タイトルJava開発ツールのJBuilderがMac OS Xに対応、純粋Java開発へ弾みカテゴリー開発ツール, Java, 開発ツールその他
作成日2000/7/11 10:41:16作成者新居雅行
Inprise/Bolandは、同社のJava開発ツール「JBulider」を、Mac OS X向けにも出荷することを発表した。JBuilderはPure Javaの開発ツールで、Windows、Linux、Solaris向けにすでに出荷されている。Mac OS X向けには2001年初頭の正式リリースと連動してリリースする予定となっている。JBuilderで作ったアプリケーションはAquaユーザーインタフェースを利用したソフトウエアとなりうる。
JBuilderはプログラミングやデバッグに加えて、RADツールとしてビジュアルにユーザインタフェースを設計したり、JavaBeans作成をはじめとするさまざまなウィザードが組み込まれている本格的な開発ツールだ。また、データベース利用やServlet開発に対応するなど、Javaの各種のソフトウエアコンポーネントに対応している。数多くのJavaBeansがソフトウエア部品として添付されている。分散オブジェクトの開発にも対応している。現在は、Ver.3.5がリリースされている。Enterprise、Professional、Foundationの3ランクの製品に分かているが、機能的にいちばん低いFoundationはフリーで配付されており、Mac OS X向けにも同様にフリー版として登場することが期待できる。データベースやコンポーネントなど、エンタープライズ向けの開発機能はフリー版では利用できない。しかしながら、RADツールなどの主要な開発ツールはFoundation版でも利用できる。
Mac OS Xサポートがどの範囲までなのかは今現在では想像となるが、JBuilderの現在の機能を考えれば、Swing/AWTをコアとしてJavaの基本ライブラリを利用したソフトウエアをRADレベルで対応することは間違いないだろう。こうしたPure Javaで作ったアプリケーションがMac OS XのAquaを利用したものとなる模様だ。一方、WebObjects向け、あるいはCocoa向けなど、AppKitやEOFなどのApple独自のフレームワークを使った開発にまで対応できるかどうかは未知数である。Javaで作る限りは基本的には対応できるものと思われるが、最初からそうしたプロジェクトを組み立てる機能は、当初は組み込まれないのではないだろうか。すると、近い将来のMac OS Xでのデベロッパのデスクトップは、Pure Javaでの開発ではJBuilderを使い、Cocoaベースの開発はProjectBuilderを使い、Carbonベースの開発ではCodeWarriorを使うという図式が描ける。いずれにしても、JBuilderはJava開発者の多大な支持を集めているツールであることは間違いなく、それがMac OS Xでも利用できるのである。Mac OS Xでの開発モデルとして、Pure Javaを採用するということがより現実味を帯びてきた。
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