タイトル【Mac OS X Public Betaシリーズ】Mac OS Xにおけるアカウントについて(1)カテゴリーMac OS X, Mac OS X Public Betaシリーズ
作成日2000/10/3 17:44:31作成者新居雅行
マルチユーザOSとしてUNIXが代表的なものであることはよく知られている。だけども、Mac OS 9にもマルチユーザという機能があった。それとMac OS Xとの違い、また、一般的なUNIXとの違いについても説明をしたい。なお、アカウントとユーザという言葉が出てくるが、アカウントというのは、コンピュータに登録された識別のための情報というのが基本だ。通常は、ある特定のユーザが利用するためのアカウントを1対1で発行するから、アカウント=ユーザと思っても大きく間違いはない。ユーザはもっと一般的な意味での利用者とすれば、あるユーザは、あるアカウントを使うことでコンピュータの利用を許可されるようなイメージを考えればいいだろう。ところが、コンピュータには特定のユーザとは切り離されたアカウントもある。

まず、Mac OS 9とMac OS Xのマルチユーザの大きな違いを説明しよう。どちらも、1台のマックを、異なるユーザが代わる代わる使うことができる点では大きな違いはない。Mac OS 9のマルチユーザ機能、あるいはMacintoshマネージャを使うというのは、本来はシングルユーザ向けに作られたMac OSをいろいろな工夫で、複数のユーザが交代で使えるようにした機能なのである。一方、Mac OS XはUNIXシステムでのマルチユーザ機能がベースにある。マルチユーザ利用が最初から組み入れられているUNIXシステムでも、どちらかと言えばサーバとして動いているものをイメージしてもらいたい。あるサーバを複数のユーザが箸辰討い襪箸い状況だ。もちろん、みんなが好きにサーバを使えるとえらいことだ。そこで、ある特定のユーザは、一定のディレクトリ以下をもっぱら使うようにという設計がなされており、そのディレクトリのトップはホームディレクトリなどと呼ばれている。また、ネットワークからのリクエストを受けるサーバでは、複数のユーザが同時に接続できる。ホームディレクトリを使う限りは、複数のユーザが同じフォルダに同じファイルを書くというようなバッティングは起きないのである(実際にはもっと事情は複雑だ)。
UNIXサーバの重要な仕事は、マルチタスク、つまりソフトウエアを並行して動かす機能だ。Mac OSとUNIXのマルチタスクの違いはいろいろあるが、ここでは、1つ1つのプロセス(実行したソフトウエア)は、どのアカウントによって起動され、実行されているかということを管理している点に注目したい(もちろん、他にマルチタスクの動作が協調的か、あるいはOS管理下にあるのかといった大きな違いもある。)UNIXサーバでは、複数のユーザが接続し、それぞれのユーザがソフトウエアを起動し、そのソフトウエアはどのアカウントで実行されているかをしっかり管理しているのである。ここがMac OSとの違いだ。
さらにUNIXでは、ファイルに対しても、どのアカウントが所有者であるのかとか、他のアカウントには何もできなくさせるとか、読み込みはOKだけど書き直しはできなくするなどができる。アカウントごとに可能な処理範囲をファイルごとに設定できると思えばよい。いずれにしても、複数のアカウントがそれぞれソフトウエアを同時に実行できる仕組みがあるというのがUNIXでのマルチユーザの側面なのである。

さて、Mac OS Xではどうかだが、Mac OS Xはとりあえずはクライアント用途に利用さされることを想定しているようだ。それでも、システムのベーシックな部分ではUNIXと同様、複数のユーザがネットワーク経由で接続して、それぞれのユーザが別々のプログラムをマルチタスクで実行できる機能は持っている。だが、通常利用ではそうした状況は想定していないものと思われる。その意味では、Mac OS Xのマルチユーザ機能は、もっぱら、Mac OS 9のマルチユーザと同じように、1台を複数のユーザで代わる代わる使うために利用されることが主になるだろう。もっとも、ファイルサーバとして動作させたりすると、その様相は変わってくる。
Mac OS Xをインストールし、セットアップの最終段階でAssistantによって、アカウントの登録がなされる。ここは、単に名前を登録するといったものではなく、UNIXでのアカウントの1つが登録されるのである。基本的にアカウントは変更は後からできないと思った方がよい。ただし、ここでのNameは単なる登録名であるので、適当に本名などを入力すれば良い。一方、Short Nameの項目が、OSレベルでのアカウントとして登録される。むしろ、こちらの方が重要であり、ログイン時にキータイプすることを考えれば、それなりにシンプルなものにしておくのが無難だ。

◇Assistantでのアカウント登録
 

パスワードもここで登録する。とにかく、ここでの「Short Name」「Password」の組み合わせが重要だ。筆者はここでmsykというShort Nameにしたが、例えばその後にMac OS Xでログインしたとき、私がアプリケーションをダブルクリックすると、Mac OS Xのシステム側では「msykというアカウントがアプリケーションを実行している」という認識になる。
関連リンク