Mac OSでPOSIX環境を実現する「Mac06」(マックオーシックス)がリリースされている。POSIX環境とは、Mac OS Xでも採用されているテクノロジーで、UNIXオペレーティングシステムでの標準的なAPIである。UNIX上で稼動するアプリケーションの代表的な形態の1つが、POSIXライブラリを使ったものだ。コマンドラインから呼び出すものやデーモンなどはPOSIXベースのものが基本であり、POSIXが提供するネットワーク機能などを利用している。Mac06は、形態としてはMac OSで動くアプリケーションソフトのようになっており、独自のシェルによってコマンドライン形式でとりあえずの処理はできる。加えて、POSIX対応のアプリケーションを比較的容易にMac OSに移植できるようにするものだと言えるだろう。System 7.0以降で利用できるものの、68kのバイナリである。インストールはインストーラで一発とは行かないが、ドキュメントがしっかり作られているので簡単にできるだろう。ハードディスク上にルートとなるフォルダを作り、そこにMac06の各種ファイルを入れる。ルートにアプリケーションがあり、それをダブルクリックすると起動する。カーネルやシェルを含み基本的に無償のBasic、ユーティリティやヘッダを含むAdvance($10)、開発環境を含むDevelopment($20)があり、価格はシェアウエアフィーである。サイトライセンスもある。ちなみに、Developmentをインストールするにはそれ以下のバージョンをインストールする必要がある。つまり、AdvanceとDevelopmentは差分だけなのである。さらに、telnetやsendmailなどのインターネットコミュニケーション機能を統合したCommunication、X Serverの機能を統合したGUIというバージョンも予定されている。 |