タイトル | MacWIREに寄せられたMac OS X Public Betaに関するUNIX絡みの質問(続編) | カテゴリー | Mac OS X |
作成日 | 2000/10/3 12:29:35 | 作成者 | 新居雅行 |
2000年10月2日に「MacWIREに寄せられたMac OS X Public Betaに関するUNIX絡みの質問と答え」と題して、MacWIREに寄せられたUNIXに関わる質問の答えを、申し訳ないことに不完全ながら出させていただいたが、さっそく何人かの読者の方々から、補足事項をいただいた。それをまとめておこう。(MacWIRE読者のDayanさん、大竹さん、内山さん、藤田さんにはこの場を借りてお礼を申し上げます)。 さて、コンパイラのgccの件で、ファイルを検索して何も考えずに「ccはあるけど、gccはない」と回答してしまった。しかしながら、何人もの方から御指摘があり、実はファイル名は「cc」だが、中身は「gcc」であった。「cc -v」とコマンド入力すると、「executing gcc version 2.95.2」などと表示される。で、実は、このccはDeveloper Toolsのコンポーネントであり、通常のPublic Betaには含まれない。あわや機密保持違反をついにやったかと思ってしまったが、以下のような記事がある。つまり、gccは約束通りMac OS Xで使えるようになったというわけだ。(つまり、gccの組み込みは公開された情報ということで…)。 ◇Road to Mac OS X:UNIXアプリケーションとX http://www.zdnet.co.jp/macwire/0007/14/c_roadtox2.html たまたま、lhaのソースがあったのでmakeしようとしたら、コンパイラに「gcc」が指定されていた。そこで、ccの存在するディレクトリ/usr/binで、「ln -s cc gcc」として、名前が「gcc」となるccへのシンボリックリンクを作っておいて、lhaのmakeをやってみたら、とりあえずうまく行った。 なお、Developer Toolsは、ADC会員へはすでにCD-ROMで発送済みであるが、無償で入会できるOnlineメンバーも今月中ごろよりダウンロードができるようになるということである。 それから、NFSであるが、「mount_nsf」というコマンドがあるのを確認したので、基本的にはexportされているボリュームをマウントできるのではないかと思う。もちろん、「mount」コマンドもある。(NFS:Network Filing System。UNIXのファイルシステムだが、異なるコンピュータにある記憶装置も使えるという点では、ファイル共有の仕組みとも言える。Sun Microsystemsが開発した) それから、NISについては「yppasswd」の存在を確認すればいいということを教えていただいたのだが、これはなかった。NISの機能はとりあえずは含まれていないのではないだろうか。(NIS:Network Informatio Service。アカウント情報を一元管理する仕組み。Sun Microsystemsが開発した) さて、TeXについてはあいまいな答えを出したが、Mac OS版あるいはMac OS X Serverで、pTeXを開発し配付している内山さんによれば、Mac OS XでもpTeXの移植は可能だろうとういことだ。 ◇MacpTeXとその周辺 http://macptex.appi.keio.ac.jp/~uchiyama/macptex.html ただ、御考えの方針をメールでいただいた(難しいので申し訳ないが省略させていただく)が、ツール類の問題で一発ではいかないことは予想できるらしい。だが、CodeWarriorでMac OS向けに移植することを考えれば、BSDベースのMac OS Xではより容易であると御考えだそうだ。すぐに取りかかることはできない状況だということだそうだが、pTeXのMac OS Xでの実現性は十分あると言えるだろう。(TeX:レイアウト用言語およびそのシステム。テキストベースでDTPができるというのが大きな特徴。テック、あるいはテフと読む) | |
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