトや環境に積極的ではない。対して変わらないのであれば、Officeでもいいという見方が多いだろう。むしろ、ジャストシステムの一連の製品は、開発者を引き付けることになるだろう。それも、システム販売などのソリューション系ではなく、プラグインを作成したり、あるいはアプリケーションのカスタマイズを行うという領域のプログラマにいちばん魅力に映る。こうした引きを足掛かりにいかに製品を成長させるかというところに、現状では注目すべき点だろう。 |